ヒッチコック劇場
-Alfred Hitchcock Presents-
越 してきた人
-Mr.Blanchard's Secret-
        
     アルフレッド・ヒッチコック
※ス トーリーを載せていますので、TV映画をご覧になっていない方は、ご了承下さい。

Part1
  
推理〜〜隣家〜〜翌朝〜〜想像の世界〜〜ブランチャード夫人
Part2 へ
〜荷 袋〜〜ライター〜

記号[:始めに : 終わりに] web拍手 by FC2
(1956.12.23)(米)(CBS)(TV映画)-Mr.Blanchard's Secret-
監督…アルフレッド・ヒッチコック
原作…エミリー・ネフ

脚本…サーレット・ラドレ イ
撮影ジョン・L・ラッセル
出演…ロバート・ホートン(ジョン・フェントン)Robert Horton/メグ・マン ディ(バブス・フェン トン)Meg Mundy/メアリー・スコット(エレン・ブラチャード夫人)Mary Scott/デイトン・ラミス(チャールズ・ブ ランチャード)Dayton Lummis
ストーリーテラー…アルフレッド・ヒッチコック

 推理好きの主婦は隣に越してきた夫婦の行動が気になって仕方がな い。夫人が殺害されたのではと…

〜推理〜

フェントン夫人”気づくのが遅かった 彼の手はす でに彼女の首に…”と活字を 鉛筆で追いながら、
”かわいそうに また殺しちゃった これ じゃ精神科医に 殺人願望ありって言われちゃう”と独り言 で楽しみ、活字のチェックをしているフェントン夫人


『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)

”でも もし推理小説を 書いてなかったらー 本当 に殺人犯になってたかもね”と溜息をつき、
”はけ口があってよかった それにお金 にもなるわ”と、一区切りをつけチェックし終わった用 紙を揃える

デスクライトを消し、
”でも自分で は普通だと思ってる 夫は賛成しかねるでしょうけど…”と 思いながら、寝室で横になっている夫ジョンの元へ行く。
”私 のたくましい想像力が 彼の悩みの種”
 よく自分のことが分かっ てい る???
と寝具を優しく掛け、外れたパジャマのポタンを 嵌め てやる。
”夫 ジョンは弁護士だけど 法人専門でー 犯 罪には全く無関心と、つまらなさそうに窓の方へ行く。
”それなのに私ときたら 犯罪推理 の虜”と窓を開ける。
 隣に引っ越しして来た夫人が、まったく姿を見せないのを不審に思い
、隣家を日夜覗いては、夫に報告している。
この日も

「ジョ ン 寝た?」と ジョンに声を掛ける。
意に介さず寝返りをするジョン。
隣家の状況をジョンに話
し続けるフェント ン夫人。
横 になっているジョン。
更に話すと、

『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)
ガ ウンを脱ぎながら勝手に結論付けベッドに入るが、「でも越してきて2週間なのに 奥さんを見 た事ないわ」と起き上がり推理を始め る。

『越して きた人』メグ・マンディ(バ ブス・フェントン),ロバート・ホートン(ジョン・フェント ン)
「1度もよ… 変でしょ」と話し続け欠伸をする とジョンに向かって、「お やすみ おしゃべりは おしまい」と 言いサイドランプを消し横になるが直ぐに飛び起き、

『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)、 ロバート・ホートン(ジョン・フェ ントン)

「ジョ ン きっと 奥さんはいないのよ」と言い ながら推理をどんどん飛躍させ興奮する。
胡坐をかいて座りなおすと ジョンに向かって、「殺 したのよ」と 確信を得たように言う。
「奥 さんが何か悪いことをしてー 地位 と名誉のため 殺したのよ
こ れって使えるわ
と 力強く掌に拳を振り下ろしガッテンポーズをし、 執筆意欲に火が付く
フェント ン夫人

『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)、ロバート・ホートン(ジョン・フェ ントン)
勝手に納得すると、「急 にお腹が空いちゃった あなたも食べる?」とベッドから降り横になっているジョンを見てキスをする。
ジョンを起こさないように抜き足差し足で部屋を出ようとする。
 さっきまで、散々興奮して話し掛けていたのと違う行動が、ちぐはぐ で可笑しい。


『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)
 この後の ドアを開けて出ていくメグ・マンディ仕草が、 フェントン夫人の 性格描写となっていて面白い。
狸寝入りしていた夫が、妻が出た瞬間にサイドランプを点け飛 び起きる。

