スペンサー・トレイシー
   (1900.4.5-1967.6.10)(アメリカ、ウィスコンシン州ミルウォーキー生ま れ)(スペンサー・トレーシーの表記も)-Spencer Tracy-
プロフィール 独自の作品解釈 年譜

〜プロフィール〜

 自然な演技で惹きつけるが、荒々しい気性のアイリッシュだった役者スペン サー・トレイシー。
  頼りがいのある父親みたいなスペンサー・トレイシーが語り掛けると、そこがスクリーンの中であることを忘れてし まいそうになる。
  盟友ハ ンフリー・ボガート「ス ペンス(愛称)の体内ではつねに精密な演技の メカニズムが働いているのに、観客には一切それが分からない。なにも演技していないような自然体に見え る。誰にも真似のできないすごさだ」と言っていたというが、その通りだと思う。
  スペンサー・トレイシーは舞台での演技を同じアイリッシュのジョ ン・フォード監督に認められ映画俳優になったわけだが、その演技力は他の追随を許さない確かなもの がある。
  味があり、奥行きのある演技で観客を説得させてしまう力がある。
  信念を持った個性的な役者だ。
  だが、顔立ちからスクリーンデビューした頃はギャング映画などへの出演が多かったそうだ。
  演技力が買われMGMで重用され、『我は海の子』(1937)『少年の町』(1938)で 2年連続してア カデミー主演男優賞を受賞する。(この記録は57年後にトム・ハンクス が受賞するま で唯一であった)
  そして、ア カデミー主演男優賞に9回ノミネート(『桑港』(1936)『我は海の子』(1937)『少 年の町』(1938)『花嫁の父』(1950)『日本人の勲章』(1955)『老人と海』(1958)『風 の遺産』(1960)『ニュールンベルグ裁判』(1961)『招 かれざる客』(1967))もされている。
  この記録はまだ破られていないそうだ。
  演技で見せる役柄とは違い短気で、映画会社と対立していたという。
  そのために脇役に回された作品も多いという。
  だが、「ほんとうにナイス・ガイだっ た」と言われ、よきライ バルだったク ラーク・ゲイブル「彼 に喧嘩をふっかけるような奴は大馬鹿者だよ」とまでいい切ったそうだ。
  そして、スタンリー・クレイマー監督は「レ イジング・ブル(怒れる雄牛)と呼んだ。
  また、スペンサー・トレイシーとゴールデン・コンビとして数々の名作を遺し、私生活でも夫婦以上のよき伴侶とい われていたキャ サリン・ヘプバーンは彼の魅力を「だって彼はケンカっぱやくて荒々しくて人一倍誇り高い男なんですも の!」といい、「樫の木のような人、夏の嵐のような人。そして、男が男だった時代の 人でした」としのんでい たそうだ。
  二人の“あ、うん”の呼吸の傑作『招 かれざる客』(1967)がスペン サー・トレイシーの遺作となった。

 スペンサー・トレイシーは撮影中よく姿を消していて、ときには一週間に及 んでいたので、“スペンスのAWOL(無断外泊)としてハリウッドでは有名な習慣になってい たという。
  当初は色々と憶測が飛んだが、彼はホテルにこもりひたすら酒を飲み続けていたそうだ。
  ときには一週間もバスタブに入って酒を飲み続けたり、泥酔して暴れたりしていた。
  そして、“AWOL”が終るとケロッとして撮影に戻ったそうだ。
  気性の激しいアイリッシュだからと言ってしまえばそれまでだが、アイリッシュだと思われているからこそ、悩 み苦しんでいる姿を見せたくなかったのではないだろうか。
  奥深い演技を見せるスペンサー・トレイシーの作品を観ていると、そう感じた。

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〜独自の作品 解釈〜

1967
『招 かれざる客』---Guess Who's Coming to Dinner-

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〜年譜〜
[1900][1923 R.U.R.(V) A Royal Fandango(V)][1924][1927][1929 The Last Mile(V)][1930 河上の別荘][1931 爆笑世界行脚 速成成金][1932 金髪乱れて 選手権を目指して 春なき二万年  金色の女 赤道を泳ぐ女 
天国爆撃隊 ヤング・アメリカ 真実の力 彼女は金満家がお好き
]
[1933 青空天国 権力と栄光 狂乱の上海][1934 サラリーマン 電話新撰組 ハリウッド征服][1935 ダンテの地獄篇 港に異常なし 諾?否? 舗 道の殺人]
[1936
 桑港 結婚クーデター 激怒][1937 戦友 我は海の子]
[1938 テスト・パイロット 少年の町][1939 スタンレー探検記][1940 人間エヂソン 北西への道][1941 感激の町 ブーム・タウン ジキル博士とハイ ド氏]
[1942
 火の女][1943 女性No.1][1945 東京上空三十秒][1947 大草原]
[1948 愛の立候補宣言][1949 アダム氏とマダム][1950 花嫁の父][1951 可愛い配当][1952 パットとマイク][1954 折れた槍]
[1955 山 日本人の勲章][1957 デスク・セット][1958 老人と海 最後の歓呼][1960 風の遺産][1961 四時の悪魔 ニュールンベルグ裁判][1963 おかしなおかしなおかしな世界][1967 招かれざる客]
[1976
 ザッツ・エンタテイメントPART2]
[写真]

1900

4月5日、アメリカ、ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ、本名、スペンサー・ボナ ベンチャー・トレイシー(Spencer Bonaventure Tracy)。愛称、スペンス。
スペンサー・トレイシーは喧嘩っぱやいアイリッシュの父親のように、喧嘩に明け暮れ た。
何 度も放校処分になり高校を卒業するまで15回も学校を変った。
俳優のパット・オブライエンとは幼なじみで第一次大戦時にはそろって海軍に入隊。除隊 後ウィスコンシン州のカレッジで演劇を学び、その後アメリカン演劇アカデミーで更に学ぶ。

