新・
ヒッチコック劇場
-Alfred Hitchcock
Presents-
誕生日の劇物
-Happy
Birthday-
アルフレッド・ヒッチコック
※ストーリーを載せていますので、TV映画をご覧になっていない方は、ご了承下さ
い。
☆ → ←
記号[☆:スタッフ・キャスト →:
始めに ←:終わりに]
(1980年代)(米・NBC)(TV映画)-Happy
Birthday-
演出…ランディ・ロバーツ
制作…レビュー・スタジオ(米)
脚本…フリスコ・ミラー
ストーリーテラー…ア
ルフレッド・ヒッチコック
声…熊倉一雄(ア
ルフレッド・ヒッチコック)
翻訳…鈴木導
新聞社に勤めるロバートが50回目の誕生日
を迎えた。
シ
カゴに行っている妻から祝いの花束が職場に届けられる。
“残念だけど 誕生日には帰れない”という内容の連絡付きで。
ロバートは記念の日なので何か面白いことを期待している。
部
下に何時ものようにおふざけをしてスカッとさせようとするが、読まれてしまって引っかかってくれない。
そ
れにそそくさと帰ってしまう。
調
子抜けするロバート。
帰
りに寄ったジムでも、ヘビースモーカーの影響か直ぐ息切れしてしまって途中で止めることに。
すっ
きりしないで帰宅する。
家に帰ったロバートが飼ってる猫に餌をやりながら、
ロ
バート…「おい 待てよ
誕生日を祝ってくれないのか」と、
ちょぴりつまらなそうに話しかける。
“ニャーン”
ロ
バート…「呆れたな 恩知らずだ」と
餌を食べている猫を見ている。
ロ
バート…「ああ」と
溜息をつくロバート。
ウイスキーを飲みながら独りでテレビを観ては、タバコを吸って時間を持て余しているロ
バート。
そ
こに、警察が逮捕状を持ってやってきた。
『誕生日の劇物』
『誕生日の劇物』
逮捕状を見て、
ロ
バート…「そんなバカなことが」と
捜査官たちを見る。
捜
査官たちが黙ってロバートを見ている。
ロ
バート…「アハ 何かの間違いだろ」と
笑い、再び捜査官たちを見る。
捜
査官たちが鋭い視線をロバートに浴びせている。
慌
てて、
ロ
バート…「ああ 入ってくれ」
た
だならぬ空気を感じて動揺するロバート。
部屋に入った捜査官が、
捜
査官…「エバン・ローレットを 殺害した容
疑で
あんたを逮捕する」と
言う。
驚
くロバート。
ロ
バート…「なにい?」
捜
査官…「66年5月3日だ
オハイオまで来てもらう」
捜
査官が言う。
検
事補を勤めていると言う男が同情する。
ロ
バート…「なあ 事務の手違いだ
エヘ 私はロバート・ワレンだ
新聞を発行している」
捜
査官たちが呆れたように黙って見ている。
ロ
バート…「何かの間違いだ」
捜
査官…「間違いは20年前に 起きている」
ロ
バート…「後で 私をかついたんだなんて言
うなよ
許さんぞ 可笑しくない」
声
を荒げるロバート。
捜
査官…「洒落や冗談で 来てるんじゃない
2人の証人とコンピューターが
犯人だと言ってるんだ
これまでは居所が 掴めなかっただけだ」と
強い口調で言う捜査官。
顔
をこわばらせて捜査官を見ているロバート。
捜
査官…「来たまえ」
ロ
バート…「今 弁護士を呼ぶから」
ロ
バートの腕を掴み、
捜
査官…「弁護士は向こうに着いてから
呼べばいい」と
言う捜査官。
検
事補…「いいじゃないか そう言うな」と
ロバートの腕を掴んでいる捜査官の手を離させる検事補。
まったく身に覚えのないことで容疑者として連行されるなんて納得がいかないロバート。
知
人の弁護士に電話し助けを求めるが、どうしたことか簡単に引き下がってしまう。
捜
査官…「さあ 行こうか」
ロ
バート…「まだ 判らないのか」
警
官…「ほらほら」と
車に乗せようとする。
ロ
バート…「私は人を殺したことはない!
人違いをしてるんだ!」と
声を荒げ抵抗する。
『誕生日の劇物』
捜査官…「社会保障の
番号も住所も
あんたのものだ
人違いのはずはない
車に乗れ!」
警
官に後ろから両腕をつかまれ車に乗せられるロバート。
興奮して車内で気分が悪くなるロバート。
ド
ライブインに立ち寄っても食事を摂る気になれない。
そ
んなロバートに警官が過去の処刑時の酷い事例を聞かせる。
益々、
気分が悪くなるロバート。
ト
イレに行って気持ちを落ち着かせようとしていたロバートはドライブインのトイレの窓が開いているのに気付
く。
こ
のままでは大変なことになると思ったロバートはその窓から逃走する。
必
死に逃げるが捕らえられてしまう。
そ
の際も警官から脅され怯えるロバート。
『誕生日の劇物』
この日、宿泊するというホテルに連行される。
極度の緊張が続き、体が痙攣してくる。
部
屋へ連れて行くのを急ぐ捜査官たち。
向
かうエレベーターで気分が悪くなり痙攣を起こすロバート。
ロ
バート…「ハァハァハァ ハァハァハァ ハァハァハァ」
ロバートを起こして両脇を抱えて部屋へ引き摺ってゆく捜査官たち。
衣服を乱し目を白黒させ喘いでいるロバート。
『誕生日の劇物』
部屋の前に来る。
ド
アが開く。
部
屋からロバートに向かって、
“パシッ! パシッ! パシッ! パシッ! パシッ!”
と
フラシュが。
眩しくて目を“パチクリ”させ瞬きしているロバート。
何が起きているのか解らずに立っているロバート。
なんと、その目の前にはシカゴにいるはずの妻や職場の仲間がいた。
一斉に、
皆…「おめでとう!」と
拍手で出迎え笑っている。
『誕生日の劇物』
やっと、事情が呑み込めたロバートが顔を引き攣らせて笑い返す。
部
屋に飾られた横断幕には、
“社長が かつがれた”と
書かれている。
部
下が連れてきた男たちに向かって、
部
下…「上手く騙してくれたな 警官の真似を
すると
法律に触れるのじゃないのか アッハハハハ」と
言って笑う。
『誕生日の劇物』
疲れ果てたロバートは“バ
タリ!”と倒れてしまう。
部
下が、
部
下…「社長 ねぇどうしたんです」
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日頃、皆をかついでいたヘビースモーカーのロバー
トが、煙草を吸えないほどの状態に追いやられるという強烈なしっぺ返しを食らった。
考えようによっては“煙草はやめ
られない”と言って
いた彼が、煙草を吸わなかった貴重な数時間だったともいえる訳だ。
凄いプレゼントだ。
何
か面白いことを期待していたとはいえ“こんなプレゼントは勘弁してく
れ〜”だろう。
更新2007.7.7
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ヒッチコックがデザインしたという似顔絵
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参考文献
ヒッ
チコック劇場
新・
ヒッチコック劇場
ア
ルフレッド・ヒッチコック
国
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映画あり
き
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