ウィリアム・ワイラー - William Wyler -

ウィリアム・ワイラー 　　

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(1902.7.1-1981.7.27) (アルザス、ミュルーズ生まれ)-William Wyler-

プロフィール

独自の作品解釈

～プロフィール～

　オードリー・ヘプバーンをスターにしたラブストーリー『ローマの休日』、戦争を扱った、『ミニヴァー夫人』『我等の生涯の最良の年』、人情西部劇『大いなる西部』『西部の男』、史劇スペクタクル『ベン・ハー』、文芸作品『嵐ヶ丘』『偽りの花園』『女相続人』、社会風刺の『噂の二人』『探偵物語』、サスペンス『必死の逃亡者』『コレクター』『黒蘭の女』、ロマンティック・コメディ『おしゃれ泥棒』、ミュージカル『ファニー・ガール』など、あらゆるジャンルに挑戦したワイラー監督は演出で魅せた。
　特に階段のシーンは、階段監督と言われていたように上手い。
　階段を使ってヒロインの心情の変化を演出した『女相続人』、階段をのぼりかけて倒れた夫をハッキリ見せないで妻の表情で悟らせる演出の『偽りの花園』、階段の先を届かない未来に見立てて恐怖を植え付けた『コレクター』、階段を昇り振り返った王妃の心情に胸打たれる『ローマの休日』などなど、それぞれの作品でワイラー監督の演出に魅せられた。
　面白い作品を数多く遺したワイラー監督は戦後に吹き荒れた赤狩りのときはハリウッド映画人たちのリーダー的存在となって、製作の自由を訴えたそうだ。(吉川明利著『ウィリアム・ワイラー』　参考)
　そのように筋金入りの監督だから社会や人間の屈折したところに踏み込んだ作品が響いてくるのだろう。
　色んなジャンルの作品で楽しませてくれたワイラー監督からはハートが届く気がする。

　ワイラー監督の撮影は「アクション！」のひと声で始まったという。
　監督は天国で、どのジャンルの演出しようとしているのだろうと、星空を見上げていると監督の声が聞こえてきた。
「アクション！」

※『ミニヴァー夫人』(1942)『我等の生涯の最良の年』(1946)『ベン・ハー』(1959)でアカデミー監督賞を 3度受賞。

～独自の作品解釈～

1936		『この三人』-These Three-☆
1939		『嵐が丘』-Wuthering Heights-
1941		『偽りの花園』-The Little Foxes-☆
1942		『ミニヴァー夫人』-Mrs. Miniver-★
1946		『我等の生涯の最良の年』-The Best Years of Our Lives-★
1949		『女相続人』-The Heiress-☆
1951		『探偵物語』-Detective Story-
1951		『黄昏』-Carrie-
1953		『ローマの休日』-Roman Holiday-★ ストーリーの結末を載せていますので、映画をご覧になっていない方は、ご了承下さい。
1955		『必死の逃亡者』-The Desperate Hours-☆
1958		『大いなる西部』-The Big Country-★
1959		『ベン・ハー』-Ben-Hur-☆
1962		『噂の二人』-The Loudest Whisper-★
1965		『コレクター』-The Collector-☆
1967		『おしゃれ泥棒』-How to Steal a Million-☆

～年譜～
[1902][1920][1926　戦友の為　稲妻の男][1927　新時代][1928　君を尋ねて三千里][1929　恋のからくり　熱血阿修羅王][1930　嵐　砂漠の生霊][1932　鉄血士官校　やりくり宝船　北海の漁火]
[1933　巨人登場][1934　白蛾][1935　お人好しの仙女][1936　大自然の凱歌　この三人　孔雀夫人][1937　デッド・エンド][1938　黒蘭の女][1939　嵐が丘][1940　西部の男　月光の女]
[1941　偽りの花園][1942　ミニヴァー夫人][1943　ザ・メンフィス・ベル][1946　我等の生涯の最良の年][1949　女相続人][1951　探偵物語　黄昏][1953　ローマの休日][1955　必死の逃亡者]
[1956　友情ある説得][1958　大いなる西部][1959　ベン・ハー][1962　噂の二人][1965　コレクター][1966][1967　おしゃれ泥棒][1968　ファニー・ガール][1969　L・B・ジョーンズの解放]
[1981][1999　映画人が選ぶ日本・外国映画オールタイム・ベストテン][2009　映画人が選ぶ日本・外国映画オールタイム・ベストテン]

1902

…7月1日、アルザス、ミュルーズ(当時ドイツ領、第一次世界大戦後フランス領)生まれ。
父はスイス人、母はドイツ人。
弟はロバート・ワイラー。
アルザスがフランス領になると、一家はスイスのローザンヌに移った。

