素晴らしき哉、人生!
  
  ジェームズ・スチュワート、ドナ・リードら

※ストーリーの 結末を載せていますので、映画をご覧になっていない方は、ご了承下さい。
   Part1[(プロローグ)(祈り)(12才の ジョージ)(メアリーとバイオレット)()(数 年後のジョージ)(チャー ルストン・コンテスト)(空 き家の屋敷)(父 の会社)(遠 のく飛躍)(バ イオレットとジョージ)]Part2 へ(ジョー ジとメアリー)
Part3 へ(乗っ 取り)Part4へ(ポッ ター)Part5 へ(8000 ドル2)Part6へ(苛 立ち2)Part7 へ
(八 つ当たり2)Part8 へ(自 殺]Part9へ(ク ラレン2)Part10 へ(仮想の 世界2)Part11 へ(仮想の 世界4)
Part12へ
(現実の世 界)Part13 へ[(我 が家)Part14 へ[(メリ- クリスマス2)(エピローグ)] 写 真
記号[☆:スタッフ・キャスト  : 始めに] web拍手 by FC2
(1946)(米)(アメリカ映画ベスト100 勇気と感動ベスト1位)(私 の好きな映画・名作と思う映画3位)-It's a Wonderful Life-
Part1
監督…フ ランク・キャプラ(ゴー ルデングローブ監督賞)
製作…フラ ンク・キャプラ
原作フィリップ・ヴァン・ドレン・スターン
脚本…フラ ンセス・グッドリッチ/アルバート・ハ ケット/フラ ンク・キャプラ
撮影…ジョ セフ・ウォーカー/ジョセフ・バイロック
美術ジャック・オッケ イ 
音楽…ディ ミトリ・ティオムキン
出演…ジェー ムズ・スチュワート(James Stewart)(ジョー ジ・ベイリー)
………ド ナ・リード(Donna Reed)(メ アリー・ハッチ)
………ライ オネ ル・バリモア(Lionel Barrymore)(銀 行家/ヘンリー・F・ポッター)
………トー マス・ミッチェル(Thomas Mitchell)(ジョー ジの叔父/ビリー・ベイリー)
………ヘン リー・ トラヴァース(Henry Travers)(2級天使/クラレンス)
………ビュー ラ・ボーンディ(Beulah Bondi)(ジョージの母親)
………フランク・フェイレン(Frank Faylen)(タクシードライバー/アー ニー・ビショップ)
………ウォード・ボンド(Ward Bond)(警官/バート)
………グロリア・グレアム(Gloria Grahame)(バイオレット)
………H・ B・ワーナー(H.B.Warner)(薬局店主/ガウワー)
………トッ ド・カーンズ(Todd Karns)(ジョージの弟/ハリー・ベイ リー)
………
サミュエル・S・ハインズ(Samuel S.Hinds)(ジョージの父親/ピーター・ベイリー)
………メア リー・トリーン(Mary Treen)(従妹/ティリー)
………フランク・アルバートソン(Frank Albertson)(友達/サム・ウェインライト)
………ヴァージニア・パットン(Virginia Patton)(弟ハリーの結婚相手/ ルース・ディキン)
………チャー リー・レイン(Charles Lane)(不動産業者)
………シェルドン・ レナード(バーテン ダー/ック)
………ビル・エドマンズ(マル ティーニ)

 フランク・ キャプラが遺した、あなたの存在の大切さを気づかせる最高傑作である。
 ”誠実に生きることの素晴らしさ”を謳い上げたこの作品は、当初はあまり評価されなかったが、今日ではク リスマス に欠かせないものとなっている。
 アメリカでは勿論のこと、世界中で、心が洗われ、勇気づけられる作品として愛され続けている。
 ”光と影”を撮り続けたキャプラ監督の集大成ともいえる作品が、クリスマスプレゼントとして胸に刻み込ま れることだろう。

「ズ ズの花びら」ジェー ムズ・スチュワートが… 最高傑作を目にする瞬間がそこにある。

キャプラ、ワ イラー、スティーヴンスが設立したリバティ・プロの第1回作品。

Top

~プロローグ~

この作品を象徴するような平和 のシンボルの鐘の音で始まる。


『素晴らしき哉、人生!』

鈴の音と共にスチール画が 場面に登場する


『素晴らしき哉、人生!』

軽やかなメロディーが流れる。
祈り

舞台 となるアメリカのある片田舎町”ベッドフォード・フォールズ”の看板が映し出され、
ガウワー「天の父よ 恩人のジョージを助けたまえ」
マルティーニ「大切な友 ベイリーさんをお救いくださ い」

