新・ ヒッチコック劇場
-Alfred Hitchcock Presents-
美食の代償
-The Specialty of the House-
        
     アルフレッド・ヒッチコック

※ストーリーを載せていますので、TV映画をご覧になっていない方は、ご了承下さ い。

  〜皮肉〜〜意見〜〜ラ ムフリッタ〜〜電話〜〜〜〜記 事〜〜投書〜〜食中毒〜〜失敗
ゴミ箱〜〜分析〜〜チャレンジ〜〜保健所〜〜勝敗〜〜上機嫌〜〜秘伝の材料〜〜決着〜 

記号[☆:スタッフ・キャスト : 始めに :終わりに] web拍手 by FC2
(1980年代)(米)(TV映画)-The Specialty of the House-
演出…アラン・キング
制作…タウンゼント・フィルム・プロ ダクションズ(米)
原作…スタンリー・エリン
脚本…ジョナサン・グラスナー
出演…ジョン・サクソン(料理評論家/ガース・リッセンバー)/ジェニファー・デイル(女主人/ベッツイジョー・ベニントン)
ストーリーテラー…ア ルフレッド・ヒッチコック
翻訳…鈴木導

著名な料理評論家ガース(ジョ ン・サクソン)の出版記念パーティーがベルナードのレストランで開かれてい る。
ガー スがオードブルを口にしながら、
ガー ス…「ベルナード」と レストランの経営者ベルナードを呼ぶ。
ベ ルナード…「何でしょ」と ベルナードが近づいて来て言う。
ガー ス…「こいつは 何かね」と 手に持ったオードブルを見せて聞くガース。
ベ ルナード…「オイスター・ベルナード シンプ ルで微妙な味わいがあるでしょ」と 嬉しそうに説明するベルナード。
ガー ス…「そうは思えんね 味は薄っぺらで独 創的とも言えん」と ガースが言う。
思 い掛けないガースの言葉に驚き、
ベ ルナード…「しかし リッセンバーさん オイ スター・ベルナードは私の考案です」と 言うベルナード。
ガー ス…「誰の考案だろうと 知ったことじゃ ないさ
“今日はユニークな パーティーにしたいから
オードブルもユニークな物を 出すように”と言っていたはずだが」と 言うガース。
ベ ルナード…「私のレストラン独特のものですよ  他の店では絶対に食べられません
家のガリゴットソースは評判で 皆さん褒めてくださいますよ」と 胸を張って言うベルナード。
ガー ス…「君はそう呼ぶのか 缶詰のソースか と思った」と 侮辱するガース。
ベ ルナード…「缶詰!」
声 を荒げるベルナード。
ガー ス…「私ならもっと繊細で 軽妙ですっき りとした味付けにする
これではとてもフランス料理とは 言えんよ」と 言うガース。
ベ ルナード…「そう言われても 私は…」
興 奮するベルナード。
ガー ス…「ベルナード
ベルナード 友達として言うんだ
この店を記事にするのは 先のことだが」と 言うガース。
ベ ルナード…「…」
言 葉を呑むベルナード。
ガー ス…「今日の料理が 私の意見を大きく左 右することは確かだ
解るか」と 言うガース。
ベ ルナード…「…」
言 葉を返せず立ち去るベルナード。

