新・
ヒッチコック劇場
-Alfred Hitchcock
Presents-
殺人ヒッチハイク
-Incident
in a Small Jail-
アルフレッド・ヒッチコック
※ストーリーを載せていますので、TV映画をご覧になっていない方は、ご了承下さ
い。
☆ → 〜セー
ルスマン〜〜容疑者〜〜リンチ〜〜ついてる〜 ←
記号[☆:スタッフ・キャスト →:
始めに ←:終わりに]
(1980年代)(米)(TV映画)-Incident
in a Small Jail-
演出…ジョエル・オリアンスキー
制作…レビュー・スタジオ(米)
原作…ヘンリー・スレザー
脚本…ジョエル・オリアンスキー
出演…ネッド・ビーティ(セールスマン)
ストーリーテラー…ア
ルフレッド・ヒッチコック
翻訳…鈴木導
山林で若い女性がナイフでズタズタに切り裂
かれて殺害されている。
そ
れを凍りついたように見ていた男が慌てて逃げる。
血
の付いた上着などを捨て道路に飛び出す。
Top
〜セールスマン〜
ヒッチハイクして逃げようとしている男を通りかかった中年のセールスマンが乗せる。
『殺人ヒッチハイク』
男のズボンには血がべっとり付いている。
サ
ラリーマンは“電話をしたい”と言い次のサービスエリアに寄る。
電
話を掛けながら男を見ているサラリーマン。
サー
ビスエリアにパトカーが入ってくる。
そ
れを見た男が隙を見て逃げ出す。
サ
ラリーマンは電話を切りサービスエリアを出て行こうとする。
一
時停止をしないで道路に飛び出したサラリーマンは通りがかった車に危うく衝突しそうになる。
目
の前で危険運転をしたサラリーマンを保安官がパトカーで追う。
Top
〜
容疑者〜
飲酒運転の疑いでサラリーマンを捕らえ保安官事務所へ連れてゆく。
パ
ソコンでサラリーマンの犯歴を調べると“飲酒運転で逃走中”と表示される。
『殺人ヒッチハイク』
そのことを質問している時に、サラリーマンが先ほど車に乗せてやった男が殺人容疑で連
行されてくる。
暴
れる男に手を焼く保安官。
混
乱が静まるまでサラリーマンの取り調べは後回しとし、とりあえずサラリーマンも留置場へ入れる。
留
置されたサラリーマンの隣に保安官たちに押さえつけられた男が入れられる。
娘を殺されたスポルディングが仲間を集めて武装し娘の敵を討とうとしているという連絡
が保安官事務所へ入る。
“このままでは殺されてしまう”と思った男はサラリーマンに話し掛けられよそ見した保安官Cの隙を見て銃
を奪う。
男
は保安官たちを地下の留置場へ閉じ込め、隣に留置されているサラリーマンを身代わりにしようと服を交換して
逃走する。
Top
〜
リンチ〜
押し寄せた住民たちは殺人容疑者の服を着て留置されているサラリーマンを凶悪犯だと思
いリンチする。
そ
して、サラリーマンを吊し処刑しようとクレーン車のところに引き摺って行く。
ワ
イヤのフックを見て、
サ
ラリーマン…「嫌だ やめろ〜」と
怯えるサラリーマン。
『殺人ヒッチハイク』
住民…「さあ いいぞ
吊るせ」
サ
ラリーマン…「ああ やめろ やめくれ
やめろ ああ〜」
『殺人ヒッチハイク』
「人違いだ ああ やめろ ああ」
サ
ラリーマンの首にロープをかける。
サ
ラリーマン…「やめろ〜」
ウ
インチを巻き始める。
サ
ラリーマン…「私がやったんじゃない
助けてくれ〜 あっああ」
ク
レーンで吊るし上げられる。
『殺人ヒッチハイク』
サラリーマン…「あ
あ〜 あ〜」
体
が地面から浮く。
足
をばたつかせるサラリーマン。
そ
の時、ヘリから保安官が、
保
安官…「その男を下に降ろせ
分かってるのか
その男を殺したらお前たちは
全員殺人罪だ
ああ何してる 早く降ろすんだ」
ウ
インチが巻き戻される。
危
機一髪で降ろされたサラリーマンが苦しそうに喘いでいる。
事
件に巻き込ませてしまって気まずく感じている保安官たちは、サラリーマンの取り調べを止め已む無く釈放す
る。
保
安官A…「あの男 どっちに逃げるか
言わなかったでしょうね」
サ
ラリーマン…「聞いてれば 教えてますよ
殺してないとは 言ってましたが」
保
