-The Alfred Hitchcock Hour- ひ き逃げを見た -I Saw the Whole Thing- ア ルフレッド・ヒッチコック ※ストーリーを載せていますので、TV 映画をご覧になっていない方は、ご了承下さい。 (1962)(米)(TV映 画)-I Saw the Whole Thing- 監 督…ベ ンジャミン・H・クライン(Benjamin H. Kline) 製作…ア ルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock) 制作…ゴードン・ヘスラー(Gordon Hessler) 原作…ヘンリー・セシル(Henry Cecil) 脚本…ヘンリー・スレッサー(Henry Slesar) 撮影…ベンジャミン・H・クライン(Benjamin H. Kline) 編集部長…デ ビッド・J・オコンネル(David J. O'Connell) 編集…エ ドワード・W・ウィリアムズ(Edward W. Williams) 美術…マー ティン・オブジナ(Martin Obzina) メイクアップ…ジャック・バロン(Jack Barron) ヘアスタイリスト…フローレンス・ブッシュ(Florence Bush) 衣装…ヴィ ンセント・ディー(Vincent Dee) 音楽(作曲)…リン・マレー(Lyn Murray) 音楽…ス タンレイ・ウィルソン(Stanley Wilson) 録音…エ ド・ソマーズ(Ed Somers) 助監督…ロ ニー・ロンデル(Ronnie Rondell) 出演…ジョ ン・フォーサイス(推理小説家/マイケル・バー ンズ)(John Forsythe) ………ケ ント・スミス(民事弁護士/友人 ジェリー)(Kent Smith) ………エ バン・エヴァンス(ペネロペ・サンフォード/ペニー)(Evans Evans) ………ジョ ン・フィードラー(車に乗っていた/スチュワート)(John Fiedler) ………フィ リップ・オーバー(薔薇の世話をしていた/ ジョン・ホーイ大佐)(Philip Ober) ………ジョ ン・ザレンバ(検事/アンダーソン)(John Zaremba) ………バーニー・ フィリップス(ス イート警部補)(Barney Phillips) ………ウィ リアム・ニューウェル(酔っ払い/ピーターソン)(William Newell) ………ウィ リス・ブーチェイ(ニールソン判事)(Willis Bouchey) ………ラスティ・レーン(マーティン判事)(Rusty Lane) ………ビリー・ウェルズ(ジョージ・ピーボディ)(Billy Wells) ………ロバート・カーンズ(巡査部長)(Robert Karnes) ………モーリス・マ ンソ ン(医者)(Maurice Manson) ………ケ ン・ハープ(廷吏)(Ken Harp) ………ア ンソニー・ヨキム(陪審員長)(Anthony Jochim) ………ルー・ リン(看護師)(Lou Byrne) ………メル・ ジャス(リコーダー)(Mel Jass) ………マーク・キャ ベル(若い男)(Marc Cavell) ………ロニー・ R・ロンデル(モーターサイクリスト)(Ronnie R. Rondell) ………ベン・ポロック(法廷書記官)(Ben Pollock) ………ク レア・グリスワルド(人妻ジョアン・ダウリング)(Claire Griswold) 交通事故の目撃者の証言がサスペンスと、会話の妙を 楽しめる作品だ。果たして… 〜 交通事故〜 「キキキー」、振り向く女性サンフォード、 [ひき逃げを見た]エ バ ン・エヴァンス 薔薇
の世話をしていたジョン・ホーイ大佐、 [ひき逃げを見た]フィリップ・オーバー 酔っ払いピーターソン、
[ひき逃げを見た]ウィリアム・ニューウェル 車に乗って
いたスチュワート、
[ひき逃げを見た]ジョン・フィードラー 人妻ダウリング、
[ひき逃げを見た]クレア・グリスワルド 交通事故だ。
[ひき逃げを見た] バイクの 少年が倒れている。 バーンズ…「ひ
き逃げした」と推理
小説家バーンズが出頭して事故を起こした罪を認めたが、 [ひき逃げを見た]ジョン・フォーサイスら 「自
分は一旦停止をした ぶ
つかって来たのはバイクの方だ」と
言 う。 〜供述書〜 [ひき逃げを見た]バーニー・フィリップス 私は一時停止し 安全
を確かめ 交差点に進入 しました す
ると急に 猛スピードのバイクが 突進してきま
した