ジョージの 母親…「どうか息子にご加護を
バート「いつも自分のことは後回しで…」
アーニー「神よ  ジョージにチャンスを」
メ アリー「愛 する夫を お守りください
ジェニー「神様 お願いです パパを助けて」
ズズ…「パパに会わせて」と、町の人や家 族た ちが天に向かっ てジョージの無事を願う
クリスマスイブというのに、一人の男ジョージ・ベイリー人生に絶望して自殺し ようとしているのだ。

みんの 願いをキャッチする神様。


『素晴らしき哉、人生!』

神様が、『トム・ソーヤーの冒険』手放さないやんちゃ坊主で、 何度も失敗を繰り返していて200 年も翼のない2級天使クラレンス(ヘンリー・トラヴァース)を呼ぶ。
 やんちゃといっても、後にク ランスはもう少しで293歳 と言う。そのシーンをお楽しみに。


『素晴らしき哉、人生!』

神様の使いで、2級天使クラレンスが人命救助に 向かうことになる。
成功したら翼が与えられるという約束で地上に向かう。

 
このクラレン ス役のヘ ン リー・トラヴァースが実にいい。
 こ の作品を成功させたと言ってもいいほど だ。

神様が、地上に降りる 前に ジョージの予備知識として生い立ちを紹介しながら見 せてい

Top

12才の ジョージ

友達弟と楽しそうに遊んでいるジョージ。


『素晴らしき哉、人生!』

この時、氷の穴に落ちる事故に遭った弟ハリーを助けようとして、左耳の聴力を失う。
 友達サ ム(フ ランク・アルバートソン)が両耳に手を翳し” ニィーホー”と言う。
 
後も随所に使われ効果を上げている。


街を牛耳る資本家 ヘンリー・ポッター(ライオネル・バリモア)指差すジョージ
 この時 は、興味本位で見ていただけだ が、

 後 に金持ちだが心の貧しい町の権力者 ポッターとジョージは対抗すること になる。


『素晴らしき哉、人生!』

薬局のアルバイトを始める前に習慣となっている
ジョージ…「金持ちにな りたい」祈 りをするジョージ。
 誠実な父親は町の人に低価格で住めるような 住宅を提供していた。
 父親を尊敬しつつも、 ジョージこの町を出て世界 に羽ばたき活躍するという夢を持ってい た。


『素晴らしき哉、人生!』

メ アリーとバイオレット

少年ジョージ をめぐる二人の少女。
優しく慎 ましやかなメアリーと奔放なバ イオレット。

ジョージ のことが好きなメアリー


『素晴らしき哉、人生!』

ココナッ ツが嫌いと 言うメアリーに貴重なものだと 説明するジョージ。
その ジョージの聞こえない左耳に

メアリー
「死ぬ まで愛してるわ」と言う。
 微 笑ましいシーンだ。

~ 薬~

息子が死んで 気落ちした薬屋ガ ウワー(H・ B・ワーナー)が、ジョージに誤って劇薬の入った薬を患者宅に持っ ていかせる。
それ
に気 づいたジョージ は父のオフィスへ行き話そうと するが、そのような雰囲気 ではなく、薬屋に戻ってくる。

先方から 薬が届いていないという電話を 受けたガウワーが

ガウワー
「薬をどうしたんだ」と言いジョージ を睨む。
” どう言おうか”
と躊躇し ているジョージの胸倉を掴み引 き寄せ、
ガウワー「届 けるはずだろ」と叱るガ ウワー。
ジョー ジ…イ エス サー」と言い淀 むジョージ。
ガウワーな ぜ さぼった」と 言いジョージの顔を叩く。
それを涙を浮かべて見ているメ アリー。

後 退りす るジョージを追いながら
ガ ウワー「子供が病気で 苦しんでるんだぞ」
と 言い再び掴み叩くガウワー。
ジョー ジ…「耳 を ぶたないで」と言い、 両手で耳 を覆うジョージ。
叩くガウ ワー。

ガウワー「怠 け者め」と言い ジョージを睨み叩こうとするガ ウワー。
ジョー ジ…「薬の調合を間違えてます 僕  電報を見ました あなたは 取り乱して 薬を入れ間違えたんだと涙なが らに事情 を説明するジョージ。
驚いて ジョージを見るガウワー。
手に持っ ている薬を差し出すジョージ。
ジョージから手荒く取り上げる ガウワー。