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1923

ブロードウェイに進出。

『R.U.R.』(V)
- 出演: /スペンサー・トレイシー(ロボット役)
- 舞台デビュー。

『A Royal Fandango』(V)
- 出演: エセル・バリモア/スペンサー・トレイシー
- エセル・バリモアと共演したこの舞台で注目される。

4才年上の女優のルイーズ・トレッドウェルと結婚し、息子ジョンと娘を一人づつもうけ る。

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1924

この年生まれた息子ジョンが聾唖者であることがわかり、スペンサー・トレイシーと妻ル イーズはショックを受けた。
ス ペンサー・トレイシーは以前にも増して酒の量が増え、ルイーズは女優を断念しジョンを育てることに専念し た。
ス ペンサー・トレイシーはルイーズと別居して一人暮らしを始めるが、苦労している妻を捨てることは出来なかっ た。
晩 年、キャ サリン・ヘプバーンと公私共に良きパートナーとなったときに、友人に「なぜキャサリン・ヘプバーンと結婚しないのか」と聞かれ、彼は「そんなことはとてもできなかった。ルイーズがジョンを育てるの に苦労しているのに、それを捨てることはできなかった。ケイトもそのことはわかってくれた」と言い、その思いは変らなかった。
ジョ ンは成長してディズニー・プロのアーティストになり、そして、アメリカ各地に聾唖者施設を建て、生涯を聾唖 者教育に捧げたという。

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1927

最初のトーキー映画『ジャズ・シンガー』の成功以来、ハリウッドではサ イレントからトーキーへと映画の形態が変り始めた。
だ が、多くのサイレントのスターたちが台詞を満足に喋れないからトーキーで使えなくなってしまった。
各 社は台詞が喋れるニューヨークの舞台俳優に目をつけた。(フレデリック・マーチ、ベティ・デ イヴィス、ヘンリー・フォンダ、キャサリン・ヘプバーンらはこうしてハリウッドに行った)

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1929

<The Last Mile>(V)
-出演:/スペンサー・トレイ シー(死刑囚 役)
-ブロードウェイのヒット作のこの作品で評判をとる。

短編3本に出演。
スペンサー・トレイシーも映画俳優を目指し各スタジオのスクリーンテストを受けるが「美男子ではない」「悪役がで きるほどの醜さでもない」と拒絶され落ちる。
 

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1930

舞台<The Last Mile>に出演しているところをジョン・ フォードに認められ、FOXと契約して『河上の別荘』で本格デビューする。

『河上の別荘』-Up the River-(92分)(米、FOX)(白黒)
-監督:ジョ ン・フォード
-原作・脚色・台詞:モーリン・ ワトキンス
-撮影:ジョセフ・オーガスト
-編集:フランク・E・ハル
-出演:スペンサー・トレイシー(脱獄囚/セントルイス)/ウォーレン・ハイマー(相棒/ダン)/ハ ンフリー・ボガート(スティーヴ)/クレア・ルース(女囚/ジョディ)/ジョウン・ローズ/モーガン・ウォリス(詐欺師/フロスビー)/シャロン・リン/ウィリアム・コリアー・シニア
-スペンサー・トレイシーが映画に本格デビューした作品。
脱 獄に成功した囚人が、刑務所内の野球大会に出場するために再び戻ってゆくという人間喜劇。

当初はギャング役などタイプ・キャストが続く。

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1931

『爆笑世界行脚』-Goldie-(米)
-監督:ベンジャミン・ストロフ
-原作:ジーン・タウン/ポー ル・ペレス
-撮影:アーネスト・パーマー
-出演:スペンサー・トレイシー /ウォーレン・ハイマー/ジーン・ハーロウ/リナ・バスケット/マリア・アルバ

『速成成金』-Quick Millions-(米)
-監督:ローランド・ブラウン
-原作・脚本:コートネー・ター レット/ローランド・ブラウン
-台詞:コートネー・ターレット /ローランド・ブラウン/ジョン・レイ
-撮影:ジョセフ・オーガスト
-出演:スペンサー・トレイシー /マーゲリット・チャーチル/サリー・アイラース/ロバート・バーンズ/ジョン・レイ


『速成成金』スペンサー・トレイシーら

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1932

『金髪乱れて』-Me And My Gal-(米)
- 監督: ラウール・ウォルシュ
- 原作: バリー・コナーズ/フィリップ・クライン
- 脚色: アーサー・コーバー
- 撮影: アーサー・ミラー
- 出演: スペンサー・トレイシー/ジョーン・ベネット/マリオン・バーンズ/ジョージ・ウォルシュ/J・ファーレル・マクドナルド

『選手権を目指して』-Society Girl-(米)
- 監督: シドニー・ランフィールド
- 原作: チャールズ・ビーハン
- 原作戯曲: ジョン・フランシス・ラーキン
- 脚色台詞: エルマー・ハリス
- 撮影: ジョージ・バーンズ
- 出演: ジェームズ・ダン/ペギー・シャノン/スペンサー・トレイシー/ウォルター・バイロン/バート・ハンロン

『春なき二万年』-20 000 Years in Sing Sing-(米)
- 監督: マイケル・カーティズ
- 原作: ウォーデン・ルイス・E・ロウス
- 脚本: ウィルソン・ミズナー/ブラウン・ホームズ
- 脚色: コートネー・ターレット/ロバート・ロード
- 撮影: バーニー・マクギル
- 出演: スペンサー・トレイシー/ベティ・デイヴィス/ライル・タルボット/シーラ・テリー/エドワード・マクナマラ
- 演技が認められるようになる。