バイクは私の車と衝突し 運転者はー 地面に投げ出されました 私は 停止後 走り去 りました”間違いないですね」とバー ンズの方を向き確認する。 バーン ズ…「ひどい文体だな」 スイート警部補…「…」首を捻 る。 バー ンズ…「作家なのに情けない」 スイート警部補…「小説ではないのでね」 バー ンズ…頷く。 スイート 警部補…「” 私は停止後 走り去りました”言いたいこと は?」 バーンズ…「弁 解の余地は なさそうですね 裁 判になるんですか」 ス イート警部補…「起訴されればね」 バーンズ…「起 訴されないこと も?」 ス イート警部補…「どうでしょうね 集まった証拠次第です いま目 撃者を集めてる 大勢いますよ」 バーンズ…頷く。 ス イート警 部補…「どんな本を書くんですか」 バーンズ…「推理小説です」 頷き ながら、 ス イート警部補…「小 説の警官は間抜けすぎる サイ ンを」と 言い、供述書を渡す。 受け取り、 バー ンズ…「妻が出産間近なので 病 院に 行かないと」と 警部補に言う。 スイート警部補…「供述書にサインした ら 帰って結構です」 頷 きサインす るバーンズ。 医者…「浮かぬ顔で
すな 大丈夫ですよ」 [ひき逃げを見た]ジョン・フォーサイス、モー リス・マンソン 医者…「新
聞を見せ
ぬよう 看護師に言っておきます 心安らかに過ごせますよ」
バー ンズ…「恩に着ます」と言い、力強く 握手する。 バーンズ…「早かったな」 ジェリー…「至 急と言うから 何事かと思った 火 事じゃないな」 バーンズ…「呼びつけて悪かったが 病院の電話を待ってるんだ」 ジェリー…「赤 ん坊か? 予定日はまだだろ」 バーンズ…「早まったんだ 何か飲むか」 ジェリー…「頼 む オン・ザ・ロックを ステ ラが原因か 悩 み事があると 顔に書いてある」 バーンズ…「主治医は問題ないと言ってたが 妻は神経の細い女だ」 ジェリー…「ほ かに話があるんだろう 何だ」 バーンズ…「知らないのか」 ジェリー…「出 張に行っていて 新聞は読んで ない」 バーンズ…「起訴されそうなんだ」 ジェリー…「き みが? 小説を地で行ったの か」 バーンズ…「交通事故を起こした バイクが突っ込んできた こっちは悪くな いんだが… そのまま逃げた」 ジェリー…「頭がどうかしてたんだろ う」 バー ンズ…「つい 走り去ってしまった 目撃者もいる」 ジェリー…「大 勢か」 バーンズ…「翌朝 警察に自首したよ」 ジェリー…「ひ き逃げとは心証が悪いぞ」 バーンズ…「まだある 目撃 者は ぼくが一時停止を しなかったと言ってる ちゃんとしたのに」 ジェリー…「裏 付ける証人は? 誰だ」 バーンズ…「ぼくだよ ジェリー 有罪だとー 刑はどうなる」 ジェリー…「2 つの罪を犯してる ひき逃げと 一時停止無視だ ま ずいことになるぞ 相手は?」 バーンズ…「重体だが命に別状はない ステラのことがある 知られた ら…」 ジェリー…「知 らないのか」 バーンズ…「新聞を隠してもらってる 刑務所行きは隠せない」 ジェリー…「本当に停止したの か」 バー ンズ…「確かに止まった さ そこがおかしいんだ 目撃者は全員 反対の証言をしてる なぜだ」 ジェリー…「知 り合いか?」 バーンズ…「赤の他人だよ なぜ嘘を言う?」 ジェリー…「私 は民事弁護士だが 目撃証言が 当てにならないことは経験で知ってる 証 拠の堅い事件が一番さ でないとー 誰もが違った証言をして…」 バーンズ…「証言はみな同じ だ だが間違ってる 陪審員がどう思うか」 ジェリー…「刑事弁護士が要る だろう 紹介す るよ」 バー ンズ…「弁護士は要らん」 ジェ リー…「何 だって」 バーンズ…「自分で自分を弁護す る」 ジェ リー…「ばかなことを言う な 本の世界とは違 うぞ」 バーンズ…「いや もう決めたん だ 全くの素人じゃない 小説を書くのに 裁判のことも調べた」 ジェ リー…「弁護というの は…」 バーンズ…「生易しくないんだろ だが ほかに手はないんだ 訳があってね」 ジェ リー…「しかたない 私は どうする」 バーンズ…「きみの助言が欲しい どうやったらー 証言を覆せるのか」 ジェ リー…「わかった 協力し よう」 バー ンズ…「ありがたい」 [ひき逃げを見た]ケント・スミス、 ジョン・フォーサイス Top マーティ
ン判事…「ア
ンダーソン検事 冒頭陳述を」 ニールソン判事…「最
初の証人をどうぞ」 [ひき逃げを見た]ジョン・ザレンバ、 ウィリス・ブーチェイ、エバン・エヴァ ンス サンフォード…「ジョー
ジです」
