大人の見る絵本 生れてはみたけれど
  
   菅原秀雄、加藤清一、突貫小僧

 

記号[☆:スタッフ・キャスト : 始めに] web拍手 by FC2
(1932)(サイレント)(白黒)(松竹蒲田)(キ ネマ旬報第1位)-I Was Born, But...-
監督…小津安二 郎
原案…ゼェームス槇(小津 安二郎のペンネーム)
脚色…伏見晁
潤色…燻屋鯨兵衛(小津 安二郎)
撮影…茂原英朗
美術…河野鷹思
衣裳…斎藤紅
編集…茂原英朗
出演…斎藤達雄(父)
………吉川満子(母)
………菅原秀雄(長男/良一)
………突貫小僧(次男/啓二)
………坂本武(重役/岩崎)
………早見照代(夫人)
………加藤清一(子供)
………小藤田正一(小僧)
………西村青児(先生)
………飯島善太郎(遊び仲間)
………藤松正太郎(遊び仲間)
………葉山正雄(遊び仲間)
………佐藤三千雄(遊び仲間)
………林国康(遊び仲間)
………野村秋生(遊び仲間)
………石渡輝秋(遊び仲間)

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 素晴らしい。
 子供の世界と大人の世界で価値付 けられるものの違いを子供の視線で鋭く描いた社 会風刺劇で会社員ものを描いた作品では最高峰に達している。

 ある場面を2000年に初めて観た時に私は嗚咽した。
 そして、涙が溢れ出し止まらな かった。
 その場面については、この作品の 重要なポイントなので触れない。
 観た人は、どの場面か直ぐピーン とくるところだ。

 その場面と、ヴィスコンティの『ベリッシマ』(1951)で、母親役のアンナ・マニャーニが娘のオーディションのフィルムを見る場面と重な り合った。
 こちらでも、声を出して泣いてし まった。

  2003年、小 津監督の生誕100年を記念して現存する全作品をNHKのBS放送で連日放送していた。
  それを企画した関係者に感謝する。
  ただ、ひとつ残念に思ったことがあった。
  『生れてはみたけれど』の予告で、先ほどの重要な ポイントの場面を入れていたことだ。
  この作品を初めて観る人は、予告なしの方が感銘を受けると思う。

 私は『生れてはみたけれ ど』を観て小 津監督の凄さを改めて知った。

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1995

[日 本映画オールタイ ム・ベストテン]映画100年特別企 画
/
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10位

@東 京物語(小 津安二郎) A七人の侍(黒澤明) B浮 雲(成 瀬巳喜男) C人情紙風船(山中貞雄) D西鶴一代女(溝口健二) E飢餓海峡(内田吐夢) F羅生門(黒澤明) G生きる(黒澤明) H丹下左膳餘話・百万両の壷 (山中貞雄) I幕末太陽傳(川島雄三)

@小 津安二郎 A黒澤明 B溝口健二 C大島渚
C成 瀬巳喜男
D
-
E市川崑 F川島雄三 G内田吐夢 H山中貞雄
H木 下恵介
H岡本喜八
H鈴木清順
I
-

@森 雅之 A三国連太郎 B笠智衆 C三船敏郎 D高倉健 E市川雷蔵 F石原裕次郎 G松田優作
G勝新太郎
H
-
I志村喬
I阪東妻三郎
I大河内傳次郎

@原 節子
@山田五十鈴
A
-
B高 峰秀子 C田中絹代 D若尾文子 E京マチ子 F岸恵子 G藤純子 H香川京子 I久我美子
I吉永小百合
※キネマ旬報 臨時 増刊 1995.11.13号
1995年の[日本 映画オールタイム・ベストテン]映画100年特別企画は、映画100年を総括する特別企画として、評論家・作家・ジャーナリストなど104人の選考委員の 全体点数(各個人選出ベストテンの第1位を10点、第2位を9点、以下第10位を1点)を集計、合計数の多い作品  から抽出するという方法で、映画史を通 じての日本映画ベストテンを発表した。

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参 考文献
小 津安二郎
邦 画
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映 画ありき2
映画あり き

〜クラシック映画に魅 せられて〜

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