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〜 皮肉〜

コラムニストのラス・ベネットがガースの傍に来て、
ベ ネット…「一生懸命にやってるんだから 大 目に見たらどうだ」と 言う。
ガー ス…「いやぁ 前から楽しみにしてた 出 版記念のパーティーを
ルイジアナの田舎から出てきた 名前だけのフランス人に
台無しにさせるわけにはいかんよ
おまけに料理の腕ときたら 三流だ」と ベルナードのことを馬鹿にするガース。
ベ ネット…「何を言う 君もよく知ってるくせ に
このベルナールのレストランは 市内でも一番流行ってる店の一つだ」と 言うベネット。
ガー ス…「そんなことは関係のないのさ
パーティーを打ち壊しにしてくれた」と 言うガース。
ベ ネット…「はあ しかし 店をただで貸して くれてるんだろ
料理も付けて」と 言うベネット。
ガー ス…「気になるのはそんなことじゃない  私の初めての本の原稿料が
君の2倍も出てるのが 我慢できない」と 皮肉を言うガース。
ベ ネット…「ヘッヘヘヘへ そんなにたっぷり 貰ってるなら
何故 ベルナールをいびるんだ」と 笑うベネット。
ガー ス…「いびりやすいからだ」
薄 ら笑いを浮かべるガース。
ベ ネット…「ヘッヘヘヘへ 君には感心する よ」と 呆れるベネット。
透 かさず、
ガー ス…「ありがとう」と 言うガース。
ベ ネット…「褒めた訳じゃない レストランの 経営者を遣り込めて
得意になってる態度に 感心したんだ」と 言うベネット。
ガー ス…「君は訳もなしに 感心し過ぎる」と 馬鹿にするガース。
ベ ネット…何の権利がある! 君と私と 何処が違う」
苛 立つベネット。
ガー ス…「いいか 料理の評論家になる資格は
超一流の料理を作れる ことにあると 傲慢に言うガース。
ベ ネット…「…」
唖 然とするベネット。
ガー ス…「私にはそれが出来る」と 言うガース。
ベ ネット…「そうか ふ〜ん
芸術家になりそこなった男がやるのが 評論家だと思った」と 皮肉で返し笑うベネット。
ガー ス…「ほう そうかね」
含 み笑いをして、
ガー ス…「私の挑戦を受けてみるか」と 言うガース。
ベ ネット…「ふん 何をする?」と 聞くベネット。
ガー ス…「今夜は大変評判のいいレストランへ  試食に行く
君も来て 微妙な味わいを
言葉でどう表現するか 見せてもらおうか」と 誘い水を掛けるガース。
ベ ネット…「やめとくよ 味を言葉にするのは 君の仕事だ
政治家の入り組んだ駆け引きの解説なら 任せてもらおうがね」と 言い誘いに乗らないベネット。
ガー ス…「ああ どうした
私の挑戦は受けられないか」と 肩を組み誘うガース。
ベ ネット…「駄目」と 首を横に振るベネット。
ガー ス…「まあ それもいいだろう
兎に角 一緒に来て
仕事っぷりを見てみないか」と 言うガース。
ベ ネット「ヘッヘヘヘへ」
高 笑いするベネット。

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〜 意見〜

ガースとベネットが流行のレストランへ行く。
店 の前に列が出来ている。
ベ ネット…「かなり流行ってるな」と 言うベネット。
ガー ス…「決まってるさ
この前 私が記事を書いたせいだ」と 言うガース。
ベ ネット…「ヘッヘへ そりゃそうだろ」と 笑うベネット。

女主人…「いらっしゃ い リッセンバーさん」
女 主人ベッツイジョー(ジェニファー・デイル)がガースに、 にこやかに近寄って握手しようとする。
ガー ス…「いやぁ ベッツイジョー
どうかね」
差 し出された手を両手で包み嬉しそうに握手するガース。
ガー ス…「紹介しとこう 今夜一緒に食事をす る
ラス・ベネットだ」
ベ ネットをベッツイジョーに紹介するガース。
握 手しながら、
女 主人…「コラムニストの」と 言うベッツイジョー。
ベ ネット…「ええ」と 嬉しそうに答えるベネット。
女 主人…「お出でいただいて 光栄ですわ」と 言うベッツイジョー。
ベ ネット…「うん たまにはあのコラムを?」と 言うベネット。
女 主人…「毎日読んでいます 2冊の本も」と 言うベッツイジョー。
ベ ネット…「ヘッヘへヘ」
嬉 しそうに笑うラスベネット。
ガー ス…「ああ そこにあるのは何だ」
台 に置かれたオードブルに近寄るガース。
女 主人…「今日 私が作ってみた オードブル ですの
まだ試作品の段階ですけど 是非…」
オー ドブルを口に入れるガース。
女 主人…「ご意見を聞かせていただけません」と 言うベッツイジョー。
ガー スの反応を興味深そうに見るベネット。
ガー ス…「ホウレン草に 蟹 ルイジアナマス タード モレル アーミンガソタケ
モッツレラチーズに マルターノトマトだな」と 言うガース。
女 主人…「まあ! 信じられないわ」
驚 いてベネットを見るベッツイジョー。
ベ ネット…「当たってますか」と ベッツイジョーに言うベネット。
女 主人…「全部 ピッタリ
それで 家のメニューに加えていいと思います?」と 言うベッツイジョー。
間 髪を容れずに、
ガー ス…「それは遺憾 店の評価を下げるだけ だ」と 言うガース。
女 主人…「…まあ
率直なご意見を
それでは ちょっと失礼して
テーブルの用意をしてきます」
気 落ちして去るベッツイジョー。
ベ ネット…「ウ〜ン 何日も考えて作ったんだ ろうに」
溜 息をつき、気の毒そうに言うベネット。
ガー ス…「だから」と 抑圧するように言うガース。
ベ ネット…「“思い遣り”ってものは ないの か」と 言うベネット。
ガー ス…「思い遣りで言ってるんだ
お蔭で 後になって恥をかかずに済む」と 言うガース。
ベ ネット…「そうかね〜」と 言うベネット。
ガー ス…「そうさ〜
さもなきゃ いずれ手厳しい記事を書いて
この〜 出来損ないを遣っ付けることになる」と 台の上のオードブルを指差すガース。
ベ ネット…「アッハハハ 呆れたもんだ」と 笑うベネット。

