新・
ヒッチコック劇場
-Alfred Hitchcock
Presents-
日に焼けたロープ
-Enough
Rope for Two-
アルフレッド・ヒッチコックら
※ストーリーを載せていますので、TV映画をご覧になっていない方は、ご了承下さ
い。
☆ → ←
記号[☆:スタッフ・キャスト →:
始めに ←:終わりに]
(1980年代)(米)(TV映画)-Enough
Rope for Two-
演出…デイビッド・チェイス
制作…レビュー・スタジオ(米)
原作…クラーク・ハワード
脚本…デイビッド・チェイス
ストーリーテラー…ア
ルフレッド・ヒッチコック
声…熊倉一雄(ア
ルフレッド・ヒッチコック)
翻訳…鈴木導
エリート大学生のスコットは、今夢中になっている
美女ゾーイをキャンプに誘う。
『日に焼けたロープ』
だが、彼女は従兄妹という男レイも同行させてしまう。
『日に焼けたロープ』
ゾーイはセイリングバレーの泉に行きたいと言っていたことも変更し、ドライブの途中
に砂漠のチャイナレイク(米海軍・航空兵器開発基地)に行 こうと言い出す。
ゾーイに夢中になっているスコットは、彼女の機嫌を損ないたくないばかりに言いなり
になる。
だ
が、ドライブの途中に寄った店でレイが従業員を銃殺したことから、自分が大変なことに巻き込まれてしまっ
たことに気付く。
レ
イはゾーイの恋人で、彼らが盗んだ金を隠しているチャイナレイクに行くのに自分は利用されたのだと。
彼
らは、その金をチャイナレイクの洞穴から取り出したら逃亡する計画である。
レイが隠したその洞穴に着いた。
用
が済んだら自分は殺されると思ったスコットは、その前に何とかしようと車に積んであった刃物を持って構え
る。
レ
イの背後から飛び掛る。
が、
気付いたゾーイがレイに危機を知らせる。
ス
コットはレイに銃で撃たれる。
ジー
プに凭れて虫の息になっているスコットが、レイの背に隠れて見ているゾーイを恨めしく見る。
『日に焼けたロープ』
それを見たレイがスコットに、
レ
イ…「お前との差はな
女の扱い方だ」と吐き
捨てるように言う。
レ
イに寄り添っているゾーイに、
ス
コット…「人でなし」と力な
く恨みを言うスコット。
ゾー
イがスコットの目の前に来て、
ゾー
イ…「何言ってんの
人が殺されたのに 逃げ出して
それでも まだ偉そうに言うのね
さすがエリート」と侮辱
する。
夢
中になっていたゾーイから侮辱されながら“僕は何も読めなかった”という表情を浮かべて息を引き取る。
そ
の表情を見て怖くなるゾーイ。
ゾーイに声をかけジープに繋いだロープを洞穴に放り込むレイ。
ロー
プを掴みながら下へ降りて来たレイが隠した大金が入っているトランクを見つける。
レ
イが洞穴の上で覗いているゾーイに知らせ二人で喜ぶ。
“さあ トランクを持って登るとするか”と登ろうとするが無理だと気がつくレイ。
ロー
プにトランクを結び引き上げさせようと思うが“もしかして”という考えが過ぎり、ジープからテント用のナイロンのロープをゾーイに投
げ入れさせる。
そ
のナイロンのロープにトランクを結びゾーイに引き上げさせ、自らもロープを掴みながら登ってゆく。
ト
ランクを追うようにレイが登ってゆく。
『日に焼けたロープ』
トランクが一足先に引き上げられる。
ゾー
イ…「大丈夫 レイ」
レ
イ…「ああ」
レ
イが登って来ている位置を確認したゾーイがロープを切る。
レ
イ…「あ〜 ああああ」
「ドスッ!」洞穴に落ちるレイ。
「おっ うっ ああ」
体
を打ち付けられ苦しそうに呻く。
「諦らめんな〜」
ト
ランクを持って逃げようとするゾーイに言う。
レ
イ…「ああ」
洞
穴で呻くレイ。
ト
ランクを持ってジープの方へ行くゾーイ。
レ
イ…「あ〜 ああああ ああ」
呻
くレイ。
ト
ランクをジープに積むゾーイ。
レ
イ…「骨が 折れちまったよ〜
あっあっ」
洞
穴の方から声が聞こえる。
そ
の声を無視して運転席に座りエンジンをかけようと手で鍵を探るゾーイ。
“鍵がない!”と驚
く。
“ス コットが?”と思っ
たゾーイはジープから降り、ジープに凭れて死んでいるスコットに近づく。
生
きているみたいに目を開けて死んでいるスコットを見ながら怖々とズボンのポケットの方へ手を伸ばす。
手
がポケットに届いたその時、
レ
イ…「エヘッ〜ハハ」
ス
コットの声と思ったゾーイは怯え、
ゾー
イ…「ハッ!」と声を
あげスコットを見る。
レ
イ…「ハハハハハ」
死
んでいるスコットを見るゾーイ。
レ
イ…「アッハハ ハハハハハ
エッ〜ハハ」
そ
の声が洞穴の方からしていることに気がつき、視線を洞穴の方へ向けるゾーイ。
洞
穴では鍵を手に持ち「チャラチャラ」音をたてながらレイが笑っている。
レ
イ…「アッハハ ハハハハハ」
そ
して、
「お〜い お〜い
おい
ジープのキーは俺のポケットの中だぜ」
驚
くゾーイ。
レ
イ…「アッハハ ハハハハハ
バカな女だよ」
笑
うレイ。
ジー
プからトランクを降ろすゾーイ。
レ
イ…「どうやって 逃げる気だよ〜 ヘェ〜
アッハハ」
骨
が折れて立てないレイがゾーイに聞こえるように大声を出している。
ト
ランクを提げ洞穴の方を見て考えているゾーイ。
レ
イ…「おい ゾーイ
ハイヒール履いて 砂漠を歩いていく気かよ
アッハハハ
脱いだって 足の裏が焼き爛れるしよ
飲み水もなけりゃ 途中で野垂れ死だぜ〜
アッハハ ハハハハハ」
強
がって笑っているレイ。
ト
ランクを提げ後退りし、周りを見回す、不安が深まってゆくゾーイ。
レ
イ…「アッハハ」と強
がって笑っていたレイの顔が痛みで歪んでくる。
レ
イ…「あっ あ〜 ああ」
洞
穴で呻くレイ。
ト
ランクを提げ洞穴から遠ざかってゆくゾーイ。
レ
イ…「あ〜 ああ
お〜い」
洞穴で呻きながら救いを求めるレイ。
『日に焼けたロープ』
トランクを提げてただひたす らに砂漠を歩いていくゾーイ。
『日に焼けたロープ』
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スコットはゾーイに上手く利用され、レイは
スコットに女の扱い方が違うと豪語したが、結局、ゾーイに砂漠の洞穴に置き去りにされてしまう。
ゾー
イはというと、まんまと大金を独り占めできたと思ってジープで逃げようとするが、鍵はレイに握られてい
た。
読み違えた三人がはまった落
とし穴は、砂漠の中ではあまりにも深かった。
切られたロープのように“こんなはずでは”という表情がバラバラに
砂漠に埋もれる。
更新2007.6.14
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ヒッチコックがデザインしたという似顔絵
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参考文献
ヒッ
チコック劇場
新・
ヒッチコック劇場
ア
ルフレッド・ヒッチコック
サ イトマップ
映 画ありき2
映画あり
き
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