メ モするバーンズ。 アンダーソン検 事…「ジョージとは?」 サンフォード…「私が待ってたバカ よ」 ニールソン判事…「サ ンフォー ドさん その男性はお友達ですか」 サンフォード…「もう違うわ」 アンダーソン検 事…「そ の件は結構です 事故の話に移 りましょう 5月17日の事故 を 見ましたね」 サン フォード…「火 曜日でした」 アンダーソン検 事…「目 撃したのですね」 サンフォード…「ひ どくて 見てられなかったわ」 こ の的を外し た反応が面白い。 アンダーソン検 事…「だ が事故は見た?」 サンフォード…「も ちろん」 アンダーソン検 事…「では見たことを 話して下さい」 サ ンフォード…「男 の人がー はね 飛ばされたのが 見えたわ」と、 手まねで説明する。 アンダーソン検 事…「その前があるでしょう 初めからどうぞ」 サ ンフォード…「ジョー ジのこと?」 アンダーソン検事…「そ うではなく…」 持 て余し、 「あれを 見て下さい 事故現場の図です 図を見ながら説明を」と話を 持って行くアンダーソン検事。 [ひき逃げを見た] サン
フォード…「い
いわ 車がこう来て バイクが
こう来たの」
ア ンダーソン検事…「車 は最初どこに?」 サン フォード…「道 路の上よ」 それはそうだろう。 ア ンダーソン検事…「停 止位置で止まった?」 サ ンフォード…「い いえ 全然」 ア ンダーソン検事…「速 度は?」 サ ンフォード…「そ うね ”シュー” これくら い」と、声と共に手を振り下ろして見せる。 ア ンダーソン検事…「一 度も止まらずに?」 サ ンフォード…「バ イクと衝突するまではね」 ア ンダーソン検事…「バ イクの速度は?」 サ ンフォード…「遅 かったわ かっこいいの」 ア ンダーソン検事…「誰が?」 サ ンフォード…「バ イクの子よ 救急車に乗るとき 見たの」 ハンサム好き。 ア ンダーソン検事…「以上です 尋問を終わります」 ニールソン判事…「反対尋問はありますか」 バーンズ…「はい 裁判長」 バー ンズを見て目 を輝かせてい るサ ンフォード。 ハ ンサム好きだから。 熱 い視線に戸惑いながら、お 辞儀を するバーンズに微笑みを返すサ ンフォード。 バー ンズ…「サンフォードさん 居酒屋の向かいに 立っていたんですね」 サン フォード…「い つもあそこよ 酒場の前は嫌だ もの」 バーンズ…「確かに 先ほど こう言いましたね 目を上げるとー バイクの男が はね飛ばされるのが見えたと」 頷くサンフォード。 バー ンズ…「そして目をそらした」 サ ンフォード…「そ うよ」 バー ンズ…「もしか して 事故の瞬間も 目をそら していたのでは?」 サ ンフォード…「ちゃ んと 見てました」 バーンズ…「では事故の前は 何を考 えていましたか」 サ ンフォード…「考 えてたこと? わかんないわ」 バー ンズ…「事故のことでは な いですよね」 サ ンフォード…「当 たり前じゃない」 立 ち上がり、 ア ンダーソン検事…「異議あり 本件とは無関係です」と言うアン ダーソン検事。 バーンズ…「関係あります 私の記憶と 証人の記憶は違っている 事故当時の彼女のー 心理状態を 知りたいのです」 ニールソン判事…「質 問は許可しますが 深入りしす ぎないように」 判事 に礼を言い、 バー ンズ…「サン フォードさん ジョージのこと ですが」と 質問す る。 サン フォード…「聞 きたくないわ」 バーンズ…「先ほど彼のことをー 何 と呼びました? 読み返しますか 記録 を読み返して下さい」 法廷書記官…「” 質問 ジョージとは?””答え 私が待ってたバカよ”」 バーンズ…「彼を 嫌ってるようですね なのに デートの約束を?」 サ ンフォード…「だっ て ひどいの 1 時間も 待ちぼうけだったの よ」 バー ンズ…「いらい らしてたんですね」 サン フォード…「そ うよ おしゃれしたのに すっ ぽかされて」 バー ンズ…「頭に来ていた?」 サンフォード…「その前からケンカ してたの ジョージの頭って すぐ ゆだっちゃうのよ」 頭 をかしげるニールソン判事。 サンフォード…「フレディが コナ かけてきたら あたしのせい だって ナンつけるの」 訝しげにしているニールソン判事に、 [ひき逃げを見た]ウィリス・ ブーチェイ
バー
ンズ…「つまり
こういうことです ジョージは短気な性格で
サン
フォードさんの お友達…」
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