『金色の女』-She Wanted A Millionaire-(米)
- 監督: ジョン・G・ブライストーン
- 脚本: ソニア・レヴィーン
- 脚色: ウィリアム・アンソニー・マクガイア
- 撮影: ジョン・サイツ
- 出演: ジョーン・ベネット/スペンサー・トレイシー/ウナ・マーケル/ジェームズ・カークウッド/ドロシー・ピーターソン

『赤道を泳ぐ女』-The Painted Woman-(米)
- 監督: ジョン・G・ブライストーン
- 原作戯曲: アルフレッド・C・ケネディー
- 脚色: ガイ・ボルトン
- 台詞: レオン・ゴードン
- 撮影: アーネスト・パーマー
- 出演: スペンサー・トレイシー/ペギー・シャノン/ウィリアム・ボイド/アーヴィング・ピチェル/ラウル・ロウリン

『天国爆撃隊』-Sky Devils-(米)
- 監督: エドワード・サザーランド
- 製作: ハワード・ヒューズ
- 脚本: ジョセフ・モンキュア・マーチ/エドワード・サザーランド
- 台詞: ロバート・ベンチリー/ジョセフ・モンキュア・マーチ/ジェームズ・スター/キャロル・グレアム/ギャレット・グレアム
- 撮影: ガエタノ・ゴーディオ
- 音楽監督: アルフレッド・ニューマン
- 美術: リチャード・デイ
- 出演: スペンサー・トレイシー/ウィリアム・ボイド/ジョージ・クーパー/アン・ヴォーザーク/ビリー・ビーヴァン

『ヤング・アメリカ』-Young America-(米)
- 監督: フランク・ボーゼージ
- 原作: ジョン・フレデリック・バラード
- 脚色: ウィリアム・コンセルマン
- 撮影: ジョージ・シュナイダーマン
- 出演: スペンサー・トレイシー/ドリス・ケニヨン/トミー・コンロン/ラルフ・ベラミー/サラ・パッデン

『真実の力』-Disorderly Conduct-(米)
- 監督: ジョン・W・コンシダイン・ジュニア
- 原作: ウィリアム・アンソニー・マクガイア
- 脚色: デル・アンドリュース
- 撮影: レイ・ジューン
- 出演: サリー・アイラース/スペンサー・トレイシー/エル・ブレンデル/ディッキー・ムーア/ラルフ・ベラミー

『彼女は金満家がお好 き』-She Wanted a Millionaire-(米)
- 監督: ジョン・G・ブリストーン
- 出演: ジョーン・ベネット/スペンサー・トレイシー/ウナ・マーケル

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1933

『青空天国』-A Man's Castle-(米)
- 監督: フランク・ボーゼージ
- 原作: ローレンス・ハザード
- 脚色: ジョー・スワーリング
- 撮影: ジョセフ・オーガスト
- 音楽: W・フランク・ハーリング
- 編集: ヴァイオラ・ローレンス
- 出演: スペンサー・トレイシー/ロレッタ・ヤング/グレンダ・ファレル/ウォルター・コノリー/アーサー・ホール

ロレッタ・ヤングとの仲が話題になる。

『権力と栄光』-The Power and the Glory-(米)
- 監督: ウィリアム・K・ハワード
- 製作: ジェシー・L・ラスキー
- 脚本: プレストン・スタージェス
- 撮影: ジェームズ・ハウ
- 出演: スペンサー・トレイシー(鉄道王役)/コリーン・ムーア/ラルフ・モーガン/ヘレン・ヴィンソン/クリフォード・ ジョーンズ
- 演技が好評を得る。

『狂乱の上海』-Shanghai Madness-(米)
- 監督: ジョン・G・ブライストーン
- 原作: フレデリック・ハズリット・ブレナン
- 脚色: オースティン・パーカー/ゴードン・W・ウェルズリー 
- 撮影: リー・ガームス
- 出演: スペンサー・トレイシー/フェイ・レイ/ラルフ・モーガン/ユージン・ポーレット/ハーバート・マンディン

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1934

『サラリーマン』-The Show Off-(米、MGM)
- 監督: チャールズ・F・ライズナー
- 原作: ジョージ・ケリー
- 脚本: ハーマン・J・マンキーウィッツ
- 撮影: ジェームズ・ウォン・ホウ
- 出演: スペンサー・トレイシー/マッジ・エヴァンス/ヘンリー・ウォズウォース/ロイス・ウィルソン/グラント・ミッチェル

『電話新撰組』-Looking for Trouble-(米)
- 監督: ウィリアム・A・ウェルマン
- 製作: ダリル・F・ザナック
- 原作: J・R・ブレント
- 脚色: レオナルド・プラスキンス/エルマー・ハリス
- 撮影: ジェームズ・ヴァン・ツリース
- 出演: スペンサー・トレイシー/コンスタンス・カミングス/ジャック・オーキー/モーガン・ウォーレス/アーリン・ジャッジ

『ハリウッド征服』-Bottoms Up-(米)
- 監督: デイヴィッド・バトラー
- 製作: B・G・デシルヴァ
- 原作脚色: B・G・デシルヴァ/デイヴィッド・バトラー/シド・シルヴァース
- 撮影: アーサー・ミラー
- 音楽: ハロルド・アダムソン/バートン・レーン/リチャード・ホワイティング/ガス・カーン
- 音楽監督: コンスタンチン・バカレイニコフ
- 出演: スペンサー・トレイシー/パット・パターソン/ジョン・ボールズ/ハーバート・マンディン/シド・シルヴァース

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1935

『ダンテの地獄篇』-Dante's Inferno-(米)
- 監督: ハリー・ラクマン
- 製作: ソル・M・ワーツェル
- 脚本: フィリップ・クライン/ロバート・ヨースト
- 撮影: ルドルフ・マテ
- 出演: スペンサー・トレイシー/クレア・トレヴァー/ヘンリー・B・ウォルソール/アラン・ダインハート