ジョー ジ…調 べてみて カプセル に詰めたのは 劇薬ですと薬瓶を 目で示しながら悲しそうに言う ジョージ。
 痛げに耳 から血が流れている。

慌ててカ プセルを 開けガ ウワー。 
ジョー ジ…だ から 僕…」と声を詰 まらながら言 うジョージ。
カプセル の中の薬を舐 めてみるガウ ワー。
” ハッ!”とするガ ウワー。
 自 分の間違いを知る。
ジョージ に近づくガウワー に、
ジョージ…
「お願い 耳 は ぶたないで
と言いな がら後ろずさりす るジョージ。

ガウワーNo No No No No すまない ジョージと言いな がらジョージの前に跪き、涙を流 しながら抱き締めるガ ウワー。
ジョー ジ…「つ らすぎて つい間違えたんだね このことは 誰にも言いませんと泣きな がらガウワー を両手で覆 い泣くジョー ジ。
ガウワー「ジョージ ジョージ ジョー ジ ジョージ」と泣きな がらジョージを優しくハグする ガウワー。
 感 動的なシーンでいつも涙が溢れ てくる。
Top

~ 数年後のジョージ~

数 年後のジョージ(ジェー ムズ・スチュワート)


『素晴らしき哉、人生!』ジェームズ・スチュワー ト

 こ こで大人に なったジョージそ う、フランク・キャプラ監督 の素晴らしき映画の楽園に相応しいジェーム ズ・スチュワートの 登場だ。

ガウワーにプレゼントされた旅行鞄を持って来て、習慣となっている「金持ちになりたい」と いう祈りをするジョージ。

ジョージは父ピーター・ベイリー(サミュエル・S・ハインズ)の傾きかけた事務所(住 宅貸付組合)の 仕事をしながら苦 労して貯めた学費で大学に行き(友 人たちはすでに大学を卒業していた)、 卒業後 は建築や都市計画に携わりたい という夢を持っ てい た。
父は ジョージの気持ちを理解しつつ も、自分の事務所を継いでもら いたいと思っていた。

父さんはすごい」と尊 敬する胸の内を伝えるジョージ


『素晴らしき哉、人生!』ジェー ム ズ・スチュワート、サミュエル・S・ハインズ
Top

~チャールストン・コンテスト~

誘われた弟ハリーの卒業パーティーでのチャールスト ン・ コンテストに参加したジョージ。
大学を卒業して帰って来ている友達サム
(
フランク・アルバートソン)が両耳に手を翳し、あの「ニィーホー」でジョージに挨拶する。

幼馴染のメア リー(ド ナ・リード)久し振り会ったジョージ、メアリーと目と目が合う。
 思いを寄せている二人の心情が演出される。ドナ・リードの表情がいい。


『素晴らしき哉、人生!』ド ナ・リード、ジェームズ・スチュ ワート

フロアで調子に乗ってチャールストンを踊る ジョージと、嬉しそうに踊るメアリー。


『素 晴らしき哉、人生!』ジェームズ・スチュワート、ドナ・リードら

それをやっか む友達の悪戯で二人はフロアの下のプールに落っこち る。だが、プールでも楽しそうに踊り続けているジョージとメアリー。


『素 晴らしき哉、人生!』ジェー ムズ・スチュワートドナ・リード


『素晴らしき哉、 人生!』ジェー ム ズ・スチュワート、ドナ・リードら

それを見た他のカップルや悪戯した友達、それに「出 なさい」と止めていた 市長までプールに飛び込むというハチャメチャな展開になる。
 
キャッ プラ監督ならではの演出で微笑ましい。

Top

空き家の屋敷

ロッカー室で借りた大きなユニホーム姿のジョージとローブ姿のメアリーが楽 しそうに、
♪バファロー娘  出ておいでよ
今夜 出ておいで
そして踊ろう 月明かりの中で

「♪バッファ ロー ギャル」を歌いながら家路に向かっている。

素直にメアリーに好意を示さずにいるジョージ。
 正義感にあふ れた ジョージだが、恋にはナイーブである。


『素晴らしき哉、人生!』ド ナ・リード、ジェームズ・スチュワート

それを見透かしているメアリーが、
♪ 私は通りを歩いてく 歩 いてくと歌い歩き出す。
そのメアリーに、
「屋敷に石を投げる」
と 言い空き家の屋敷に石を投げようとするジョージ。
戻っ て来たメアリーが、
「やめて 大 好きなの」と言う。
「願い事をして ガラスを割る んだ」
と言うジョージ。
屋敷の方を見て、
「ロ マン チックな お屋敷でしょ 住みた いわと言うメア リー。
驚いて、
「ここに? 
幽霊でも嫌がる 2階の窓を割ると言い、小石を屋敷の 窓を目掛けて投げるジョー ジ
ガ チャン!


