新・ ヒッチコック劇場
-Alfred Hitchcock Presents-
暗闇のささやき
-Night Caller-
        
     アルフレッド・ヒッチコック

※ストーリーを載せていますので、TV映画をご覧になっていない方は、ご了承下さ い。

  

記号[☆:スタッフ・キャスト : 始めに :終わりに] web拍手 by FC2
(1980年代)(米)(TV映画)-Night Caller-
演出…ジョン・バイラム
制作…レビュー・スタジオ(米)
原作…ガブリエル・アプトン
脚本…ジョン・バイラム
出演…リンダ・フィオレンティーノ(ベッツィー)
ストーリーテラー…ア ルフレッド・ヒッチコック
声…熊倉一雄(ア ルフレッド・ヒッチコック)
翻訳…鈴木導

3ヶ月前に離婚した夫が探してくれたマンションで 一人暮らしをしているベッツィー。
そ のベッツィーを送ってきたスティーブが今夜こそ自分のものにしようと言い寄ってくる。
ス ティーブに玄関口で、
ベッ ツィー…「独りで暮らすのは気に入ってるの  気楽で」と断 る。
スティーブ…
「気楽?

だから荷造りも解いてない訳?」
返 事に困っているベッツィーを抱き寄せキスをする。
強 く抱きしめ迫るスティーブ。
ベッ ツィー…「ああ スティーブ その気になれないの」
ス ティーブ…「もう その気になってもいいだろ う
別れて3ヶ月だ」
迫 るスティーブ。


『暗闇のささやき』リンダ・フィオレンティーノら

ベッツィー…「だめ
どうしても だめ
時間だけじゃないの
ス ティーブ…「直ぐ結婚してくれと 言ってる訳 じゃない
ただ」
欲 情にかられるスティーブ。
ベッ ツィー…「嫌だといったでしょ」とス ティーブを突き飛ばす。
ス ティーブ…「勘違いしないでくれ
僕はただ その…」
ベッ ツィー…「ごめんなさい 私どうかしてるの よ」
ス ティーブ…「なあベッツィー」
ベッ ツィーに近寄り、
「君には一人暮らしは似合わないよ
愛し合える?」
肩 をすぼめベッツィー。
ベッ ツィー…「いいわよ」
ス ティーブ…「じゃあ」
キ スをし、
ス ティーブ…「おやすみ」と言い 帰って行く。

ベッツィーが家の中に入って、服を脱ぎ下着だけになる。
視 線を感じ振り向くと、向かいの部屋に住む男がこちらを見ている。


『暗闇のささやき』リンダ・フィオレンティーノ

男が電気を消す。
慌 ててベッツィーも電気を消す。
男 の様子を伺うベッツィー。
暗 闇の中で男がこちらを見ているのが、マッチの火で照らされる。
怖 くなったベッツィーは窓を毛布で覆う。
そ の様子を男が見ている。
“これでいいわ”とベットに座り込むベッツィー。
「リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン」と電話が鳴る。
受 話器を取り、
ベッ ツィー…「はい」
謎 の男…「よお 何の真似だい
けちるなって 毛布は外せよ
見ていたいんだよ
減るもんじゃないだろ
ゆっくり見せてくれよ 頼むよ」


『暗闇のささやき』リンダ・フィオレンティーノ

受話器を怖々とゆっくり戻すベッツィー。
「リ リリリ〜ン リリリリ〜ン」と電話が鳴り続ける。

翌朝、窓を覆っていた毛布を外すと、向かいの部屋に住む男がこちらを見ている。
ベッ ツィーは、男から掛かってくる嫌がらせ電話に悩まされていて、その犯人は向かいの部屋に住む男ではない かと思い込んでいる。
嫌 がらせ電話はますますエスカレートして、職場までかけてくるようになる。
そ れに、留守している間に部屋へも入り込むようになっている。
綺 麗に片付けられた部屋を怯えながら見回していると、「リリリリ〜ン」と電話 が鳴る。
驚 くベッツィー。
「リ リリリ〜ン」受話器を取ると、謎の男が“部屋を片付けてやった”などと言っている。
電 話を切るベッツィー。

ベッツィーは、警察に相談する。
マ リーナが管轄のカルビン刑事がやってくる。
カ ルビンは、一応は向かいの部屋に住む男に話を聞きに行ったが、さほど真剣に取り合おうとしなかった。
 
刑 事が帰ると「リリリリ〜ン リリリリ〜ン」と電話が鳴る。
ベッ ツィーが受話器を取ると、謎の男が刑事を呼んだことに腹を立て脅す。
怯 えるベッツィー。

「リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリ リ〜ン リリリリ〜ン  リリリリ〜ン リリリリ〜ン」と電話が鳴る。
受 話器を取るベッツィー。
職 場からだ。
出 てくるように促されるが嫌がらせ電話でノイローゼ状態になっている。
部 屋を締め切り、窓を毛布で覆って閉じこもっている。
そ して、向かいの部屋に住む男を隙間から窺っている。

久し振りにスティーブが訪ねてくる。
締 め切った部屋が散らかり放題になっているのに驚く。
そ して、銃にも。

ベッツィーは職場へ行くが、嫌がらせ電話のことが頭から離れない。
真っ 直ぐ帰ってやらなくてはならないことがある。
帰っ てくる早々電話が鳴る。
「リ リリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン」
受 話器を持ち窓際へ行く。
「リ リリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン」
向 かいのマンションの各部屋の様子を隙間から窺う。
向 かいの部屋に住む男のところも。
「リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン  リリリリ〜 ン リリリリ〜ン」
“どうしても突き止めてやる”と目がギラギラしている。

