ゲーリー・グライムス、ジェニファー・オニール ☆ → 〜プ ロローグ〜〜若妻〜〜買物袋〜〜勘違い〜〜キ ス〜〜薬局〜 〜ドロシー〜〜共 有〜〜肌 のぬくもりと初体験〜〜エピローグ〜 ← 監督…ロバート・マリガン 製作…リチャード・A・ロス 脚本…ハーマン・ローチャー 撮影…ロバート・サーティース 音楽…ミシェル・ルグラン(ア カデミー賞作曲賞) 編集…フォルマー・ブラングステッド 出演…ジェニファー・オニール(ドロシー) ………ゲーリー・グライムス(ハーミー) ………ジェリー・ハウザー(オスキー) ………オリヴァー・コナント(ベンジー) ………キャサリン・アレンタック(アギー) ………クリストファー・ノリス(ミリアム) ………ルー・フリッゼル(薬剤師) 好きな作品だ。愁いを含んだジェニ ファー・オニールのドロシー役がいい。そして、少年ハーミー(ゲー リー・グライムス)が ドロシーに注ぐ視線が実にいい。 美しい景
色とミシェル・ルグランの甘味なメロディーをバックに、ハーミーの回想するナ レーションで始まる。
彼女を初めて見た日から 私が感じたのは かつて経験のない 胸の震 えで”
『お もいでの夏』ジェニファー・オニールら 不安であり 誇りであり 無力感だった”
性への旺 盛な好奇心と大人になろうと背伸びをしている15才のハーミー(ゲー リー・グライムス)が、1942年の夏、家族とバカンスに来た 島(ニュー・ イングランド沖合い)で丘の上の一軒家に 住む美しい人妻ドロシー(ジェ ニファー・オニール)に釘付けになり憧れる。 フランス 戦線に向かう夫を見送る若妻ドロシーの姿に目を奪われるハーミー。
ドロシー
が買物袋をひっくり返しているのを見て、話す機会ができたと嬉しそうに近寄る ハーミー。
ハーミー は擦れ違う友達に見られないように顔を隠したり、重たくて堪らないのに無理を してドロシーに笑い顔を見せる。
重たい荷物 を必死に運ぶハーミーの姿が実にコミカルに描かれていて微笑ましい。 家まで運
んでくれたハーミーにお礼を言い、
大人ぶっ てブラックコーヒーがいいと言うハーミー。
ブラックコーヒーが思っていたのより苦くて顔を顰めるハーミー。
帰り際に
手間賃を受け取らないハーミーに、あのドーナツを渡し見送るドロシー。
オスキー(ジェリー・ハウザー)が
誘ったミリアム(クリストファー・ノリス)と、アギー(キャ
サリン・アレンタック)と一緒に映画館でダブルデートしようと
しているハー ミー。
「アギーの胸をたっぷり11分触っていた」と興奮して話すハーミーに、
荷物の整 理を手伝いに来たハーミーはドロシーの軽快な装いを見て興奮する。
手伝って
くれたハーミーに、今度こそ手間賃を受け取ってもらおうとするドロシー。
ハー
ミー…「こんなの初 めてだ」と
ドロシーを見詰めて言う。 アギーた
ちとのデートに備えようとオスキーに促されて薬局にゴムを買いに行くが、未成
年者であり初めてのこともあり、恥ずかしくて中々言い出せないでいるハーミー。
丘の上に 腰掛けているドロシーを嬉しそうに見ているハーミー。
丘の上で 夫に手紙を書いているドロシー。
ドロシーに近寄り話し掛けるハーミー。
ドロシー を見詰めるハーミー。
丘で夫に
手紙を書いているドロシーに、 家に入っ
てゆくドロシーに、
ハー
ミー…「僕のネコと 同じ 車にひかれたけど」と
言うハーミー。 夜、お洒
落してドロシーの家を訪れるハーミー。
返事がな
い。
テーブル
の上では吸いかけのタバコから煙が立ちのぼっている。
ハー ミー…“どうしたの だろう” と 思いながらドアを後ろ手で閉める。
ハー ミー…「Hello」と 声を掛ける。 奥 の部屋に向かって、 ハー ミー…「ドロシー いる? ハーミーだけど」と 言う。 返 事がない。 ハー ミー…“どうしたのだろう”と 思いながらかけたままになっているステレオの針を戻しスイッチを切る。 奥 の部屋の方を気にしながら、タバコの火を消しにテーブルの方へ行く。 タ バコを消そうとしていると、くしゃくしゃになった電報が目に入り、
“残念なお知らせですが ご主人はフランス戦線で 戦死されました”と いう文字が飛び込んできた。
辛くなり
背を向けるドロシー。
気を取り
直さなくてはと、居間のテーブルの上を片付けようとするドロシー。
そっとド
ロシーを包み込むハーミー。
壁に映し
出された影が一つになる。
ハーミーの胸に顔をもたれて踊っていたドロシーが、顔を上げハーミーを見詰め、
そっとキスをする。 静かに
ハーミーの上着を脱がせ、上着を胸に抱き静かに脇に置くドロシー。
ドロシー
を見詰めているハーミーの前で、下着を脱ぎ始めるドロシー。
ベッドに
近寄りカバーを開くドロシー。
手を伸ば
しハーミーの手に触れベッドに誘うドロシー。
静かに導 くドロシー。
静 かに抱き合う二人。
波の音と 共に一時が流れる。
静かに寝
室を出て行くドロシー。
外へ出た ハーミーが振り向くと寂しそうにタバコを吸うドロシーの姿が目に入った。 翌日、ド ロシーのことが頭から離れないハーミーが丘の上の家に行く。
ハーミー に宛てた手紙がドアにはさまっていた。
ドロ
シー…“ハーミー 実家に帰ります
そして、
立ち上がって歩き出す。
映画を5本見た
第二次世界大戦下のニュー・イングラ
ンドの美しい避暑地で、少年のひと夏の体験を描いた切ないラブストーリーだ。 |