『越してきた人ロバート・ホートン(ジョン・フェ ントン)
ベッ ドサイドに置いていた読みかけの本 を開く。
 どこまでも発展してしまう妻の推理から、
やっ と解 き放され自分の時間を楽しもうとしている。
フェントン夫人はキッチンで夜食の準備しながらも、推理を続ける。
まったく姿を見せない
ブラン チャード夫人はご主人に殺され ているのではと。


『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)

そんな時、ブランチャードが 窓から中の様子を伺っているのを目にする。

『越してきた人デイトン・ラミス(チャールズ・ブランチャード)

”あれは隣のご主人 ブランチャードさんだわ 夜中に人の家を  裏口から覗くなんて どういう事なの”
と思いながら、居ても立っても居ら れずコートを羽織り隣家へ。
 この機を逃さないという気持ちが先だっている。

隣 家
隣 家のドアベルを鳴らすが反応な く、鍵も掛かってない。
それを幸いに好奇心を満たすべ く、そうっと中に入って行く。
部屋を覗きながら、”引き返したほうが いいと分かっててもー それはムリってものだわ ここまで来たら や められない”
と 2階の寝室へ向かう。
寝 室に飾られている写真を見つけ て小走りに寄り手にする。
”これがブランチャード夫人ね きれいな人 死んでたら この美貌も台無しね”と 奥さんの顔が見られて好奇心 は満たされるが、慌てて写真を 戻し触っていた手をコートの中 に入れる。
 勝 手に恐怖を感じて寒気がしたの だ。
クローゼットが目に入り、そっ と開ける。
すごい!  教授の収入では やってられな いわ 奥さんの贅沢に 我慢でき ず殺したのねと 推理している
フェントン夫人の 後ろにブラン チャード氏が立っている

『越してきた人』デイトン・ラミス(チャールズ・ブランチャード)、メグ・マンディ(バ ブス・フェントン)
ブランチャード「こんばんは 奥さん」と声を掛 けるブランチャード氏
 呆れている。
驚いて振り向き、

フェ ントン夫人「探してたんですよ」と作り笑いをして言うフェントン夫人
 気まずいから。
クローゼットを見ながら、
ブ ランチャード「タンスの中を」と言うブ ランチャード氏
フェ ントン夫人「いえ あなたが覗いてたので…」と、 つい本音が出そうになり、
「いえ 台所から姿を見かけて 奥さんに何かあったのか と…」と言 い繕うフェントン夫人
色々と探りを入れ
疑わしい目で見ているフェントン夫人に、
ブランチャード「さあ お宅まで送りましょう」と言い凛 として外へ導くブランチャード 氏
〜翌朝〜
ジョン
ジョ ン…「それじゃ不法侵入と 名誉棄損だ 他に何があった?」と言う。
 呆れているが心 配
(?)成 り行きに興味(?) もある。
フェ ントン夫人「残念だけど何も でも絶対に変だわ」と 言うフェントン夫人
コーヒーを飲みながら妻を見ている
ジョ ンに、「ご主人 は目を 合わせようとしなかった」と身を乗り出して言うフェントン夫人
ジョ ン「そりゃ 戸惑うよ 君はパジャマ姿だろ?」と 笑うジョ ン
フェ ントン夫人「バカね〜」と 嬉しそうに笑うフェントン夫人
 変な想像しているのを楽しんでいる。
またまた勝手な推理を進めてゆく
フェントン夫人
もう、出掛け なくてはと腕時計を見るジョン
ジョンの 腕を掴んで、
フェ ントン夫人「裏口の外で 何をしてたのかしら?」と 言うフェントン夫人
ジョ ン「さあ 寝ぼけたのかも… 僕だって やりかねない」と茶化し立ち上がる ジョン。
フェ ントン夫人「ごめんなさい でも奥さんが気になるの」と 出口に向かうジョンの 後に付いて行きながら言う
「地 下室でバラバラにされた体 は 薪代わりに暖炉で…」

『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)、ロバート・ホートン(ジョン・フェントン)

ジョ ン「朝から やめてくれよ」と両手で制するジョン
フェ ントン夫人「あなたって いい人ね」と 抱き付き、「お 隣を小説にしてみる そうすれ ば万事解決よ」と 言うフェントン夫人
ジョ ン「ほんとかい」と言うジョン
フェ ントン夫人「あなたが帰宅する頃には 奥さんは葬られてるわと 笑うフェントン夫人
笑 いながら事務所へ行くジョン
〜想像の世界〜
タイプライターの前で肘をつき、
フェ ントン夫人”奥さんに悪癖があるという方がいいわね アル中か 何か… ご主人は地位と名誉のため 彼女の殺害を計画するの”と ミステリー小説の構想を練っている
これで行こうとプラテン
(紙を巻きつけるロー ラー)に用紙を巻きつけ、指で鍵盤をたたく。
”彼女の外へ出たいという欲求は 限界に達 していた”
と文字が印字されてゆく。