『港に異常なし』-Riffraff-(米、MGM)
- 監督: J・ウォルター・ルーベン
- 原作: フランシス・マリオン
- 脚色: フランシス・マリオン/H・W・ヘーンマン/アニタ・ルース
- 撮影: レイ・ジューン
- 出演: ジーン・ハーロウ/スペンサー・トレイシー/ウナ・マーケル/ジョゼフ・キャレイア/ヴィクター・キリアン

『諾?否?』-Whipsaw-(米、MGM)
- 監督: サム・ウッド
- 製作: ハリー・ラッフ
- 原作: ジェームズ・エドワード・グラント
- 撮影: ジェームズ・ウォン・ホウ
- 出演: マーナ・ローイ/スペンサー・トレイシー/ヘンリー・スティーブンソン/ウィリアム・ハリガン/クレイ・クレメント

『舗道の殺人』-The Murder Man-(米)
- 監督: ティム・ウィーラン
- 製作: ハリー・ラッフ
- 原作: ティム・ウィーラン/ガイ・ボルトン
- 脚色: ティム・ウィーラン/ジョン・C・ヒギンズ
- 撮影: レスター・ホワイト
- 出演: スペンサー・トレイシー/ヴァージニア・ブルース/ライオネル・アトウィル/ハーヴェイ・スティーブンス/ロバート・バラット

スペンサー・トレイシーは新人であってもFOXの企画に「こんな愚作に出られるか!」などと平気で文句をつけ監督と殴り合いの喧嘩をしたり、暴れてセットを壊 したという。
気 性の激しいアイリッシュの彼は酔っ払って喧嘩して逮捕されることもしばしばだったため、ついにFOXはもて あましたスペンサー・トレイシーをクビにしたそうだ。
彼 を拾ったMGMへ移籍する。

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1936

『桑港』(サンフランシスコ)-San Francisco-(米)
- 監督: W・S・ヴァン・ダイク 
- 製作: ジョン・エマーソン/バーナード・H・ハイマン
- 原作: ロバート・E・ホプキンス 
- 脚本: アニタ・ルース
- 撮影: オリヴァー・T・マーシュ
- 出演: ク ラーク・ゲイブル/ジャネット・マクドナルド/スペンサー・トレイシー(アカデミー主演男優賞ノミネート)/シャーリー・ロス/テッド・ヒーリー/ジャック・ホルト/ジェシー・ラルフ
- パニック映画『桑港』でアカデミー主演賞候補となる。

『結婚クーデター』-Libeled Lady-(米、MGM)
- 監督: ジャック・コンウェイ
- 製作: ローレンス・ウェインガーテン
- 原作: ウォーレス・サリヴァン
- 脚色: モーリン・ワトキンス/ハワード・エメット・ロジャース/ジョージ・オッペンハイマー
- 撮影: ノーバート・ブロディン
- 出演: ジーン・ハーロウ/ウィリアム・パウエル/マーナ・ローイ/スペンサー・トレイシー/ウォルター・コノリー

『激怒』-Fury-(米、MGM)
- 監督: フリッツ・ラング
- 製作: ジョセフ・L・マンキーウィッツ
- 原作: ノーマン・クラスナ
- 脚色: バートレット・コーマック/フリッツ・ラング
- 撮影: ジョセフ・ルッテンバーグ
- 出演: シルヴィア・シドニー/スペンサー・トレイシー/ウォルター・エイベル/ブルース・キャボット/エドワード・エリス

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1937

『戦友』-They Gave Him a Gun-(米、MGM)
- 監督: W・S・ヴァン・ダイク
- 製作: ハリー・ラッフ
- 原作: ウィリアム・ジョイス・コウエン
- 脚色: シリル・ヒューム/リチャード・メイバウム/モーリス・ラッフ
- 撮影: ハロルド・ロッソン
- 出演: スペンサー・トレイシー/グラディス・ジョージ/フランチョット・トーン/エドガー・ダーリング/メアリー・トリーン

『我は海の子』-Captains Courageous-(米、MGM)
- 監督: ヴィクター・フレミング
- 製作: ルイス・D・ライトン
- 原作: ルドヤード・キップリング
- 脚本: ジョン・リー・メイン/マーク・コネリー/デール・ヴァン・エヴァリー
- 撮影: ハロルド・ロッソン
- 音楽: フランツ・ワックスマン
- 作詞: ガス・カーン
- 出演: スペンサー・トレイシー(ポルトガル人漁師)(ア カデミー賞主演男優賞)/フレディ・バーソロミュー/ライオネル・バリモア/メルヴィン・ダグラス /チャーリー・グレイプウィン


『我は海の子』スペンサー・トレイシー、フレディ・バーソロミューら


『我は海の子』スペンサー・トレイシー、フレディ・バーソロミュー

キャ サリン・ヘプバーンは初めて『我は海の子』を見て以来スペンサー・トレイシーの 魅力に心奪われたという。

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1938

『テスト・パイロット』-Test Pilot-(米)
- 監督: ヴィクター・フレミング
- 製作: ルイス・D・ライトン
- 原作: フランク・ウィード
- 脚色: ヴィンセント・ローレンス/ウォルデマー・ヤング
- 撮影: レイ・ジューン
- 出演: ク ラーク・ゲーブル/マーナ・ローイ/スペンサー・トレイシー/ライオネル・バリモア/サミュエル・ S・ハインズ

『少年の町』-Boys Town-(米、MGM)
- 監督: ノーマン・タウログ
- 製作: ジョン・W・コンシダイン・ジュニア
- 原作: ドア・シャーリー/エリノア・グリフィン(ア カデミー原作賞)
- 脚色: ジョン・ミーハン/ドア・シャーリー
- 撮影: シドニー・ワグナー
- 出演: スペンサー・トレイシー(フラナガン神父)(ア カデミー賞主演男優賞)/ミッキー・ルーニー/ヘンリー・ハル/レスリー・フェントン/ジーン・レイ ノルズ
- 不良少年たちを更生させるフラナガン神父役のスペンサー・トレイシーと、ミッキー・ ルーニーの熱演に感動した作品だ。