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〜ラムフリッタ〜

女主人…「用意ができ ました
此方へ どうぞ」と 案内するベッツイジョー。
案 内される方へ行くガース。
ベ ネット…「ああっ」
苦 笑いしながら付いてゆくベネット。
案 内された席に着くガース。
席 に着いたベネットにナプキンを渡すベッツイジョー。
ベ ネット…「やぁ ありがとう」
礼 を言うベネット。
食 事が運ばれる。
ベ ネット…「え〜 オーダーは?」と ベッツイジョーの方を見るベネット。
ガー ス…「このレストランじゃ オーダーはし ない」と 腕組みして言うガース。
ベ ネット…「…」
驚 いてガースを見ているベネット。
女 主人…「家では メニューも作っていません の」と 言うベッツイジョー。
ベ ネット…「ふ〜ん
うん どう言うことなのか よく解らんが」と 言うベネット。
ガー ス…「一般の客にはその方が 親切だろう
何を注文すべきか 迷わずに済むからな」と 腕を組んで言うガース。
女 主人…「それだけじゃなく 私がシェフとオーナーを兼ねていますから
料理を一種類にしてお けば それひとつに集中できるでしょと 言うベッツイジョー。
ベ ネット…「ああ なるほど
しかし 変わり者の客がいて
このレストランで出す ただひとつの料理を食べたくないと言ったら」と 言うベネット。
ガー ス…「人生を楽しむ気なら 全ての料理を 試して見る勇気が必要だ
この世に味覚を満足させる楽しさに勝る 喜びはない
何を食べるか それでその人物が決まる」と ベッツイジョーをチラリと見て、ラスベネットに説明するガース。
ベ ネット…「ああ〜ん
ええっ
では 今夜は何?」と 言うベネット。
女 主人…「お二人とも運がいいですわ 今日お出しするのは
家で一番人気のある料 理
私は“ラムフリッタ”と呼んでます」と 嬉しそうに言うベッツイジョー。
料 理を指差し、
ガー ス…「そうか “素晴らしい料理だ”という 話はよく聞いてるよ
果たして どうかな」
ナイフとフォークでラムフリッタを開けてみて、中を覗き込むガース。
ガースから目を離さずに窺っているベッツイジョーが、ガースと目が合い愛想笑いす る。
ガースの反応を固唾を呑み見ているベネット。
料理の香りを嗅ぎ口にするガース。
味を噛み締めているガースを、息を詰めて見ているベッツイジョー。
にこやかな表情をし、


『美食の代償』ジョン・サクソン

ガース…「こんな物は 食べたことがない 近来ない傑作だ」と 言うガース。
ホッとするベッツイジョー。
ベッツイジョーを見ながら、
ガー ス…“天国の料理だ”と言った男 がいたが
その通りだ」と 感激して言うガース。
嬉 しそうに、
女 主人…「ありがとう リッセンバーさん」と 言うベッツイジョー。
ベ ネットに、
ガー ス…「何を待ってる 君も食べてみろ」と 興奮して言うガース。
ベ ネット…「ああ うん
エヘン うん」
咳 払いをして、料理を食べ始めるベネット。
ガー スに、
女 主人…「あなたにそう言っていただくと 嬉 しいですわ」と 嬉しそうに言うベッツイジョー。
ガー ス…「ベッツイジョー 私に出来る
この上ない栄誉を 君に与えようか」と 言うガース。
身 を乗り出し、
女 主人…「どんな?」と 言うベッツイジョー。
ガー ス…「これまでに私が試食した料理の内  これはと思ったものだけを集めて
その調理法を詳しく解説した本を 今 書いてる」と 言い料理を愉しむガース。
女 主人…「それでしたら 私も是非一冊買わな ければ」と 言うベッツイジョー。
ガー ス…「当然だろう 君が苦心して造りだし た
ラムフリッタを載せる」と 言うガース。
困っ た表情を浮かべて、
女 主人…「いいえ 載りませんわ」と 言うベッツイジョー。
ガー ス…「今 何て言った?」と 気分を害して聞き返すガース。
女 主人…「この調理法は 本に載せません」と 言うベッツイジョー。