『素晴らしき哉、人生!』ジェー ム ズ・スチュワート、ドナ・リード

2階 の窓ガラスが割れる。
ポー チで寛いでいた隣の住人が屋敷 の方を見る。

ジョー ジを見て、
「願 い事は?」と言うメ アリー。
メアリーに向かって、
「いろいろだよ 将来や りたいことが 山ほどあ るんだ 僕はこ の小さい町を出て 世界を見 て回るぞ イタリア  ギリシャ 遺跡巡り の旅 
帰国した ら大 学へ 行き 建築家になる」と身振りを交えながら熱っ ぽく話すジョージ。
ジョージ の話を聞いていたメアリーが屋 敷の方を見る。
「飛行機や100階建ての 高層ビルを造り―」と話し続けるジョージ。
小石を拾メアリー。

「2キロある長い橋を…」と話し続けていたジョージ が真 剣な面持ちで屋敷を見ているメアリーに気づき、
「君もやる?」
と言 う
小石を屋 敷に向かって投げるメ アリー。
ガチャン!”


『素晴らしき哉、人生!』ジェー ム ズ・スチュワート、ドナ・リード

1階 の窓ガラスが割れる。
屋 敷の方を嬉しそうに見ているメ アリーに、
「やるね 何を願った?」
と聞くジョージ。


『素晴らしき哉、人生!』ド ナ・リード、ジェームズ・スチュ ワート

再び、歌 いながら歩き出すメ アリー。
メアリーの後に付いていきながら、ジョー ジも歌い出す。

メアリーの 前に回り、向かい合って歌をハモリながら、
い 事は何?」
と聞き出そうとするジョージ。
「だめよ 言ったら かなわ なくなると言うメア リー。
じれったそうにし て、二人を見ている隣の住人。
「君の望みを教えてよ 月が欲し い?言い、月を指差すジョー ジ。
ジョージが指差した方を見る メアリー。
「じゃあ 投 げ縄で 月を捕まえる
言うジョー ジ。


『素晴らしき哉、人生!』

にこ やかに月を見ているメアリーに、
「いい考えだ 君に月を贈るよ言うジョー ジ。
嬉しそうに、
「頂 くわ」と言い、
ジョージの方を見て、
「それで」
言うメアリー
「月をのみ込むと 君の体に 溶けていき 指先や髪の先から  月光が輝 き出すんだ
と続け、
「しゃ べりすぎ?」と聞くジョージ。
ポー チで腰掛けて聞いていた隣の住人が立ち上がり、
「そ うさ」と大声で言う。
驚い て声がした方を見る二人。
ジョージに向かって、
早くキス しろ
と言う隣の住人。
隣 の住人に向かって、
「何 て?
言うジョー ジ。
ジョージに向かって、
むだ話はいい  キスだと葉巻を手にして 言う隣の住人。
メアリーを見るジョージ。
ジョージを見るメアリー。

隣 の住人に向かって、
「キ ス だって?言うジョー ジ。
体を横揺 りさせながらジョー ジに向かって、
若者のくせに じれったい
と言いな がら部屋へ入って行く隣 の住人。
隣 の住人に向かって、
「戻ってきなよ 熱いキス を見せるからさとむきになって言うジョー ジ。
ジョージの体を揺すりながら、やめるように諭していたメアリーが、場の気配を感じ逃 げ出す。

" キャー!"
メアリーの悲 鳴に驚き振り向くジョージ。
足元にローブ があるのに驚いて後ずさりするジョージ。
ローブを見ながら恐々と、
「メ アリー」と言い、ローブを拾いあげるジョージ。