何も手が付かないベッツィーは、散らかり放題にしてソファーで転た寝している。
「リ リリリ〜ン リリリリ〜ン リリリリ〜ン」と電話が鳴る。
目 が覚める。
苛 つき歩き回る。
銃 を手にする。
「リ リリリ〜ン」と電話が鳴る。
狂 気の表情を見せる。
「リ リリリ〜ン」と電話が鳴る。
銃 を持ち窓際へ行き体を忍ばせる。
「リ リリリ〜ン」と電話が鳴る。
身 構え毛布を捲る。
仰 向けに体を倒す。
「リ リリリ〜ン」と電話が鳴る。
玄 関のドアの前に行き、いきなり笑い出す。
銃 を片手に、捜査官になったかのような仕草でドアを開ける。
誰 もいない。
「リ リリリ〜ン」と電話が鳴る。
 
電 話を目の前に置き、向かいの部屋に住む男のところを見ながら食べ物を口に入れているベッツィー。

銃を目の前に置き、転た寝しているベッツィー。

テレビの雑音で目が覚める。
窓 際へ行き毛布を捲る。
向 かいの部屋の男を見つける。
男 が気付いてベッツィーを見る。
電 気を消し部屋を暗くする男。
毛 布を元に戻すベッツィー。
「リ リリリ〜ン リリリリ〜ン」と電話が鳴る。
受 話器を取るベッツィー。
ベッ ツィー…「はい」
窓 際の方へ目をやる。
謎 の男…「やあ どうしたんだ?」
ベッ ツィー…「ううん 眠れないの」
謎 の男…「ああ そりゃあ可哀相に」
毛 布で覆っている向かい側の方を睨んでいるベッツィー。
ガ ウンのポケットに銃が。
謎 の男…「電話を待っていたんだ」
ベッ ツィー…「あげる物があるわ」


『暗闇のささやき』リンダ・フィオレンティーノ

謎の男…「何?」
受 話器を降ろし、窓際の方へ行き覆っている毛布を剥ぎ取る。
「バン!」向かいの 部屋に向かって銃を発砲するベッツィー。
「バン!バン!バン!」銃を放ち、窓際の毛布を全部剥ぎ取り声を上げ笑い出す。
向 かいのマンションから銃声に驚いた住人がぞろぞろ出てきてベッツィーの方を見ている。
笑 いながら受話器を取る。
ポ ケットからメモを取り出し電話をする。
応 答を待つ間、窓の向こうへ舌を出したり指差したりして笑っているベッツィー。
警 察署員…「もしもし こ ちらマリーナ警察」
ベッ ツィー…「アハッハハ
もしもし ああ刑事さんのカルビンと言う人に電話を繋いで」
「ドン!」玄関のド アを壊し向かいの部屋の男が押し入ってくる。
男…「どうして俺を撃った!」と怪我 した顔で怒鳴り声を上げる。
驚 いて男を見ているベッツィー。
男…「俺が好きなんだろ」
男 から目を離さないようにして銃のところへ移動するベッツィー。
ベッ ツィーを指差し、
男…「何時も俺を見てた
他の安っぽい女たちと違って
俺と似てるから
出来れば 助けてやりたいと思っていたのに
なんだ!
男 に銃を向けるベッツィー。
ベッ ツィー…「私を助ける?」
泣 き笑いするベッツィー。
男…「そうだ!」
笑 い出すベッツィー。
ベッ ツィー…「フッ フッフフ ハッハハハ ハッ ハハハ
傍に来ないで」
銃 口を向けるベッツィー。
男…「やめろよ ほら その銃をおろ せ」
銃 を掴もうと寄ってくる男。
「バン!」
男 を撃つ。
男…「あっ あああ〜}
銃 を浴びた男が飛ばされ額にぶつかる。
「ビャシャ!」
割れたガラスの中 に倒れる。
ベッ ツィー…「ハッ!」
銃を構えたまま呆然と倒れた男を見ているベッツィー。
銃 を手放し、受話器を元に戻す。
受 話器を持ちながら後退りする。
「リリリリ〜ン リリリリ〜ン リリ」と電話が鳴る。
受 話器を取るベッツィー。
謎 の男…「いやぁ〜 凄い腕前だ
ここから すっかり見せてもらったぜ」
驚 き、受話器を持ったまま慌てて窓の方を振り返るベッツィー。
向 かいのマンションでは住人がベッツィーの方を見ている。
謎 の男…「ハァハハハハ」
受 話器から笑い声が聞こえる。
謎 の男…「胸がすっとしたよ
ハァ ハハハハ」
窓 に両手を突き向かいのマンションを見るベッツィー。
“いったい誰 誰なの?”


『暗闇のささやき』リンダ・フィオレンティーノら

落とした受話器からなおも、
謎 の男…「その内 また頼むぜ」
窓 に両手を突き頭を垂れるベッツィー。
謎 の男…「ハァハハハハ
ア〜ア 堪らねえよ
楽しみに待ってる
ウハァハハハハ」

 嫌がらせ電話がエスカレートしてきて、追い 詰められたベッツィーは、向かいの部屋に住む男がストーカーだと思い抹殺する。
 だが、その後も電話がかかってくる。
 ストーカーはいったい誰なの か。
 離婚した夫?スティーブ?カル ビン刑事?いったい誰!

更新2007.6.13
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ヒッチコックがデザインしたという似顔絵

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参考文献
ヒッ チコック劇場
新・ ヒッチコック劇場
ア ルフレッド・ヒッチコック
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