『美食の代償』ジェニファー・デイル

ベネッ ト…「フッフフフフフ ヘッヘヘヘヘ」
笑 い出すベネット。
ガー ス…「私の聞き違いか」と 言うガース。
女 主人…「すみませんけど 調理法はお教え出 来ないんです」と 言うベッツイジョー。
ベ ネット…「まっ まあ 待ちたまえ
誰を相手にしているのか 分かってないようだ
リッセンバーさんの提 案に NOと言える人間はこの州にはいないよと ベッツイジョーに向かって言いながら、ガースを皮肉るベネット。
ガー ス…「やめろ ベネット」と ベネットに言い、
「教えてもらえないか  どうして断る」と ベッツイジョーに言うガース。
笑 いながら食べているベネット。
女 主人…「それは この調理法は我が家の秘伝 で
曾祖母から伝えられたものだからです」
困りながら答えるベッツイジョー。
ガー ス…「我が家の秘伝? 100年も前の秘 密を守るために
私の本に載るチャンスを みすみす逃すと言うのか」と 呆れるガース。
女 主人…「秘密を洩らすのは 母の墓を土足で 踏み躙るのと同じです
悪いけど お断りしますわ」と 両手を腰にあて反論し、断る。
「私はこれで失礼します どうぞごゆっくり」と 言い立ち去るベッツイジョー。
立 ち去るベッツイジョーを見ているガースに、
ベ ネット…「やられたな
うっ ううん ものの見事に 肘鉄を食わされた〜」と ナプキンで口元を拭きながら、咳払いして言うベネット。
ガー ス…「…」
ベ ネット…「向きになることはあるまい 何を 使ってあるのか
さっきと同じに 当てりゃいいだろ」と 料理を指しながら言うベネット。
料 理の食材を嗅ぎつけようと食べてみるガース。
ベ ネット…「フッフフフフ
やっぱり 分からんか」
ガー スを見て笑い出すベネット。
ガー ス…「何も知らんから そんなことを言う んだ」
苛 立つガース。
面 白がってガースを見ているベネット。
ガー ス…「一口食べて材料が分かるようなら  敢えて取り上げる価値はない」と 声を荒げて言うガース。
ベ ネット…「…」
ガー スを見ているベネット。
ガー ス…「まったくユニークだ こんな味の物 は食べたことがない」と 興奮するガース。
奥 からガースを睨んでいるベッツイと目が合うガース。
ガー ス…「何があろうと 調理法を突き止めて やる」と ラムフリッタを見るガース。

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〜 電話〜

ベネッ ト…「ガース お蔭で夕べは楽しかった よ
私のような味覚音痴にも あのラムフリッタは美味かったしな
調理法が分かったら 教えてくれ」と 言うベネット。
ガー ス…「待ってろよ 今に聞きだしてやるさ
あの女 スカーレット・オハラ気取りでいるが
私のしつこさを知らんのだ」と 言い受話器を取るガース。
「お早う ベッツイジョー
ガース・リッセンバーだが
夕べは素晴らしい料理を 食べさせてもらって
一言お礼を言おうと思ってね」と ベッツイに電話するガース。
“その手でゆくのか”と思いながら聞いているベネット。
ガー ス…「それと君に謝らないと
ああ 一緒に行ったのが無礼な男で
イライラしたと思うので 君に当たっちまった」
ベ ネットを見るガース。
声 を殺して笑うベネット。
ガー ス…「許してくれないか
いやあ それじゃ私の気がすまない
お詫びの印だ 今夜評判のいいレストランで試食をするんで…」
甘 い声で、
「一緒にどうかな」と 誘うガース。

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〜 橋〜

レストラン。
女 主人…「ご心配なく リッセンバーさん」と にこやかに言うベッツイジョー。
ガー ス…「頼むよ ガースと呼んでくれないか ベッツイジョー」と にこやかに言うガース。
女 主人…「いいわよ ガース
分かる
私 何時も言ってるの “橋 を燃やしては いけない”って
ことに あなたのように有名な料理評論家が 向こうにいる時には」と ガースを覗き込みながら言うベッツイジョー。
ガー ス…「賢明な考え方だな〜」
笑 うベッツイジョー。
ガー ス…「私にも何時も言ってることがある」と 言うガース。
女 主人…「何かしら?」
色っ ぽく聞くベッツイジョー。
ガー ス…「“誰にも値段は ある”」
呆気にとられるベッツイジョー。
女 主人…「もう その話はしないのかと思った わ」
ガッ カリするベッツイジョー。
ガー ス…「出版社がラムフリッタの調理法に  1000ドル払うと言ってるんだが」と 交渉するガース。
女 主人…「教えられないの」と 首を横に振るベッツイジョー。
ガー ス…「私からも1000ドル出そう 合わ せて2000ドルだ
これ以上は望めん金額だろ」と 言うガース。
女 主人…「いくら出してくれても同じよ 教え るわけにはいかないわ」と 言うベッツイジョー。
ガー ス…「横取りするつもりはない 君とレス トランの名前もはっきり含んでる
客もドーンと増えるぞ」と 言うガース。
女 主人…「ああっ お客は今でも断ってるほど ですもの
やはり 答えはNOね」と 話に乗らないベッツイジョー。
ガー ス…「秘密にしたがるなんて 馬鹿げてる よ」と 声を荒げるガース。
女 主人…「私には馬鹿げてるとは 思えない わ」
反 論するベッツイジョー。
「悪いけど あれだけ は どんな条件を出されても教えないから
これ以上 煩く聞かないで頂戴
私 これで失礼するわ
急に食欲がなくなったの
お食事をありがとう ガー ス
席 を立ち皮肉を込めて名を言うベッツイジョー。
ガー ス…「君には “リッセンバーさん”だ」と 言うガース。
ムッとして立ち去るベッツイジョー。
ガー ス…「どうやら 橋は燃やしたようだな」
立 ち去るベッツイジョーを見ながら独り言を言うガース。