『素晴らしき哉、人生!』ジェー ム ズ・スチュワート

口笛を吹 き、メアリー を捜し、
「降 参だよ どこ?
言うジョー ジ。


『素晴らしき哉、人生!』ド ナ・リード

「ア ジサイの茂みの中」言 うメアリー。
声がする方に向かって、
「投げる ぞ」
と構えるが思い直し、
待 てよ よく考えろ 面白い状況だ言うジョー ジ。
茂みの中から、
ローブを返して言 うメアリー。
ローブを手にしながら、
こん な機会は めったにない
言い、茂 みの回りを歩くジョー ジ。
 困らせて愉しんでいる。
「早く返してよ」言 うメアリー。
「何 しろ 田舎町だ言うジョー ジ。
「痛い!」
「風 邪かな でも考え ないとからかうジョー ジ。
「ローブを返して」と言 うメアリー。
「こんな機会は初めてで…
と言いな がら茂みを一回りするジョージ。
「お母様に言いつけるわよ」言うメアリーに、
「う ちは  ずっと向こうだ言うジョー ジ。
「警察を 呼ぶ」言うメアリー。
「僕に共感 する だろうね言うジョー ジ。
「じゃ  悲鳴を上げるわ」言うメアリー。
「見物人 から金を取れる言うジョー ジ。
茂 みを揺するメアリー。
「そうだな このロー ブが欲しければ… よし 取 り引きしよう言 うジョー ジ。
そこに車が近づき、
「ジョージ」と呼ぶ声がする。
振り向いたジョージは、ただならぬ ものを感じローブをメアリーが隠れている茂みに置き車の方に近づく。

車から叔 父ビリー・ベイリー
(トー マス・ミッチェル)に、
「すぐ家に戻れ」と呼び寄 せられる。


『素晴らしき哉、人生!』ジェー ムズ・スチュワート、トーマス・ミッチェルら

車に近づ いたジョージに、
「親父さんが発作 を」言 う叔父。
茂 みのメアリーに向かって、
「悪 いが急用だ
言い、車に乗り込むジョー ジ。
「急げ」と言う叔父。
車に 乗り込み、
「医 者はと言うジョージ。
「もう呼んだ」と言いながら、車 を向かわせる
茂みから、ローブを羽織ったメア リーが 心配そうに車を見送る。


『素晴らしき哉、人生!』ドナ・ リー ド
Top

父 の会社


『素晴らしき哉、人生!』

父が急死した。
欧州旅行を中止し、父の会社のために数ヶ月奮闘 し、案件を出すまでにしたジョージだったが、父 が築いてきた
方向と逆の方向へ向かわせ ようとするポッター(ラ イオネル・バリモア)に、


『素晴らしき哉、人生!』ライオ ネル・バリモア、ジェームズ・スチュワートら

「待っ てください ポッ ターさん 確 かに父は 商売人では なかったし ここ も 吹 けば飛ぶような会社だ
だが父は とても高潔な人だった 叔 父もよく知ってるが 私 欲のかけらもなくー 弟 の学費すら 残ってない
だが あなたの貸家から 何人か救った 彼らは借家暮らしを抜け 自分の家を持てた
あなたは言った ”家の購入を考える前に  待って貯金しろ” 何を待てと? 子 供が巣立ち 自分が老いるのを?
5000 ドルを ためるのは大変だ あなたが 蔑る 貧しい者たちはー あくせく 働き 生活し 死んでいく
自 分の家での生活を 願うのは  分不相応か 父は当然 だと考えた
父 には 彼らも人間だが あなた には 家畜も同然 心貧しき 老人だな」
と言う ジョージ。
欠伸しながら聞いていたポッターが、
「今 は 住宅貸付組合の話を してるんだ」と苦々し く言う
「そうさ 金で買えないものだか らー  腹が立つ そういう話だろ」と声を荒げるジョー ジ。
「つい 言いぎ た さ んが決定を下す前に ひと言だけ
こ の会社は町に必要だ ポッター に頼らなく て済む
と 言うジョージ。

ポッター の提議は否決され、会社は存続 になるが、ジョージが社 長に就任することが条件だった
~遠の く飛躍~

世界に羽ばたこうとしてい た理想主義者のジョージが、尊敬する父の急死に より、父の会社(庶民に味方する住宅金融)を引き継ぐことに なった。
そして、大学に行くために貯めていた学費弟ハ リー(トッ ド・カーンズ)
を大学 へやった。
4年後に帰ってくる弟ハ リーにバトンタッチ出来ると思っ てい たジョージだったが、弟に将来を嘱望 している縁談があることを知り引き続き会社に 残ることにした


『素晴らしき 哉、人生!』ジェー ム ズ・スチュワート

落ち込んでいるジョー ジに、
「メア リーが 卒業して戻ったわ 3日前にね声 掛ける母親(ビューラ・ボーンディ)