ミステリー小説のネタにされた世 界が繰り広げられる。
ブラン チャード夫人が部屋を忍び足で 出ていこうとする。
夫に見つかる。
ブランチャード「どこへ行く?」と 言う
怯えて後退りする
夫 人。
夫人を見ている
ブ ランチャード夫人…「あてはないわ ちょっと散歩に行くの」と 壁に張り付いて虚勢を張る
夫 人。
ブランチャード「どうせ酒店だろ 部屋に戻るんだ」と 言い部屋を指さす
ブ ランチャード夫人…「チャールズ いい子にするわ もうこれ以上 我慢 できないの ここにいたら 気が変になるわ」と壁伝いに夫 を見ながら移動し、
「友 達が欲しいの 買い物にも行きたい 普 通の女性と同じように 生きたいのよ」と 前に踏み出て嘆願する 夫 人。
 この台詞はフェントン夫人
の想像のままが出ている。
睨みつけて近寄り、
ブランチャード「普通の女性は 酔っ払ったあげく 家に火をつ けたりしない」と言う
ソッポを向く
夫 人。

『越してきた人
』メアリー・スコット
(エレン・ブラ チャード)、デイトン・ラミス(チャールズ・ブランチャード)

ブランチャード「家にいて子供の世話や 旦那の仕事を助けるもん だ」と言う
体を震わせ 泣き出す夫人。
ブランチャード「部屋へ戻れ」と 指図する夫
態度を豹変させ、
ブ ランチャード夫人…「いやよ いやよ いやよ こんな仕打ちはたくさん 世間にバラしてやるわと 言い出ていこうとする夫人。
 大げさな怯え方や所作がいい。大いに楽しませてくれるメアリー・スコットに拍手だ。

夫人を捕まえて、
ブランチャード「何度引っ越せば気が済む その度に昇進を諦め てきた 私の人生まで メチャメチャにする気か」と言 うと、「こうしてやる」と 夫人の首を絞める夫
「あああ〜 あああ〜 あああ〜 あ〜…
 
メアリー・スコット の大げさな演技が面白い。

『越してきた人メアリー・ス コット(エ レン・ブラ チャード)、デイトン・ラミス(チャールズ・ブランチャー ド)
フェ ントン夫人そ して彼女は死ぬの これでジョ ンも安心ね」と 言い書き終わった用紙を満足そ うに取り出そうとする。
物 音に振り向く
フェントン夫人

『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)
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ラン チャード夫人
ブランチャード夫人「フェントンさん? ブランチャードです」と言いブラン チャード夫人が入口に立ってい る。

『越してきた人メアリー・スコット(エレン・ブラチャード)
「ドアが開いてたので ノックもせず  ごめんなさい」と、 にこやかに言うブラン チャード夫人。
フェ ントン夫人「ブランチャードさん」と言い立ち上がって挨拶する
ブ ランチャード夫人…「そうよ」と、にこやか に答えるブランチャード夫人。
 先 ほどの想像の世界とはまるで違 う上品な奥様ぶりを見せるメ アリー・スコット


『越してきた人』メグ・マンディ(バブス・フェントン)、メアリー・スコット(エレン・ブラチャード)
フェ ントン夫人「歓迎するわ お会いしたかったの」と手を取り招き入れるフェント ン夫人
部屋を見て、
ブ ランチャード夫人「きれいね 想像した通りだわ」と 言うブラン チャード夫人  
フェ ントン夫人「あなたの事 心配してたの」と言うフェント ン夫 人。
ブ ランチャード夫人「ここに来たのは 主人には秘密よ いやがるから…」と 言うブランチャード夫人。
フェ ントン夫人「お隣同士じゃないの」と言うフェント ン夫人
 勝手に想像して いたので分かっているつもりに なっている。
「待って 今 コーヒーを 話がはずみそうだわ」と嬉しそうにキッチンに向 かうフェント ン夫人。
そこに、しかめっ面をしたブラ ンチャード氏が入ってくる。


『越してきた人デイトン・ラミス(チャー ルズ・ブランチャード)、メグ・マンディ(バブス・フェイントン)
仕方ないわねと言いながら、夫と帰ってゆくブランチャード夫人
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続きはPart2 へ
更新2020.5.10
※DVD ヒッチコック劇場 第三集より
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ヒッチコックがデザインしたという似顔絵

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