『美食の代償』ジョン・サクソン

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〜 記事〜

社でベネットがガースが載せた記事を読む。
ベ ネット…「“率直な意見を 言わせてもらえ ば
ベッツイジョーの 「カントリーチキン」と言われる店は
市内でも最低の店に 成り下がった”」
し てやったりという表情で聞いているガース。
ベ ネット…「“現在の状態が続けば 「リッセ ンバーが選んだ今月のレストランワースト10」に
入ることは確実と言えよう”」
ガー ス…「フッハハハ」
笑 い出すガース。
笑 いながら読み続けるベネット。
「“昨夜友人と このレストランで「ラムフリッタ」なる物を試食したが
驚いたことに 他に選択の余地を与えられず
二人とも同じ物を食べるしかなかった”
アッハハハハ」
大 笑いするベネット。
笑っ て聞いているガース。
ベ ネット…「“そもそも この店にはメニュー がなく
オーナー兼シェフのベッツイジョー・ベニントンは 字が書けないのでは ないかと思いたくなる”
あっ 呆れたもんだよ ヘッヘヘヘ」と 吐き捨てるように言い、ガースを見て笑い出すベネット。
ガー ス…「それがペンの力だ」と 言うガース。
ベ ネット…「ヘッ 名誉毀損の心配をするんだ な」と 言うベネット。
ガー ス…「何!」と 顔を顰めてベネットを見るガース。
ベ ネット…「損害賠償を取られるぞ 悪意で書 いたことは一目で分かる」と 記事を指差しながら言うベネット。
ガー ス…「私が何年この仕事をしていると思う  “率直な意見を言えば”と
始めにちゃんと断ってあるだろう」と 言うガース。
ベ ネット…「フッフフフフ」
に が笑いするベネット。
ガー ス…「個人の意見に対しては 訴訟を起こ せんことは君も知ってるはずだ〜」と 言うガース。
ベ ネット…「だが これじゃ痛い目に遭うぞ」
コ ラムを指差しながら言うベネット。
ガー ス…「どうなると言うんだ」と 言い椅子から立ち上がるガース。
ベ ネット…「“皆に好かれている女性を 無闇 に批判するな”という
“不変の鉄則”があるだろう」と 言うベネット。
ガー ス…「“抗議の投書が来るか”
構わんよ
今夜 客足が途絶えれば
向こうが謝る」
と コートを着ながら自信満々に言うガース。

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〜 投書〜

ベッツイジョーの店を探りに行くガース。
店 の前に長蛇の列ができているのをタクシーから見て、憤慨するガース。
ベッ ツイジョーがガースに向かって、笑いながら手を振っているのが目に入る。


『美食の代償』ジェニファー・デイル

苛立って運転手に車を出すように指示するガース。

苛立って社に帰ってきたガースが椅子に座ると、ベネットが抗議の投書が入った大袋を抱 えてきて目の前に出す。
ガー ス…「おい 何をするんだ!」と 怒るガース。
ベ ネット…「フッハハハ だから言ったろうが
ベッツイジョーには熱烈な支持者が いるらしいって」と 笑いながら言うベネット。
ガー ス…「私の記事に対する抗議か」と 言うガース。
ベ ネット…「ヘェ この勝負は“君の負け”と 決まったよ」と 言うベネット。
ガー ス…「馬鹿を言いなさんな 私は決して負 けない」と 言い受話器を取るガース。