1920

…父はウィリアムに家業を継がせようとして彼をパリの支店にやったが、母方の親戚であるカール・レムリに招かれ、彼が社長を勤めるユニバーサル社で広報の仕事を得る。

その後は小道具、配役係、助監督(一時シュトローハイムにつく)などを経て、25年に監督に昇格。

1926

『戦友の為』
-監督:ウィリアム・ワイラー

『稲妻の男』
-監督:ウィリアム・ワイラー

1927

『新時代』
-監督:ウィリアム・ワイラー

1928

『君を尋ねて三千里』
-監督:ウィリアム・ワイラー

1929

『恋のからくり』
-監督:ウィリアム・ワイラー

『熱血阿修羅王』
-監督:ウィリアム・ワイラー

1930

『嵐』
-監督:ウィリアム・ワイラー

『砂漠の生霊』
-監督:ウィリアム・ワイラー
-原作:ピーター・B・カイン
-出演:チャールズ・ビックフォード
-銀行強盗をして追われる3人の悪漢たちが、砂漠で行き倒れになった幌馬車の乗客の母親から赤ん坊を託され、無事に町へ届けるというストーリー。
※後に『三人の名付親』としてフォード監督によってリメイクされた。

1932

『鉄血士官校』
-監督:ウィリアム・ワイラー

『やりくり宝船』
-監督:ウィリアム・ワイラー

『北海の漁火』
-監督:ウィリアム・ワイラー
-出演:ウォルター・ヒューストン/ヘレン・チャンドラー

1933

『巨人登場』
-監督:ウィリアム・ワイラー
-原作:エルマー・ライス戯曲『弁護士』の映画化

1934

『白蛾』
-監督:ウィリアム・ワイラー

1935

『お人好しの仙女』
-監督:ウィリアム・ワイラー
-原作:モルナール・フェレンツ戯曲
-脚本:プレストン・スタージェス
-出演:マーガレット・サラヴァン(お人好しの仙女/ルイザ)
-マーガレット・サラヴァンはワイラー夫人。
※1947年にリメイクされる。

1936

『大自然の凱歌』-Come and Get It-
-監督:ウィリアム・ワイラー

『この三人』-These Three-☆
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:サミュエル・ゴールドウィン
-原作・脚本:リリアン・ヘルマン(戯曲『子供の時間』)
-撮影:グレッグ・トーランド
-音楽:アルフレッド・ニューマン
-出演:ミリアム・ホプキンス/ マール・オベロン/ジョエル・マクリー/キャサリン・ドゥーセット/アルマ・クルーガー/ボニータ・グランヴィル/マーシャ・メイ・ジョーンズ/マーガレット・ハミルトン/ウォルター・ブレナン
-寄宿学校を経営するふたりの女性が同姓愛の噂を立てられたために破滅の淵に立たされるというストーリーだ。
名カメラマングレッグ・トーランドとのコンビ作である。
リリアン・ヘルマン原作の『子供の時間』を映画化したオリジナルだが、同姓愛を堂々と出せない時代だったため、ワイラーは、どうしても、もう一度撮りたいと思って、1962年に『噂の二人』としてリメイクする。[『この三人』へ]

『この三人』マール・オベロン、ボニータ・グランヴィル、ミリアム・ホプキンス、ジョエル・マクリー

『この三人』ミリアム・ホプキンス、マール・オベロン

『孔雀夫人』-Dodsworth-
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:サミュエル・ゴールドウィン
-原作:シンクレア・ルイス小説『ダッヅワース』の戯曲化(直接の原作はシドニー・ハワード)
-脚本:シドニー・ハワード
-撮影:ルドルフ・マテ
-音楽:アルフレッド・ニューマン　
-出演:ウォルター・ヒューストン(ダッヅワース)/ルース・チャタートン(妻)/ポール・ルーカス/メアリー・アスター/デヴィッド・ニーヴン/グレゴリー・ゲイ/マリア・オースペンスカヤ/スプリング・バイイントン/グラント・ミッチェル
-引退した自動車工場主の夫妻が、ヨーロッパ旅行をするが、ふたつの人生航路へ離れて行く。

…マーガレット・サラヴァンと離婚（一児あり）。

1937

『デッド・エンド』-Dead End--(米)(白黒)
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:サミュエル・ゴールドウィン
-原作戯曲:シドニー・キングスレー
-脚色:リリアン・ヘルマン
-撮影:グレッグ・トーランド
-音楽監督:アルフレッド・ニューマン
-出演:ジョエル・マクリー(失業青年)/シルヴィア・シドニー(恋人)/ハンフリー・ボガート(ギャング/“ベビー・フェイス”・マーチン)/ウェンディ・バリー/クレア・トレヴァー/マージョリー・メイン(マーチンの母親)
-ニューヨークの貧民街の生活を背景にし、貧富の対照を描く。
“ベビー・フェイス”と呼ばれているギャング、マーチンをハンフリー・ボガートが好演。

1938

『黒蘭の女』-Jezebel-
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:ヘンリー・ブランク
-原案:オーウェン・デイヴィス・Sr
-脚本:クレメンス・リプレー/ アベム・フィンケル/ジョン・ヒューストン/ロバート・バックナー
-撮影:アーネスト・ホーラー
-音楽:マックス・スタイナー
-出演:ベティ・デイヴィス（アカデミー賞主演女優賞）/ヘンリー・フォンダ/ジョージ・ブレント/ドナルド・クリスプ/フェイ・ベインター（アカデミー助演女優賞)
-愛する男が疫病に罹り、隔離のために弧島へ流されるが、その男を愛した女が、伝染の怖れもかまわず、一緒について行く。