『少年の町』スペンサー・トレイシーら


『少年の町』スペンサー・トレイシー、ミッキー・ルーニー

『我は海の子』『少年の町』で2年連続してア カデミー主演賞を受賞。(この記録は57年後にトム・ハンクスが受賞するまで唯 一であった)
こ の快挙で一躍人気スターになり、マネー・メイキング・スターの仲間入りを果たす。

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1939

『スタンレー探検記』-Stanley and Livingstone-(米、、FOX)
- 監督: ヘンリー・キング
- アソシエイト・プロデューサー: ケネス・マクゴワン
- 脚色: フィリップ・ダン/ジュリエン・ジョセフソン
- 撮影: ジョージ・バーンズ
- 音楽監督: ルイス・シルヴァース
- 出演: スペンサー・トレイシー/ナンシー・ケリー/リチャード・グリーン/ウォルター・ブレナン/チャールズ・コバーン

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1940

『人間エヂソン』-Edison, the Man-(米)
- 監督: クラレンス・ブラウン
- 原作: ドア・シャリー/ヒューゴ・バトラー
- 脚本: タルボット・ジェニングス/ブラッドベリイ・フート
- 撮影: ハロルド・ロッソン
- 音楽: ハーバート・ストサート
- 出演: スペンサー・トレイシー/リタ・ジョンソン/リン・オーヴァーマン/チャールズ・コバーン/ジーン・ロックハート/ヘンリー・トラヴァース/フェリック ス・ブレサート


『人間エヂソン』スペンサー・トレイシー

『北西への道』-Northwest Passage-(米)
- 監督: キング・ヴィダー
- 製作: ハント・ストロンバーグ
- 原作: ケネス・ロバーツ
- 脚色: ローレンス・ストーリングス/タルボット・ジェニングス
- 撮影: シドニー・ワグナー/ウィリアム・V・スコール
- 音楽: ハーバート・ストサート
- 出演: ナット・ペンドルトン/ルース・ハッセイ/スペンサー・トレイシー/ウォルター・ブレナン/ロバート・ヤング

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1941

『感激の町』-Men of Boys Town-(米)
- 監督: ノーマン・タウログ
- 製作: ジョン・W・コンシダイン・ジュニア
- 脚色: ジェームズ・ケヴィン・マッギネス
- 撮影: ハロルド・ロッソン
- 出演: スペンサー・トレイシー/ミッキー・ルーニー/ヘンリー・ハル/ボブス・ワトスン

『ブーム・タウン』-Boom Town-(米)
- 監督: ジャック・コンウェイ
- 製作: サム・ジンバリスト
- 原作: ジェームズ・エドワード・グラント
- 脚色: ジョン・リー・メイン
- 撮影: ハロルド・ロッソン
- 作曲: フランツ・ワックスマン
- 出演: ク ラーク・ゲーブル/スペンサー・トレイシー/ク ローデット・コルベール/ヘディ・ラマー/フランク・モーガン

『ジキル博士とハイド 氏』-Dr.Jekyll and Mr.Hyde-(米)
- 監督: ヴィクター・フレミング
- 原作: ロバート・ルイス・スティーヴンソン
- 脚本: ジョン・リー・メイヒン
- 撮影: ジョセフ・ルッテンバーグ
- 音楽: フランツ・ワックスマン
- 出演: スペンサー・トレイシー(スペンサー・トレーシーの表記も)(ジギル博士)/イ ングリッド・バーグマン(歌姫/アイビー)/ラナ・ターナー(令嬢/ベアトリクス)/ドナルド・クリスプ(恩師サー・チャールズ・エメリー)/イアン・ハンター/バートン・マクレーン/C・オーブリー・スミス
- 『狂へる悪魔』(1920)ジョン・バリモア、『ジキル博士とハイド氏』(1932)フレデリック・マーチに続き3度目の映画化。


『ジギル博士とハイド氏』スペンサー・トレイシー、イングリッド・バーグマン

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1942

『火の女』-Keeper of the Flame-(米)
- 監督: ジョー ジ・キューカー
- 製作: ヴィクター・サヴィル
- 原作: I・A・R・ワイリー
- 脚色: ドナルド・オグデン・スチュワート
- 撮影: ウィリアム・ダニエルズ
- 音楽: ブロニスロー・ケイパー
- 出演: スペンサー・トレイシー/キャ サリン・ヘプバーン/リチャード・ウォーフ/マーガレット・ウィチャリー/フォレスト・タッカー

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1943

『女性No.1』-Woman of the Year-(米)
- 監督: ジョージ・スティーヴンズ
- 製作: ジョセフ・L・マンキーウィッツ
- 脚本: リング・ラードナー・ジュニア/マイケル・カニン(ア カデミー脚本賞)
- 撮影: ジョセフ・ルッテンバーグ
- 音楽: フランツ・ワックスマン
- 出演: スペンサー・トレイシー/キャ サリン・ヘプバーン/フェイ・ベインター/レジナルド・オーウェン/マイナー・ワトソン

『女性No.1』でその後公私共に良きパートナーとなるキャ サリン・ヘプバーンと初共演。(スペンサー・トレイシーがカトリックであったこ とと、ルイーズが障害のある息子を育て上げたことに申し訳なさを感じ妻と離婚しなかったそうだ)
以 降このコンビはスペンサー・トレイシーの遺作『招 かれざる客』まで合計9作品もの秀作を生み出す。
初 めて二人が会ったときの身長の話題は伝説となっている。
キャ サリンは言った「私のほうが背が 高いみたいね」。す るとスペンサーが荒っぽく答えた「心 配することはない。私の身長に合うように君を切ってしまうから」と。