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〜 食中毒〜

ベッツイジョーの店の前に救急車が止まる。
男…「あ あ〜 悪い物をくわされた あっ はっ うあ〜 あ あ〜
あ あ〜 うあ〜」と 大声で喚き苦しがっている男が隊員に担架で運ばれようとしている。
店 の前に並んで待っている客たちに向かって、
男…「この店では食べるな〜 殺されちまう ぞ〜 うあ〜」と 言う。
そ れを見ていた女の客が、
女 の客…「私は何時も ここで食べてるけど
下痢したこともないわ〜」と 言い店の中へ入ってゆく。
男 の客…「そうだよ あいつどうかしてんだ」と 別の男の客が言う。
様 子を探りに来ていたガースが“上 手く行かなかったか”と 思いながら背を向けて聞いている。
ガー スが店の方を見る。
店 の中へ入ってゆく客たちを迎えているベッツイジョーが驚いてガースを見る。
気 まずそうな顔をするガース。

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〜 失敗〜

社でガースに、
ベ ネット…「役者を雇って 食中りの真似か」と 言い笑うベネット。
ガー ス…「何でそんなに可笑しい」と 言うガース。
ベ ネット…ヘッヘヘヘヘ 笑いたくも なるよ
もっと科学的な遣り方が ありそうなもんじゃないか」
大 笑いしながら言うベネット。
ガー ス…「あるとも あいつを分析させてや る」と 言うガース。
ベ ネット…「まず あのラムフリッタを手に入 れなきゃな」と 言うベネット。
ガー ス…「手に入れるさ」と 念を押すように言うガース。
ベ ネット…「フッフフフフ」
に が笑いするベネット。

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〜 ゴミ箱〜

ベッツイジョーの店の裏手でゴミ箱あさりをするガース。
そ れを見た浮浪女が駆けつけ、
浮 浪女…「ねぇ そこ どきな
私の相場だよ」と 言いガースの腕を掴もうとする。


『美食の代償』ジョン・サクソンら

ガース…「おいおい  私に触るな」と 嫌がるガース。
浮 浪女…「ほら あっちへ行きなって
ここの残飯はあたしの」と 言う浮浪女。
浮 浪女を困惑して見ているガース。
浮 浪女…「横取りは させないよ」と 言う浮浪女。
ガー ス…「“金を出して買うって” 言ったら どうだ」と 言うガース。
浮 浪女…「いくらで?」と 言う浮浪女。
ガー ス…「5ドルやる
もし君が私の欲しい物を探してくれたらな」

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〜 分析〜

ガース…「分からない とは どういう意味だ」と 検査結果報告書を手にして言うガース。
編 集者…「何を使ってあるか 不明だというこ と」と 言う編集者。
ガー ス…「君はカーグラン担当の 編集者だろ う」と 苛立って言うガース。
編 集者…「確かにそうだ しかし…」と 言う編集者。
ガー ス…「じゃあ それなりの仕事をしろ!」
報 告書を机に投げつけて椅子から立ち上がり、
「あのラムフリッタを分析して 使った材料を割り出すんだ」と 言うガース。
編 集者…「もう一度説明するから よく聞けよ ガース
材料を突き止めるには 分析の結果を一般的な食品と比較するしかない
あのフリッタには 一 般的じゃない食品が使われていると 腕組みをして言う編集者。
ガー ス…「欲しいのは結果だ 言い訳は聞きた くない」
イ ライラして歩きながら言うガース。
編 集者…「世界中の食品を集めたら 国防省よ り大きな倉庫が必要になる
悪いが君の役には立てんね
では私は失礼する 記事を書かなきゃならんのでね」と 言い立ち去る編集者。
ガー ス…「う〜ん」と 苛立つガース。
ベ ネットが近寄って来て、
ベ ネット…「ちっ 空振りか」と 舌打ちして言う。
ガー ス…「まだ三振はしてない」と 反論するガース。
ベ ネット…「ワォ」
反 論するガースの勢いに驚くベネット。
「この辺で諦めることだ」と 諭すベネット。
ガー ス…「あんな女に負けて おめおめと引き 下がれると思うか」と 言うガース。
笑 いを堪えて聞いているベネット。
ガー ス…「私はこれでもプロのグルメだ」と 言うガース。
ベ ネット…「なるほど ラムフリッタの材料も 見分けられないプロか」と 言うベネット。
ガー ス…「突き止めて見せるさ
作ってみる それしかない」と 言うガース。
頷 くベネット。