『黒蘭の女』ベティ・デイヴィス

…再婚して４人の子供があった。

1939

『嵐が丘』-Wuthering Heights-
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:サミュエル・ゴールドウィン
-原作:エミリー・ブロンテ
-脚本:ベン・ヘクト/チャールズ・マッカーサー
-撮影:グレッグ・トーランド（アカデミー賞白黒撮影賞）
-音楽:アルフレッド・ニューマン
-出演:ローレンス・オリヴィエ(ヒースクリフ)/マール・オベロン(キャシー)/デヴィッド・ニーヴン(エドガー)/ジェラルディン・フィッツジェラルド(エドガーの妹/イザベラ)/フローラ・ロブソン/レオ・G・キャロル/ドナルド・クリスプ/ヒュー・ウィリアムズ(ヒンドリー)
-ローレンス・オリヴィエがエミリー・ブロンテ原作の壮絶な情熱で一途に一人の女性を愛し抜く青年ヒースクリフ役で本格的なハリウッド・デビューを飾る。[『嵐が丘』へ]

※その当時、オリヴィエはヴィヴィアン・リーと熱烈に惹かれあっていて結婚したいと思っていたが、どちらも離婚に同意してもらえないで家庭を捨てて一緒に暮らしていた。
そんな時に『嵐が丘』の仕事がオリヴィエたちにきたが、ヴィヴィアンの役はキャシーではなくイザベラだった。
オリヴィエは、この作品のヒロインにヴィヴィアンを推したが、既にマール・オベロンが決まっていたために叶わず、イザベラ役には興味を示さなかったために、オリヴィエだけがアメリカに向かい離れ離れになっていた。
そのオリヴィエを追ってハリウッドに来たヴィヴィアンが『風と共に去りぬ』のスカーレット役に大抜擢されるのは有名な話だ。
※『嵐が丘』はワイラー作品の後、ブニュエル監督作や1970年のティモシー・ダルトン主演作と3度映画化された。
また、舞台を日本に移した 1988年の日本版まである。

『嵐が丘』ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン

『嵐が丘』ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン

『嵐が丘』ローレンス・オリヴィエ、フローラ・ロブソン、マール・オベロンら

1940

『西部の男』-The Westerner-☆
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:サミュエル・ゴールドウィン
-原作:スチュアート・レイク
-脚本:ジョー・スワーリング/ ナイヴン・ブッシュ
-撮影:グレッグ・トーランド
-音楽:ディミトリ・ティオムキン
-出演:ゲーリー・クーパー/ウォルター・ブレナン/フレッド・ストーン/ドリス・ダヴェンポート/フォレスト・タッカー/チル・ウィルス/ダナ・アンドリュース
-農民たちがテキサスへ移動してきて、この土地の牧畜業者との間にいさかいが起る。その中で流れ者(ゲーリー・クーパー)が活躍する西部劇。
脇役として名高いウォルター・ブレナンの名演が圧巻。

『月光の女』-The Letter-
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:ハル・Ｂ・ウォリス
-原作:サマセット・モーム短編『手紙』の映画化
-脚本:ハワード・コッチ
-撮影:トニー・ゴーディオ
-音楽:マックス・スタイナー
-出演:ベティ・デイヴィス/ ハーバート・マーシャル
-夫以外の男を愛した人妻が、邪魔になった夫を…

1941

『偽りの花園』-The Little Foxes-☆
-監督:ウィリアム・ワイラー
-制作:サミュエル・ゴールドウィン・カンパニー
-原作・脚色:リリアン・ヘルマン戯曲の映画化
-撮影:グレッグ・トーランド
-音楽:メレディス・ウィルソン
-出演:ベティ・デイヴィス(妻/レジナ)/テレサ・ライト(娘/アレクサンドラ)/ダン・デュリエ/ハーバート・マーシャル(銀行家/ホレース)/チャールズ・ディングル/カール・ベントン・リード/リチャード・カールソン(デビッド)/パトリシア・コリンジ
-病気療養で家を離れていた銀行家ホレース(ハーバート・マーシャル)が、妻レジナ(ベティ・デイヴィス)に呼び戻された。
レジナは実兄の事業に金を出させようとホレースに強要した。
だが、その話にホレースは乗らなかった。
そして、彼らに銀行の金庫の債権を盗まれていたことを知った。
ホレースは一人娘アレクサンドラ(テレサ・ライト)に財産を譲る決心をするが…
階段監督と言われていたワイラー監督が階段シーンで、その真髄を見せる。
階段をのぼりかけて倒れた夫をハッキリ見せないで妻の表情で悟らせる演出で精華を放った。上手い。
テレサ・ライトが女流作家リリアン・ヘルマンに認められ映画デビューした作品でもある。[『偽りの花園』へ]