『女性No.1』スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘップバーン

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1945

『東京上空三十秒』-Thirty Seconds Over Tokyo-(米)
- 監督: マーヴィン・ルロイ
- 製作: サム・ジンバリスト
- 原作: テッド・W・ローソン/ロバート・コンシダイン
- 脚色: ダルトン・トランボ
- 撮影: ハロルド・ロッソン/ロバート・サーティース
- 音楽: ハーバート・ストサート
- 出演: ヴァン・ジョンソン/ロバート・ウォーカー/スペンサー・トレイシー/フィリス・サクスター

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1947

『大草原』-The Sea of Grass-(米、MGM)
- 監督: エリア・カザン
- 製作: パンドロ・S・バーマン
- 原作: コンラッド・リクター
- 脚色: マーゲリット・ロバーツ/ヴィンセント・ローレンス
- 撮影: ハリー・ストラドリング
- 音楽: ハーバート・ストサート
- 編集: ロバート・J・カーン
- 出演: スペンサー・トレイシー/キャ サリン・ヘップバーン/ロバート・ウォーカー/メルヴィン・ダグラス/フィリス・サクスター

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1948

『愛の立候補宣言』-State of the Union-(米、MGM)
- 監督製作: フ ランク・キャプラ
- 原作: ハワード・リンゼイ/ラッセル・クローズ(ピューリツァー賞受賞)
- 脚本: マイルズ・コノリー/アンソニー・ヴェイラー
- 撮影: ジョージ・フォルシー
- 音楽: ヴィクター・ヤング
- 出演: スペンサー・トレイシー/キャ サリン・ヘプバーン/ヴァン・ジョンソンアンジェラ・ランズベリー/アドルス・マンジュー
- ピューリツァー賞受賞の戯曲で1945年にルース・ハッシー主演で上演され、2年間の ロングランをつづけた作品の映画化。

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1949

『アダム氏とマダム』-Adam's Rib-(米、MGM)
- 監督: ジョー ジ・キューカー
- 製作: ローレンス・ウェインガーテン
- 原作脚本: ガースン・ケイニン/ルース・ゴードン(アカデミー脚本賞ノミネート)
- 撮影: ジョージ・J・フォルシー
- 編集: ジョージ・ベームラー
- 音楽: ミクロス・ローザ
- 衣装(デザイン): ウォルター・プランケット
- 出演: スペンサー・トレイシー/キャ サリン・ヘプバーン/デイヴィッド・ウェイン/トム・イーウェル/ジュディ・ホリディ


『アダム氏とマダム』スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘップバーンら


『アダム氏とマダム』スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘップバーン

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1950

『花嫁の父』-Father of the Bride-(米)
- 監督: ヴィンセント・ミネリ
- 製作: パンドロ・S・バーマン
- 原作: エドワード・ストリーター
- 脚色: フランセス・グッドリッチ/アルバート・ハケット
- 撮影: ジョン・アルトン
- 音楽: アドルフ・ドイッチェ
- 美術: セドリック・ギボンズ
- 編集: フェリス・ウェブスター
- 録音: ダグラス・シアラー
- 出演: スペンサー・トレイシー(アカデミー主演男優賞ノミネート)/ビリー・バーク/エ リザベス・テイラー/ジョーン・ベネット/ドン・テイラー
- エ リザベス・テイラーの父親役を好演したスペンサー・トレイシーはアカデミー主演男優賞にノミ ネートされる。


『花嫁の父』エリザベス・テーラー、スペンサー・トレイシー

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1951

『可愛い配当』-Father's Little Dividend-(米)
- 監督: ヴィンセント・ミネリ
- 製作: パンドロ・S・バーマン
- 原案: エドワード・ストリーター
- 脚本: フランセス・グッドリッチ/アルバート・ハケット
- 撮影: ジョン・アルトン
- 音楽: アルバート・センドリー
- 美術: セドリック・ギボンズ他
- 編集: フェリス・ウェブスター
- 録音: ダグラス・シアラー
- 出演: エ リザベス・テイラー/スペンサー・トレイシー/ドン・テイラー/ ジョーン・ベネット/ビリー・バーク 
- 『花嫁の父』の続編。

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1952

『パットとマイク』-Pat and Mike-(米)
- 監督: ジョー ジ・キューカー
- 脚本: ルース・ゴードン、ガーソン・ケニン
- 撮影: ウィリアム・H・ダニエルズ
- 音楽: デヴィッド・ラクシン
- 出演: スペンサー・トレイシー/キャ サリン・ヘプバーン/アルド・レイ/ウィリアム・チン/サミー・ホワイト/ジョージ・マシューズ


『パットとマイク』スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘップバーン

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1954

『折れた槍』-Broken Lance-(米)
-監督:エドワード・ドミトリク
-製作:ソル・C・シーゲル
-原作:フィリップ・ヨーダン
-脚本:リチャード・マーフィー
-撮影:ジョー・マクドナルド
-音楽:リー・ハーライン
-指揮:ライオネル・ニューマン
-美術:ライル・ウィーラー/ モーリス・ランスフォード
-編集:ドロシー・スペンサー
-録音:W・D・フリック/ロ ジャー・ヒーマン
-出演:スペンサー・トレイシー(マット・デブロー)(カンヌ国際映画祭 最優秀演技賞)/ロバート・ワグナー(ジョー・ デブロー/後妻の子/四男)/ジーン・ピータース(知事の娘 /バーバラ)/リチャード・ウィドマーク(ベン・デブロー/先妻の子/長男)/カ ティ・フラード(マットの後妻/セノラ・デブロー)/ヒュー・オブライエン(マイク・デブロー/先妻の子/次男)/アール・ホリマン(デニー・デブロー/先妻の子/三男)/エドゥアルド・フランツ(トゥー・ムーンズ)/カール・ベン トン・リード(クレム・ロートン)
-フロンティア時代の終焉を描いた異色のウエスタン。