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〜チャレンジ〜

ラムフリッタを作くろうと、張り切って材料を切るガース。
出 来上がった物をオーブンから取り出し試食する。
が、 首を捻るガース。
そ れを見て笑うベネット。
ま た、作るがゴミ箱へ放り込むガース。
食 材を変えて作ったのをベネットに試食してもらう。
首 を横に振るベネット。
そ れもゴミ箱へ放り込まれる。
次々 に作って奮闘しているガースを見て笑うベネット。
ラ ムフリッタみたいな形をした物でゴミ箱が一杯になっている。
次 もラムフリッタみたいな形をした物がフライパンで調理されている。
可 笑しくて吹き出しそうになるのを堪えて見ているベネット。
そ れもゴミ箱へ放り込まれる。
ま た、違う食材で作る。
次々 にゴミ箱へ放り込まれる。
出 来上がった物に齧り付いて試食するガースの顔が歪み、


『美食の代償』ジョン・サクソン

ガース…「う〜 うっ  ああ〜」と 苦しそうにして吐き出す。
  作り始めはフォークで試食していたガースが、齧り付いて試食するところに焦りが演出される。
  見境がなくなってきているガースの仕草が可笑しい。
ラ スベネット…「ヘッヘヘヘヘ〜 いい加減に兜を 脱ぎなさい」と 言い笑うベネット。
ガー ス…「はあ はあ はあ 私は諦めん」
水 を飲んで、落ち着いてきたガースが言う。

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〜 保健所〜

ベッツイジョーの店に保健所の検査員ケラーが来て、
検 査員ケラー…「ああ あなたが この店の経 営者ですか?」と 言う検査員。
女 主人…「ハイ そうです」と 答えるベッツイジョー。
検 査員ケラー…「ここで食事して 食中毒に なった者が出たという報告がありましたので
規則によって 調理場を見せてもらいます」と 言う検査員。
女 主人…「食中毒?
あっ この間大騒ぎした あの人」と 外を指差しながら言うベッツイジョー。
検 査員ケラー…「ええ」
女 主人…「じゃあ 食中毒じゃないわ
あれは…」
ガー スが店に入って来るのが目に留まるベッツイジョー。
女 主人…「ああ 解ったわ」と 言うベッツイジョー。
ベッ ツイジョーを見ているガース。
検 査員ケラー…「では 調理場を教えていただ けませんか
余り時間は掛かりませんから」と 言う検査員。
女 主人…「なぜ 調理場を見なきゃいけません の」と 言うベッツイジョー。
検 査員ケラー…「それが私の仕事です 上から の指示で」と 言う検査員。
女 主人…「どうせそんなことでしょ はっきり 言って
悪質な嫌がらせよ」と 言うベッツイジョー。
検 査員に話しているベッツイジョーを離れた所から、横目で見ているガース。
女 主人…「何が目当てか分かってるの 調理場 はお見せできないわ」と 言うベッツイジョー。
検 査員ケラー…「じゃあ 閉店してもらうしか ありません」と 言う検査員。
女 主人…「そう思ったら あなたの好きなよう にするのね
でも 調理場は見せないわ」と 言うベッツイジョー。
検 査員ケラー…「それじゃ 店を閉めるから
頼む」と 部下に指示を出す検査員。
ど のような行動に出るのか不安そうに見ているベッツイジョー。
食 事している客に向かって、
検 査員ケラー…「すみませんね 保健所の者で すが
ここは閉店となるので…」と 言う検査員。
女 主人…「待って!」
困っ た表情を浮かべていたベッツイジョーが、慌てて止める。
近 づく検査員をつまらなそうに見て、
女 主人…「リッセンバーさんと二人だけで お 話したいの」と 言いガースの方に目を向けるベッツイジョー。
ガー スに手を振り呼び、“後はどう ぞ”というような仕 草をする検査員。

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〜 勝敗〜

ガースがベッツイジョーに近づいて来る。
女 主人…「こんなことして どうなると思う」
困 り果てた表情を浮かべて言うベッツイジョー。
ガー ス…「どうなろうと 私の知ったことじゃ ないさ」と 言うガース。
ムッ とするベッツイジョー。


『美食の代償』ジェニファー・デイル

女主人…「あなたの勝 ちよ」
つ まらなそうに言うベッツイジョー。
ガー ス…「それはどう言う意味かね 何を言っ てるか
私にはさっぱり分からん」と 惚けるガース。
女 主人…「“負けた”って言ったの
保健所の人を追い返して 2時に出直してきて」と 苛立つベッツイジョー。
ガー ス…「どうなる」と 言うガース。
女 主人…「どうやってラムフリッタを作るか  教えるわ」と 渋々言うベッツイジョー。
にやりとするガース。


『美食の代償』ジョン・サクソン

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〜 上機嫌〜

社で驚いたベネットがガースに、
ベ ネット…「ほんとか?」と 言う。
ガー ス…「“人間 最後まで諦めちゃいか ん”と言うことだ」と 得意げに言うガース。
ベ ネット…「しかし どうやった
銃で脅したのか?」と 言うベネット。
ガー ス…「実際に銃は使わないが 似たような もんだ」と 嬉しそうに言うガース。
顔 を顰めているベネット。