1942

『ミニヴァー夫人』-Mrs. Miniver-(アカデミー作品賞)★
-監督:ウィリアム・ワイラー（アカデミー監督賞）
-製作:シドニー・フランクリン
-原作:ジャン・ストラッサー
-脚本:アーサー・ウィンペリス /ジョージ・フローシェル/ジェームズ・ヒルトン/クローディン・ウェスト
-撮影:ジョセフ・ルッテンバーグ
-音楽:ハーバート・ストサート
-出演:グリア・ガースン(ミニヴァー夫人)（アカデミー主演女優賞）/ウォルター・ピジョン(ミニヴァー)/テレサ・ライト（アカデミー助演女優賞）/ディム・M・ウィティー/レジナルド・オーウェン/ヘンリー・トラヴァース /リチャード・ネイ(息子)/ヘンリー・ウィルコクソン
※アカデミー賞の作品・監督・脚本(脚色)・主演女優・助演女優・撮影の6部門を受賞。
-この作品は、戦争は兵士ではない人たちも戦争に巻き込まれて行く事を、悟らせた秀作だと思う。
ウィリアム・ワイラー監督の手腕は見事だ。
グリア・ガースンとウォルター・ピジョンの軽妙なやりとりも、観るものを十分に楽しませる。
ワイラー監督が戦争中に撮ったただひとつの劇映画。[『ミニヴァー夫人』へ]

『ミニヴァー夫人』テレサ・ライト、ウォルター・ピジョン、グリア・ガースン

…アカデミー賞を受賞した後、米空軍に入隊。

1943

『ザ・メンフィス・ベル』(戦闘記録映画)
-監督:ウィリアム・ワイラー
-米空軍に入隊して撮った戦闘記録映画。
デイビッドパットナムが後年に製作した『メンフィス・ベル』はこの劇映画版だそうだ。(吉川明利著『ウィリアム・ワイラー』　参考)

1946

『我等の生涯の最良の年』-The Best Years of Our Lives-(米)（アカデミー賞作品賞）★
-監督:ウィリアム・ワイラー(アカデミー監督賞)
-製作:サミュエル・ゴールドウィン
-原作:マッキンレー・カンター
-脚本:ロバート・Ｅ・シャーウッド
-撮影:グレッグ・トーランド
-音楽:ヒューゴ・フリードホーファー
-音楽監督:エミール・ニューマン
-出演:フレドリック・マーチ(銀行家/アル)(アカデミー主演男優賞)/マーナ・ロイ(アルの妻)/テレサ・ライト(ペギー)/ダナ・アンドリュース(元飛行将校/フレッド)/バージニア・メイヨ(マリー)/ハロルド・ラッセル(ホーマー)(アカデミー助演男優賞)/キャシー・オドンネル(ウィルマ)/ホーギー・カーマイケル/スティーヴ・コクラン
※アカデミー賞の作品・監督・脚本(脚色)・主演男優・助演男優・編集・音楽の7部門を受賞
-帰還した3人の復員兵の苦悩と、それを迎えたそれぞれの家庭の様々な問題を見事に描いている。
ダナ・アンドリュースの元飛行将校フレッド役は、味があり、人生の悲哀が伝わってきた。
また、銀行家アル役のフレドリック・マーチや、傷病兵ホーマー役のハロルド・ラッセル(実際に身体障害者)、それに女優たちの熱演に涙を誘われた。[『我等の生涯の最良の年』へ]

ハロルド・ラッセル、ダナ・アンドリュース、フレドリック・マーチ

1949

『女相続人』-The Heiress-☆
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作:ヘンリー・ジェームズ
-脚本:ルース・ゲッツ/オーガスタ・ゲイツ
-撮影:レオ・トーヴァー
-特殊効果:ゴードン・ジェニングス
-音楽:アーロン・コプランド
-出演:オリヴィア・デ・ハヴィランド(スローパー博士の一人娘/キャサリン)/モンゴメリー・クリフト(青年)/ ラルフ・リチャードソン(オースティン・スローパー博士)/モナ・フリーマン/ミリアム・ホプキンス(スローパー博士の妹で(未亡人/ラヴィニア)
-みにくい名家の娘(オリヴィア・デ・ハヴィランド)は声を掛けてきたヨーロッパ帰りの青年(モンゴメリー・クリフト)に恋する。
求婚する青年。
「青年は財産目当てだ」といい、結婚を許さない父。
駆け落ちを約束したが…
階段監督と言われるワイラーの演出に見事に応えたオリビア・デ・ハビランドが階段を上るシーンで感情の演じ分けをしているのが圧巻だ。
女性心理の深層をついていて素晴らしい作品だ。[『女相続人』へ]