頷 くジョージ。
「いい娘さんよ」
言 う母親。
頷く
ジョージ。
「きっと いい話し相手に」
言 う母親。
頷く
ジョー ジ。
「うなずいてばかりね」
言 う母親。
頷き ながら母 親を見るジョージ
「会いに行けばいいのに」
言 う母親。
「サムに悪い
言うジョー ジ。
「そう?」言う母親。
「彼女に夢中だ」と言うジョージ。
「彼女は違う」
言 う母親。
「なぜ母さんに分かるの?言うジョージ。
「お前がいるとー メアリーの顔が輝くもの
言 う母親
「OH」
と 顔を顰めるジョージ。
「それにサムは ニューヨークでしょ
言う母親。
「”手段”は選ばず?言うジョージ。
「恋の場合はね」
にこやかに言う母 親。
笑いながら母親をハグし、


『素晴らしき 哉、人生!』ビュー ラ・ボーンディ
ジェームズ・スチュ ワート

「本当は僕を やっ かい払いしたいんだろ言い、キスするジョージ。
にこ やかにジョージを見つめる母親。
帽子を被りながら、
「今すぐ追い出すの? じゃあ  女の子を見つけて 熱い抱擁 とキスでも 交わすか言い、
歩き出し、
「進む 方向を 教 えてくれる?言うジョージ。
メアリーの家の方へジョージ の体を向ける母親
手で示しながら、
「こっちか」言い つつも踏み出せないでいるジョージ。


『素晴らしき哉、人生!』ビュー ラ・ボーンディ
ジェームズ・スチュ ワート

に こやか にジョージの背中を”ポン”と押してやる母親。
メアリー の家の方へ行くのかと 思って見ていた母親が顔を顰め る。
「おやす み」
言い ながら、母親の前を通り過ぎての方 へ向 かうジョージ。
心配 そうに見送る母親。


『素晴らしき哉、人生!』ビュー ラ・ボーンディ

Top

バ イオレットとジョージ

男たちに囲まれて いたイオレッ ト(グロリア・グレアム)が街にい るジョー ジを目にして、
「ちょっ と失礼」
言う
「待っ て」言う男A。
「デー トがあるの」


『素晴らしき哉、人生!』グ ロリア・グレアム

「念 のため ここにいてい、男た ちをかわしジョー ジの方へ近づくバイオレット
「待ってる」
言う男B。
男A男 Bが
バイオレットを見てい る。
ジョージ に駆け寄り、
「あら 色男さん」言うバイオレット
「何?」
気のない返事をするジョージ。
ジョージの腕に手を組み、
何 してるの言うバイオレッ ト
「別に」
言うジョージ。
「どこ へ」
言うバイオ レット
「最終的には図書館かな」
言うジョージ。
「本を読 むだけじゃ つまらな くない?
言い 誘惑するバイオレッ ト
不機嫌に、
「そうだね 今夜は?」と聞くジョージ。
「空いて るわ」
言い、ジョージ を見つめ誘惑する
バイオレット

「僕と楽しもう」
言うジョージ。
「すてき  何をする
言うバイオ レット
「野原を はだしで歩こう」
言うジョージ。
「何!?
思い掛け ない発想に驚いてジョージを見 るバイオレット。


『素晴らしき 哉、人生!』ジェームズ・スチュワートグ ロリア・グレアム

「滝もいいな 月 に照らされて きれ いだと続けるジョージ。
”何を 言ってるのだろう”
と困惑した表情でジョー ジを見るバイオレッ ト
「何なら 泳ぐか い?
言 い、
「それか ら山に登っ て 翌朝 日 の出を見る
一晩 明けたら 町じゅう の噂だ」
とバイオ レットの腕を掴み熱っ ぽく言うジョージ。
ジョージを振り払って、
「ばか言わないで はだ しで歩く なんて」言うバイオ レット
二人を取り囲んだ 人々が大笑いする。


『素晴らしき哉、人生!』ジェー ムズ・スチュワートグ ロリア・グレアムら

山の方を指差し、
「山は15キロ先だし」
言うバイオ レット
大笑いする人々。

慌てて、
「悪かった 忘れてくれ」言 い、逃げるように立ち去るジョージ。
腕を腰に当て、
” ムッ”と して、立ち去る
ジョージを見てい るバイオレット

Top
この 続きはPart2 へ
参 考文献
ド ナ・リード
ジェー ムズ・スチュワート フ ランク・キャプラ
洋 画サ イトマップ
映 画ありき2
映画あ りき
~クラシック映画に魅せられて~
inserted by FC2 system