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〜秘伝の材料〜

ベッツイジョーの店に来るガース。
女 主人…「そうでしょ リッセンバーさん」と 言いながら案内するベッツイジョー。
ガー ス…“ガース”と呼んでくれ 君 の家に伝わる秘密を共有するんだろう
血を分けた兄弟のようなもんだ」と 調子のいいことを言い、ベッツイジョーの後を付いて行くガース。
振 り向いて笑い顔を見せるベッツイジョー。
調 理場に案内して、
女 主人…「今も言いましたが リッセンバーさ ん
ラムフリッタは何時も私独りで作るの
最初に拵えるのは 外側を包む皮で
材料は 小麦粉に 砂糖に 塩に イースト
それと卵
次はお肉の味付けで それに使うのが
トマトに 塩と胡椒 オレガノと…」と 肝心なことを言わずに焦らすベッツイジョー。
苛 立って、
ガー ス…「そんな物は もういい
聞かなくても分かってる 一昨日分析させた」と 言うガース。
腕 組みして睨むベッツイジョー。
ガー ス…「教えて欲しいな〜 分析しても出な い物
私が味わったことが無い物だ」
とにやりとして言うガース。
女 主人…「今言うところよ 我が家に伝わる秘 伝の材料を」と 腕組みして笑いながら言うベッツイジョー。
ガー ス…「そうだ その秘伝の材料
何を使う」と 案内するベッツイジョーの後を嬉しそうに付いて行くガース。

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〜 決着〜

貯蔵庫に案内するベッツイジョー。
女 主人…「手に入れるのが難しくて 何時も仕 込みに苦労するの
あまり作らないのもそのせい
このフリーザーに 鍵を掛けてしまってあるの」と 言いフリーザーを開けるベッツイジョー。
ガー ス…「おおっ」
喜びに満ちてフリーザーを覗き込むガース。
「よく見えんな 何 だ?」
ビニールに入っている材料を手に取るガース。
女 主人…「止めるのを聞かずに 秘密を嗅ぎつ けた人が…」と ガースに近寄り言うベッツイジョー。
ガー ス…「何だか分からん…」と 言ったガースが、手に取ったビニールの中を見て驚く。


『美食の代償』ジェニファー・デイル、ジョン・サクソン

その時、
女 主人…「その材料になるの」と ベッツイジョーがガースの頭を目掛けて鈍器を振り下ろそうとする。
ガー ス…「はあっ!」
怯えてベッツイジョーの方を振り向いたガースの頭に、勢いよく鈍器が振り下ろされ る。


『美食の代償』ジェニファー・デイル

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 辛口の料理評論家で第一人者であると自負していた ガース(ジョン・サクソン)が、流行のレストランで初めて の味、ラムフリッタに出会った。
  オーナー兼シェフのベッツイジョー(ジェニファー・デイル)か ら聞き出そうとするが秘伝だと拒否される。
  自身の面子と興味、それに意地で、あらゆる手段を使ってラムフリッタの成分を探り出そうとする。
  が、悉く失敗する。
  そして、エゴイストは最後の手段に出て、女主人ベッツイジョーを追い詰めることに成功する。
  敗北を認めたベッツイジョーがラムフリッタの主成分となる材料を見せる。
  勝利を得たガースが、手に取って見た材料とは、人の肉だった。
  驚いて材料を見ているガース。
  その時、ガースの頭を目掛けて鈍器が振り下ろされた。
 「止めるのを聞かずに 秘密を嗅ぎ つけた人が… その材料になるの」と言って。

 ガースが聞き出すことに成功し勝利したと喜んでいる時に、ベッツ イジョーは“決着は まだ先よ あなたはラムフリッタの材料になるのよ”と考えていた訳だ。
  人の秘密に土足で踏み込んだ結末は調理されてしまうことになる。
 そ れにしても、ガースは自分が秘伝の成分になるとは思いもよらなかったことだろう。
 凄い皮肉だ。

 ガースによると、ラムフリッタは“出会ったことがない味”と言っていた。
 確 かにそうだろう、そうでない方が驚きだ。
 ラ ムフリッタのことをガースは“近来ない傑作”と言っていたが、料理評論家ならではの興味によるものだ ろうか?それとも、人は美食なのだろうか?
 後者であって欲しくない。
 人を見て、“あの人は美 味しそう”だなんて…
 考えるだけで怖い。

更新2007.11.4
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ヒッ チコック劇場
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ア ルフレッド・ヒッチコック
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