『女相続人』モンゴメリー・クリフト、オリヴィア・デ・ハヴィランド

1951

『探偵物語』-Detective Story-☆
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作:シドニー・キングスレー舞台劇の映画化
-脚本:フィリップ・ヨーダン/ ロバート・ワイラー
-撮影:リー・ガームス
-出演:カーク・ダグラス(ジム/ジェームズ・マクラウド)/エリノア・パーカー(メアリー)/リー・グラント(万引き犯)(カンヌ映画祭主演女優賞)/ウィリアム・ベンディックス/キャシー・オドネル/バート・フリード /ジョージ・マクレディ/ジョセフ・ワイズマン(窃盗犯)/ グラディス・ジョージ/フランク・フェイレン/ルイス・ヴァン・ルーテン/クレイグ・ヒル/ホレイス・マクマホン
-ニューヨークの一警察署内(21分署)を背景に、そこに出入りする様々な人物の人生模様を舞台劇のようにワイラー監督が描いた。
家庭内暴力を繰り返していた父親を恨み続け、犯罪を憎み、決して不正を許さない信条を貫いている熱血刑事ジム(カーク・ダグラス)が、貞淑な妻メアリー(エリノア・パーカー)の秘密を知ってしまうことに…
人物の個性が上手く描かれ、展開の面白さに目が離せない。[『探偵物語』へ]

『探偵物語』エリノア・パーカー、カーク・ダグラスら

『黄昏』-Carrie-(米パラマウント)
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作:セオドア・ドライサー
-脚本:ルース・ゲイツ/オーガスタ・ゲイツ
-撮影:ヴィクター・ミルナー
-美術:ハル・ペレイラ/ローランド・アンダーソン
-編集:ロバート・スウィンク
-音楽:デヴィッド・ラクシン
-出演:ジェニファー・ジョーンズ(キャリー・ミーバー)/ローレンス・オリヴィエ(ジョージ・ハースウッド)/ミリアム・ホプキンス(ジョージの妻)/エディ・アルバート(セールスマン/ドルーエ)/ベイジル・ルイスディール
-田舎町からシカゴへ出てきた娘(ジェニファー・ジョーンズ)が、妻がいる中年男ハースウッド(ローレンス・オリヴィエ)と恋に落ちて駆け落ちをする。
娘と中年男の人生の陰影を描いた作品である。
ハースウッドがコインをそっと置き最後のプライドを見せるシーンが切ない。[『黄昏』へ]

『黄昏』ローレンス・オリヴィエ、ジェニファー・ジョーンズ

『黄昏』ローレンス・オリヴィエ、ジェニファー・ジョーンズ

1953

『ローマの休日』-Roman Holiday-★
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原案:ダルトン・トランボ(アカデミー脚本(原案)賞)
-脚本:アイアン・マクラレン・ハンター/ジョン・ダイトン/ダルトン・トランボ
-撮影:フランク・Ｆ・プラナー /アンリ・アルカン
-編集:ロバート・スウィンク
-音楽:ジョルジュ・オーリック
-衣装デザイン:(アカデミー衣装デザイン賞)
-出演:オードリー・ヘプバーン(アン王女)(アカデミー主演女優賞) (イギリスアカデミー主演女優賞)(ゴールデングローブ主演女優賞)(ニュヨーク批評家協会主演女優賞)/グレゴリー・ペック(ジョー・ブラッドリー)/エディ・アルバート(アービング・ラドビッチ)/ハートリー・パワー(ヘネシー支局長)/ ハーコート・ウィリアムズ(大使)/マーガレット・ローリングス(ビアバーグ伯爵夫人)/トゥリオ・カルミナチ(プロブノ将軍)/パオロ・カルソーニ(美容師)/ハートリー・パワー(ブラッドレーの上司)
-世界に一大センセーションを巻き起こしたオードリーのハリウッドデビュー作で、オードリーのアン王女役は、まばゆいように新鮮だ。
髪をショートカットする場面などの、立ち振る舞いを観るだけでも十分楽しめるが、この作品の素晴らしさは、相手を思いやる気持ちが随所に出ている処だと思う。
アン王女(オードリー・ヘプバーン)が宮殿に帰る前のブラッドリー(グレゴリー・ペック)の部屋での彼との会話や、宮殿前の車内の二人。そして、アービング(エディ・アルバート)がブラッドリーの気持ちを察して一人にしてあげる処などなど。
中でも特に感銘を受けたのは、アン王女(オードリー・ヘプバーン)が記者会見場で各社の記者と接見した後に、階段を上り終えて止まる場面だ。
一人の女性としての顔がある。
直ぐ近くに愛するブラッドリー(グレゴリー・ペック)がいるのに…。泣き出したい気持ちなのにグーと、堪えている。
そして、振り向いた時、王妃の顔を見せる。精一杯に笑顔を作って。
それを見守っているブラッドリーが、目で語り掛ける。
「大丈夫かい　頑張れ」
それに、答えてアン、
「ええ　さようなら」
会見を終え、アンが寂しげに立ち去る。
アンの足音が段々と遠ざかって行く。それを、ブラッドリーは見送っている。
この場面のグレゴリーの演技は圧巻だ。
人気がなくなった会見場にブラッドリーが佇んでいる。
そして、出口の方へ向き直り歩き出す。
ブラッドリーの足音が切なく響く、そして、振り返り、「これで良かったのだ」と自分にいい聞かせながら出て行く。[『ローマの休日』へ]