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1955

『山』-The Mountain-(米)
-監督製作:エドワード・ドミトリク
-原作:アンリ・トロワイヤ
-脚本:ラナルド・マクドーガル
-撮影:フランツ・プラナー
-音楽:ダニエル・アンフィシア トロフ
-出演:スペンサー・トレイシー /ロバート・ワグナー/クレア・トレヴァー/アンナ・カシュフィ

『日本人の勲章』-Bad Day at Black Rock-(米)
-監督:ジョン・スタージェス
-製作:ドア・シャーリー
-アソシエイト・プロデュー サー:ハーマン・ホフマン
-原作:ハワード・ブレスリン
-脚本:ミラード・カウフマン
-脚色:ドン・マクガイア
-撮影:ウィリアム・C・メラー
-音楽:アンドレ・プレヴィン
-美術:セドリック・ギボンズ他
-出演:スペンサー・トレイシー
(ジョン・マクリ―デイ)(カ ンヌ国際映画祭演技賞) (アカデミー主演男優賞ノミネート)/ロ バート・ライアン(レノ・スミ ス)/アン・フランシス(リ ズ)/ディーン・ジャガー(ティ ム)/ウォルター・ブレナン(ドク)

-日本人に武道を習った義理堅い男を演じ、カ ンヌ国際映画祭演技賞を受賞し、アカデミー主演男優賞にノミネートされる。


『日本人の勲章』スペンサー・トレイシー

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1957

『デスク・セット』「コンピューターとミス・ワトソン」 (おー!ウーマンリブ)-Desk Set-(米)
-監督:ウォルター・ラング
-製作脚本:ヘンリー・エフロン
-原作戯曲:ウィリアム・マー チャント
-脚本:フィービー・エフロン/ ヘンリー・エフロン
-撮影:レオン・シャムロイ
-音楽:シリル・J・モックリッ ジ
-出演:スペンサー・トレイシー /キャ サリン・ヘプバーン/ジョーン・ブロンデル/ギグ・ヤング/ダイナ・メリル/ネヴァ・パターソン

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1958

『老人と海』-The Old Man and the Sea-(米)
- 監督: ジョン・スタージェス
- 製作: リーランド・ヘイワード
- 原作: アーネスト・ヘミングウェイ
- 脚本: ピーター・ヴィアテル
- 撮影: ジェームズ・ウォン・ホウ
- 音楽: ディミトリ・ティオムキン
- 美術: エドワード・キャレア他
- 編集: アーサー・シュミット
- 出演: スペンサー・トレイシー(全米批評家協会賞)(アカデミー主演男優賞ノミネート)/フェリッペ・バジス/ハリー・ビレーヴァー
- 巨大な魚と闘う漁師を殆ど一人芝居で演じ惹きつけた。
ア カデミー主演男優賞にノミネートされる。


『老人と海』スペンサー・トレイシー


『老人と海』スペンサー・トレイシー

『最後の歓呼』-The Last Hurrah-(米、コロムビア)
- 監督製作: ジョン・フォード
- 原作: エドウィン・オコナー
- 脚本: フランク・S・ニュージェント
- 撮影: チャールズ・ロートン・ジュニア
- 美術: ロバート・ピーターソン
- 編集: ジャック・マレイ
- 出演: スペンサー・トレイシー(全米批評家協会賞)/ジェフリー・ハンター/ダイアン・フォスター/パット・オブライエン/ベイ ジル・ラスボーン

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1960

『風の遺産』-Inherit the Wind-(米)
- 監督製作: スタンリー・クレイマー
- 原作: ジェローム・ローレンス/ロバート・E・リー
- 脚本: ネドリック・ヤング/ハロルド・ジェイコブ・スミス
- 出演: スペンサー・トレイシー(アカデミー主演男優賞ノミネート)/フレデリック・マーチ/ジーン・ケリー/クロード・エイキンズ
- アカデミー主演男優賞にノミネートされる。

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1961

『四時の悪魔』-The Devil at 4 o'clock-(米)
- 監督製作: マーヴィン・ルロイ
- 原作: マックス・カットー
- 脚本: ライアム・オブライエン
- 撮影: ジョゼフ・バイロック
- 音楽: ジョージ・ダニング
- 出演: スペンサー・トレイシー/フランク・シナトラ/カーウィン・マシューズ/ジャン・ピエール・オーモン/グレゴワール・アスラン

『ニュールンベルグ裁 判』-Judgment at Nuremberg-(米、ユナイテッド・アーティスツ)(白黒)(10月公開)(キ ネマ旬報ベストテン2位)
- 監督製作: スタンリー・クレイマー
- 脚色: アビー・マン/スタンリー・クレイマー(ア カデミー脚色賞)
- 撮影: アーネスト・ラズロ
- 音楽: アーネスト・ゴールド
- 出演: スペンサー・トレイシー(アメリカの地方判事/ダン・ヘイウッド)(アカデミー主演男優賞ノミネート)/マクシミリアン・シェル(ドイツ側弁護士/ハンス・ロルフ )(ア カデミー主演男優賞)(マ リア・シェルの弟)/ バート・ランカスター(法律学者で司法大臣/エルンスト・ヤニング)/リチャード・ウィドマーク(検事/テッド・ローソン大佐)/モ ンゴメリー・クリフト(ランドルフ・ペーターソン)(アカデミー助演男優賞ノミネート)/マ レーネ・ディートリッヒ(将軍の未亡人/ベルトールド)/ジュディ・ガーランド(ミセス・イレーネ・ホフマン・ウォル ナー)/ウィリアム・シャト ナー(ハリソン・ベイヤーズ)/ケネス・マッケンナ(ケネス・ノリス)/エドワード・ビンズ(バーケット)/アラン・バクスター(マッ ト・マリン)/マーティン・ブラント(フレデリッヒ・ホフ スタッター)
- 第二次世界大戦後、戦争に負けたドイツが、戦勝国アメリカに戦争責任を裁かれるニュー ルンベルグ裁判を描いた傑作。
ア カデミー主演男優賞にマクシミリアン・シェルとダブルノミネートされる。