安官A…「犯人は 誰でもそう言うんです」
サ
ラリーマン…「ああ まあ
こんなことが起るんじゃないかと
思ってましたよ
昨日はやることなすこと
全部上手くいった
いい日ってのは
2日は続かないものだ」と
言うサラリーマン。
不
信そうな表情でサラリーマンを見ていた保安官Bが苦笑いをする。
サ
ラリーマン…「エッヘヘヘヘ」
笑
うサラリーマン。
保
安官B…「エッヘヘヘヘ」と
頭に手をやりながら笑う保安官B。
保
安官A…「アッハハハハ 本当にそうです
ね」
笑
う保安官A。
「そうだ もし 電話するんなら
ここでどうぞ」
サ
ラリーマン…「いや 女房に掛けたいんです
が
ここからじゃ 拙いんでね」
保
安官B…「気をつけて 行ってください」
保
安官A…「それじゃあ」と
握手する保安官たち。
サ
ラリーマン…「じゃあ」と
意気揚々と出てゆくサラリーマン。
溜
息をして保安官Bを見る保安官A。
諦
めきれないでいる保安官B。
Top
〜ついてる〜
釈放されたサラリーマンがハイウェーの公衆電話で話している。
サ
ラリーマン…「それが途中で 手間取って
予定より ちょっと遅くれちまった
そうだな 道路が混まなきゃ
11時だろ
何しろ ヘヘ
酷い目に遭ってね ヘッヘヘヘ
帰ってから 詳しく話すよ」
そ
こに、若い女が運転している車が入ってくる。
サ
ラリーマン…「いやぁ 心配ない」
パ
ンクしているようだ。
サ
ラリーマン…「私は元気だ
普通では めったに出遭えない
経験をしただけだ
いや 分かってる」
車
を止めた若い女の方を見るサラリーマン。
「うん ああ
そうだ」
若
い女の方が気になって曖昧な返事をしているサラリーマン。
若
い女が車から降りてくる。
サ
ラリーマン…「ひょっとすると 今夜中には
家に帰れないかもしれ んな
さっきから 空模様が怪しいんでね
運転には気をつけるよ
途中で降りだしたら モーテルに泊まる
私も愛してるよ そいじゃ おやすみ」
やっ
と電話を切れたという表情をして、若い女の方へ近づくサラリーマン。
若
い女…「あっ」
パ
ンクしたタイヤを取り外そうとするが上手くいかないでいる若い女。
サ
ラリーマン…「ああ アッハハハ
私と同じで 君も今日 はついてないらしいね
町まで乗せてやろうか
ヒッチハイカーは乗せない 規則だが
この寒いのに 気の毒で
ひとりじゃ 措いて行けんよ」と
親切そうに笑い、声を掛ける。
人のよさそうなサラリーマンを見て、
若
い女…「ああ あたしって ついてる」と
喜ぶ若い女。
サ
ラリーマン…「うう〜ん 直ぐだから
ちょっと待っててね」と
言いサラリーマンが車のトランクを開ける。
と、
そこには血まみれのナイフが入っている。
それを手に持ち、
サ
ラリーマン…「ついてるな」と
不気味に笑う。
『殺人ヒッチハイク』
Top
交通違反で留置場へ入れられ、殺人事件の容疑者と
間違われてあわや住民たちに処刑されそうになった気の毒なサラリーマンが、実はその凶悪事件の犯人だったと
いうオチ。
巻き込まれて留置されていたのは、あの男の方で、山林を通りかかった際に死体に躓き
血が付いただけだったのだ。
サラリーマンは危険な選択であっても巻き込まれた気の毒な市民を演じた。
あわや処刑されそうになっても若い娘たちを切り刻む快楽殺人には変えられないらしい。
こんな男に遭遇したくないし、させたくない。
怖い。
この作品はヒッ
チコック劇場の『赤
信号』のリメイクである。
『赤
信号』で小柄でハゲ、どこから見ても冴えない男といった感じのセールスマン役の
ジョン・フィードラーのイメージが強かったのと見事な演出だったため、どうしても今回の作品と比べてしまっ
た。
今回はストーリーを知っていたこともあるだろうが、役者も演出も面白みを感じなかった。
※『ヒッ
チコック劇場』(『赤
信号』)のリメイク。
更新2007.7.19
Top
ヒッチコックがデザインしたという似顔絵
Top
<前
へ-次
へ>
参考文献
ヒッ
チコック劇場
新・
ヒッチコック劇場
ア
ルフレッド・ヒッチコック
国別の映画作品一覧
サ イトマップ
映 画ありき2
映画あり
き
|