『ローマの休日』オードリー・ヘプバーン

『ローマの休日』オードリー・ヘプバーン

『ローマの休日』オードリー・ヘプバーン

『ローマの休日』オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック

『ローマの休日』オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック

『ローマの休日』グレゴリー・ペック、エディ・アルバート、オードリー・ヘプバーンら

『ローマの休日』グレゴリー・ペック

1955

『必死の逃亡者』-The Desperate Hours-☆
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作・脚本: ジョゼフ・ヘイズ
-撮影:リー・ガームス
-音楽:ゲイル・クビク
-出演:フレデリック・マーチ(ダン・ヒリアード)/ハンフリー・ボガート(グレン・グリフィン)/メアリー・マーフィ(シンディー)/ マーサ・スコット(エリー)/デューイ・マーティン(ハル・グリフィン)/アーサー・ケネディ(ジェス・バード保安官補)
-3人の脱獄囚に飛び込まれ、たてこまれた家族と脱獄囚の人間模様が描かれた。[『必死の逃亡者』へ]

『必死の逃亡者』フレデリック・マーチ、ハンフリー・ボガートら

『必死の逃亡者』ハンフリー・ボガートら

『必死の逃亡者』ハンフリー・ボガートら

『必死の逃亡者』ハンフリー・ボガートら

1956

『友情ある説得』-Friendly Persuasion-☆
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作:ジェサミン・ウェスト
-脚本:マイケル・ウィルソン
-撮影:エルスワース・フレデリックス
-作詞:ポール・フランシス・ウェブスター
-音楽:ディミトリ・ティオムキン
-出演:ゲーリー・クーパー/ドロシー・マクガイア/アンソニー・パーキンス/マージョリー・メイン
-南インディアナのクェイカー教徒の家庭生活を描いた作品。

『友情ある説得』アンソニー・パーキンス、ゲーリー・クーパー、ドロシー・マクガイアら

『友情ある説得』難役のクエーカー教徒を演じるゲーリー・クーパーを懇切に指導するウィリアム・ワイラー

1958

『大いなる西部』-The Big Country-★
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作:ドナルド・ハミルトン
-脚本:ジェームズ・Ｒ・ウェッブ/サイ・バートレット/ロバート・ワイラー
-撮影:フランツ・Ｆ・プラナー
-音楽:ジェローム・モロス
-出演:グレゴリー・ペック(ジェームズ/ジム・マッケイ)/チャールトン・ヘストン(スティーブ/リーチ)/ジーン・シモンズ(教師/ジュリー)/キャロル・ベイカー(パット)/バール・アイヴス(ルーファス・ヘネシー)/チャールズ・ビックフォード(パットの父ヘンリー)/チャック・コナーズ(バック・ヘネシー)/アルフォンソ・ベドヤ
-テキサスにやってきた東部育ちの青年ジェームズ(グレゴリー・ペック)を中心に、老牧場主ふたり(バール・アイヴス/チャールズ・ビックフォード)の対立と師弟関係、恋愛の葛藤を描いた西部劇。
ふたりの老牧場主役が、それぞれの味を出していていい。
重厚な作品になっている。
グレゴリー・ペックは好感度No.1と言われるように誠実な青年を好演している。
ジーン・シモンズの教師役も中々いい。キャロル・ベイカーもジーン・シモンズと対照的な役柄を熱演している。
テーマ曲が上手く使われ見所満載だ。[『大いなる西部』へ]

『大いなる西部』グレゴリー・ペック、キャロル・ベイカー、チャック・コナーズ

『大いなる西部』チャック・コナーズ、グレゴリー・ペック

『大いなる西部』ジーン・シモンズ、バール・アイヴス

1959

『ベン・ハー』-Ben-Hur-（アカデミー賞作品賞)☆
-監督:ウィリアム・ワイラー（アカデミー賞監督賞）
-製作:サム・ジンバリスト
-原作:ルー・ウォーレス
-脚本:カール・タンバーグ
-撮影:ロバート・Ｌ・サーティース（アカデミー賞撮影賞）
-美術:ウィリアム・A・ホーニング/エドワード・C・カーファグノ（アカデミー賞美術賞）
-衣装デザイン:エリザベス・ハフェンデン（アカデミー賞衣装デザイン賞）
-音響:フランクリン・E・ミルトン（アカデミー賞音響賞）
-編集:ラルフ・E・ウィンタース（アカデミー賞編集賞）
-特殊効果:A・アーノルド・ギレスビー（アカデミー賞特殊効果賞）
-音楽:ミクロス・ローザ（アカデミー賞音楽賞）
-出演:チャールトン・ヘストン(ユダヤ人/ジュダ/ベン・ハー)（アカデミー主演男優賞）/ジャック・ホーキンス(司令官/クインタス・アリウス)/ヒュー・グリフィス(族長/イルデリム)（アカデミー賞助演男優賞）/スティーヴン・ボイド(メッサラ)/ハイヤ・ハラリート(エスター)/マーサ・スコット(ベン・ハーの母/ミリアム)/キャシー・オドネル(ベン･ハーの妹/ティルザ)/サム・ジャッフェ(サイモニデス)/フィンレイ・カリー(バルサザー)/ ジュリアーノ・ジェンマ
※アカデミー賞作品・監督・主演男優・助演男優･撮影・美術監督・衣装デザイン・音響・編集・特撮効果・音楽賞など11部門受賞
-ユダヤ人の若者ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)の波乱の生涯を描いたスペクタル超大作。戦車競争のクライマックスは迫力満点。
聖書にもとずく物語の3回目の映画化(70ミリ)。[『ベン・ハー』へ]