『ニュールンベルグ裁 判』スペンサー・トレイシー

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1963

『おかしなおかしなおか しな世界』-It's a Mad Mad Mad Mad World-(米)
- 監督製作: スタンリー・クレイマー
- 脚本: ウィリアム・ローズ他
- 撮影: アーネスト・ラズロ
- 音楽: アーネスト・ゴールド
- 出演: スペンサー・トレイシー/ミルトン・バール/シド・シーザー/バディ・ハケット/エセル・マーマン


『おかしなおかしなおかしな世界』スペンサー・トレイシー

63年以降は病気のために引退状態が続く。
闘 病中は別居していた妻ルイーズとキャ サリンが交代で看病に当たっていたという。

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1967

『招 かれざる客』-Guess Who's Coming to Dinner-(米、コロムビア)
- 監督製作: スタンリー・クレイマー
- 脚本: ウィリアム・ローズ(ア カデミー脚本賞)
- 撮影: サム・リーヴィット
- 音楽: デヴォル
- 歌: ジャクリン・フォンテイン
- 主題曲: ♪Billy Hill.
- 出演: スペンサー・トレイシー(ジョーイの父/マット・ドレイトン)(英国アカデミー賞主演男優賞)(アカデミー主演男優賞ノ ミネート)/シ ドニー・ポワチエ(ジョン・W・プレンティス)/キャ サリン・ヘプバーン(ジョーイの母/クリスティーナ・ドレイトン)(ア カデミー主演女優賞)/キャサリン・ホートン(ジョイ・ドレイトン/ジョアナ)/セシル・ケラウェイ(ライアン司教)/ベア・リチャーズ(ジョンの母/メアリ)/ロイ・E・グレン(ジョンの父/)
- スタンリー・クレーマー監督が人種問題を取り上げた傑作。
仲 睦ましい若いカップルがサンフランシスコ空港で飛行機から降り、タクシーに乗る。
キ スをしているカップルをバックミラーで見ている運転手が顔を顰める。
白 人の娘と黒人の青年のカップルだからだ。[全 文へ]
アカデミー賞の10部門 にノミネートされ、脚 本賞主 演女優賞を獲得。


『招かれざる客』シドニー・ポワチエ、スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘッ プバーン


『招かれざる客』キャサリン・ヘップバーン、スペンサー・トレイシー

『招 かれざる客』で久しぶりに映画出演となったが撮影終了した17日後、6月10日に 心臓発作で倒れ死去。
キャサリンが病 院に運び看取ったが「ルイーズに申し訳 ない」との理由で葬儀には出席し なかったという。(葬儀の前日 と当日だれもいない時に現れて閉じられた棺のスペンサー・トレイシーに別れを告げ見送っている)
己 の立場を弁えていた。
ス ペンサー・トレイシーは1923年に4才年上の女優のルイーズ・トレッドウェルと結婚し、息子ジョンと娘を一人 づつもうけるが、1924年に生まれた息子ジョンが聾唖者であることがわかり、スペンサーと妻ルイーズはショッ クを受けた。
スペンサーは以前にも増して酒の 量が増え、ルイーズは女優を断念しジョンを育てることに専念した。
スペンサーはルイーズと別居して 一人暮らしを始めるが、苦労している妻を捨てることは出来なかった。
晩年、キャ サリン・ヘプバーンと公私共に良きパートナーとなったときに、友人に「なぜキャサリン・ヘプバーンと結婚しないのか」と聞かれ、彼は「そんなことはとてもできなかった。ルイーズがジョンを育てるのに苦 労しているのに、それを捨てることはできなかった。ケイトもそのことはわかってくれた」と言い、その思いは変らなかった。
ジョンは成長してディズニー・プ ロのアーティストになり、そして、アメリカ各地に聾唖者施設を建て、生涯を聾唖者教育に捧げたという。
ス ペンサー・トレイシーはア カデミー主演賞を2回受賞し、9回ノミネートされた。

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1976

『ザッツ・エンタテイメ ントPART2』-That's Entertainment, part 2-(米)
- 監督: ジーン・ケリー
- 出演: ジーン・ケリー/フレッド・アステア/ビング・クロスビー/ルイ・アームストロング/スペンサー・トレイシー/シド・チャリシー
- かつてハリウッド最大手として知られ、ミュージカル映画では他社の追随を許さなかった MGM社が、1974年に創立50周年を記念して製作した、ミュージカル作品のアンソロジー映画で大ヒット を記録した『ザッツ・エンタテイメント』の後を受け、完成後に製作スタートしたシリーズ第2 弾。

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〜写真〜


ス ペンサー・トレイシー


スペンサー・トレイシー


キャサリン・ヘップバーン、スペンサー・トレイシー

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※ 記号[:特に好きな作品 :面白い作 品]
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参 考文献
『招 かれざる客』
イ ングリッド・バーグマン
エ リザベス・テイラー
キャ サリン・ヘプバーン
ク ローデット・コルベール
マ レーネ・ディートリッヒ
モ ンゴメリー・クリフト
男 優
サ イトマップ
映 画ありき2

映画ありき

〜クラシック映画に魅せら れて〜

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