『ベン・ハー』スティーヴン・ボイド、チャールトン・ヘストン

『ベン・ハー』チャールトン・ヘストン

『ベン・ハー』スティーヴン・ボイド、チャールトン・ヘストン

復刻版チラシ(週刊20世紀シネマ館創刊記念:講談社)

1962

『噂の二人』-The Loudest Whisper/The Children's Hour-★
-監督・製作:ウィリアム・ワイラー
-原作:リリアン・ヘルマン(『子供の時間』を映画化)
-脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ
-撮影:フランツ・プラナー
-音楽:アレックス・ノース
-出演:オードリー・ヘプバーン(教師カレン)/シャーリー・マクレーン(教師マーサ)/カレン・バルキン(メアリー)/ジェームズ・ガーナー(婚約者ジョー)/ミリアム・ホプキンス
-リリアン・ヘルマン原作の『子供の時間』を映画化したこの作品は、『この三人』(1936)の再映画化である。
ワイラー監督が『この三人』を撮った頃は同姓愛を堂々と出せない時代だったため、監督は、どうしても、もう一度撮りたいと思っていた。
ワイラー監督の思い入れを、オードリーが細やかに演じて、「女心の繊細な抽出の中に人間の尊厳を謳い上げた」と評された。
私の脳裏にも強く焼き付いた。
この様な作品を残してくれた二人に感謝だ。[『噂の二人』へ]

『噂の二人』オードリー・ヘプバーン

1965

『コレクター』-The Collector-☆
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:ジョン・コーン/ジャド・キンバーグ
-原作:ジョン・ファウルズ
-脚本:スタンリー・マン/ジョン・コーン
-撮影:ロバート・サーティース /ロバート・クラスカー
-音楽:モーリス・ジャール
-出演:テレンス・スタンプ(クレッグ)/サマンサ・エッガー/モーリス・ダリモア/モナ・ウォッシュボーン
-コンプレックス、孤独感、愛されたいという欲望が異常に強いアブノーマルな蝶のコレクター、クレッグ(テレンス・スタンプ)が気に入った女性を監禁、コレクションし欲望を満たそうとするサスペンス。
クレッグは監禁した女性の愛読書(「ライ麦畑でつかまえて」)やピカソの絵を酷評し追い詰め…
怖い、何時までも脳裏に焼き付いて離れない作品だ。
階段監督と言われていたワイラー監督は、この作品でも階段の先を届かない未来に見立てて恐怖を植え付ける演出をしている。巧みだ。[『コレクター』へ]

1966

…アカデミー・アーヴィング・タールバーグ賞

1967

『おしゃれ泥棒』-How to Steal a Million-☆
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:フレッド・コールマー
-原作:ジョージ・ブラッドショウ
-脚本:ハリー・カーニッツ
-撮影:チャールズ・ラング
-音楽:ジョニー・ウィリアムズ
-出演:オードリー・ヘプバーン(ニコル)/ ピーター・オトゥール(シモン)/ イーライ・ウォラック/ヒュー・グリフィス(贋作画家/シャルル・ボネ)/シャルル・ボワイエ/マルセル・ダリオ
-贋作画家シャルル・ボネを父に持つ娘ニコル(オードリー・ヘプバーン)が、家に忍び込んだ私立探偵シモンを泥棒と思い、鑑定に出される父の偽物ビーナスを盗み出すロマンティック・コメディ。
オードリーファッションとトークがお洒落。[『おしゃれ泥棒』へ]

1968

『ファニー・ガール』-Funny Girl-
-監督:ウィリアム・ワイラー
-製作:レイ・スターク
-原作・脚本:イソベル・レナート
-撮影:ハリー・ストラドリング
-作詞:ボブ・メリル
-作曲:ジュール・スタイン
-出演:バーブラ・ストライサンド(舞台女優/ファニー・ブライス)(アカデミー主演女優賞)/オマー・シャリフ/ウォルター・ピジョン/アン・フランシス/ケイ・メドフォード
-名舞台女優ファニー・ブライスの半生を描くブロードウェー・ヒット・ミュージカルの 70ミリ映画化。
主役は映画初出演のバーブラ・ストライサンドでオスカー受賞。

『ファニー・ガール』オマー・シャリフ、バーブラ・ストライサンド

1969

『L・B・ジョーンズの解放』-The Liberation of L..B. Jones-
-監督:ウィリアム・ワイラー
-出演:リー・Ｊ・コッブ
-人種問題にからめてアメリカ社会の現状をリアリズムに描く。

1981

…7月27日、心臓麻痺で死去。

1999

**[映画人が選ぶ日本・外国映画オールタイム・ベストテン]**キネマ旬報創刊80周年記念特別企画
/	1位	2位	3位	4位	5位	6位	7位	8位	9位	10位
日本	①七人の侍(黒澤明)	②浮雲(成瀬巳喜男)	③飢餓海峡(内田吐夢) ③東京物語(小津安二郎)	④ -	⑤幕末太陽傳(川島雄三) ⑤羅生門(黒澤明)	⑥ -	⑦赤い殺意(今村昌平)	⑧仁義なき戦い(シリーズ) (深作欣二) ⑧二十四の瞳(木下恵介)	⑨ -	⑩雨月物語(溝口健二)
外国	①第三の男(キャロル・リード)	②2001年宇宙の旅(スタンリー・キューブリック)	③ローマの休日(ウィリアム・ワイラー)	④アラビアのロレンス(デヴィッド・リーン)	⑤風と共に去りぬ(ヴィクター・フレミング)	③市民ケーン(オーソン・ウェルズ)	⑦駅馬車(ジョン・フォード) ⑦禁じられた遊び(ルネ・クレマン) ⑦ゴッドファーザー(フランシス・フォード・コッポラ) ⑦道(フェデリコ・フェリーニ)	⑧ -	③ -	⑩ -

※ 1999
[映画人が選ぶオールタイム・ベストテン](日本編)(外国編)キネマ旬報創刊80周年記念特別企画は、従来の映画評論家を中心にしたアンケートとは異なり、監督、プロデューサー、脚本家、撮影監督など、実際に日本映画の製作に携わる映画人(140人、144人)に、それぞれのベスト作品10本を順不同で選んでもらう選考方法。(1999年10月下旬号、10 月上旬号においてアンケート結果を発表)

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2009

**[映画人が選ぶ日本・外国映画オールタイム・ベストテン]**キネマ旬報創刊90周年記念特別企画
/	1位	2位	3位	4位	5位	6位	7位	8位	9位	10位
日本	①東京物語(小津安二郎)	②七人の侍(黒澤明)	③浮雲(成瀬巳喜男)	④幕末太陽傳(川島雄三)	⑤仁義なき戦い(シリーズ) (深作欣二)	⑥二十四の瞳(木下恵介)	⑦羅生門(黒澤明) ⑦丹下左膳餘話・百万両の壷(山中貞雄) ⑦太陽を盗んだ男(長谷川和彦)	⑧ -	⑨ -	⑩家族ゲーム(森田芳光) ⑩野良犬(黒澤明) ⑩台風クラブ(相米慎二)
外国	①ゴッドファーザー(フランシス・フォード・コッポラ)	②タクシー・ドライバー(マーチン・スコセッシ) ②ウエスト・サイド物語(ロバート・ワイズ)	③ -	④第三の男(キャロル・リード)	⑤勝手にしやがれ(ジャン・リュック・ゴダール) ⑤ワイルドバンチ(サム・ペキンパー)	③ -	⑦2001年宇宙の旅(スタンリー・キューブリック)	⑧ローマの休日(ウィリアム・ワイラー) ⑧ブレードランナー(リドリー・スコット)	③ -	⑩駅馬車(ジョン・フォード) ⑩天井棧敷の人々(マルセル・カルネ) ⑩道(フェデリコ・フェリーニ) ⑩めまい(アルフレッド・ヒッチコック) ⑩アラビアのロレンス(デヴィッド・リーン) ⑩暗殺の森(ベルナルド・ベルトルッチ) ⑩地獄の黙示録(フランシス・フォード・コッポラ) ⑩エル・スール(ビクトル・エリセ) ⑩グラン・トリノ(クリント・イーストウッド)

※ 2009.11
[映画人が選ぶオールタイム・ベストテン](日本編)(外国編)キネマ旬報創刊90周年記念特別企画は、日本編は114人、外国編は121人の映画評論家や作家、文化人の投票を集計した。

※ 記号[★：特に好きな作品　☆：面白い作品] Top
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参考文献
『この三人』
『嵐が丘』
『偽りの花園』
『ミニヴァー夫人』
『我等の生涯の最良の年』
『女相続人』
『探偵物語』
『黄昏』
『ローマの休日』
『必死の逃亡者』
『大いなる西部』
『ベン・ハー』
『噂の二人』
『コレクター』
『おしゃれ泥棒』
オードリー・ヘプバーン
グリア・ガースン
ジェニファー・ジョーンズ
テレサ・ライト
ドロシー・マクガイア
バーブラ・ストライサンド
グレゴリー・ペック
ゲーリー・クーパー
ダナ・アンドリュース
ハンフリー・ボガート
ヘンリー・フォンダ
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