Part14

～メリ－クリスマス2～

さあ、 ジェニーの出番だ。

『素晴らしき哉、人生！』

ジェニーの伴奏に沿って皆 で、
「♪ 賛美歌98番 天には栄え」を合 唱する。
♪天(あめ)には栄え　御神(み かみ)にあれや
ジョージ とメアリーが見つめ 合い” 幸せ”を分かち 合い、みんなと クリスマスを愉しむ。

『素 晴らしき哉、人生！』ド ナ・リード、ジェー ムズ・スチュワート

♪地(つち)には安き　人にあれやと
検査官 カーターもこの温かい空気の中 に参加しようと寄付し歌い出 す。
♪御使い達の　たたうる歌を
捜査官も 笑顔で令状を破り捨て、

『素 晴らしき哉、人生！』

嬉しそう に大声で歌い出す。
♪聞きて諸人(もろびと)　共に喜び
従業員ユースタスが嬉 しそうに歌いながら集まった寄付金をタイプライターに 打ち 込んでいる。
” チャリン　チャリン”
「ハ リーだ」と言うアーニー。

『素晴らしき哉、 人 生！』トッド・ カーンズら

驚い てハリーを見るジョージ。
　墓石を見 た後だけに生きていることへの驚き。
驚いてハリーを 見るメアリー。
　来てくれたことへの驚き。

『素晴らしき哉、人生！』ド ナ・リード、ジェームズ・スチュワートら

「久しぶり」とジョー ジと握手するハリー。
「ハリー」と感慨深く言うジョージ。
　生 きている。
“よ かった よかった”と いう思いで見詰めるジョー ジ。

『素晴らしき哉、人生！』ド ナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら

「遅くなった」と言うハ リー。
「吹 雪のせいで　空港から時間がか かった」と言う警官バート。
ハリーに、
「ニュー ヨークの方は？」と聞 く母親。
「祝賀会 は中座した」と言い、
「乾杯しよ う」と言うハ リー。
ハリーにグラスを渡すアーニー。

『素晴らしき哉、人生！』 トッド・カーンズら

「こ の町でもっとも豊かな人に」と言うハ リー。
歓 声が上がる。

『素晴らしき哉、人生！』ド ナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら

バートの アコー ディオンに合わせて「♪Auld Lang Syne」を 合唱する。
♪ 古き友の記憶は薄れ

『素晴らしき哉、人生！』 トッド・カーンズら

♪思い出す こともないのか
寄付 金の中にある「トム・ソーヤの冒険」の本を手に取るジョージ。

『素晴らしき哉、人生！』ジェー ムズ・スチュワート

本をめくるズズ。

『素晴らしき哉、人生！』ドナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら


『素晴ら しき哉、人生！』

“友ある者は豊かである　翼をありがとう　クラレンス”

 
『素晴ら しき哉、人生！』

「こ れは？」と言うメ アリー。
「親友から　 クリスマスの贈り物だ」と言うジョージ。

『素晴らしき哉、人生！』ドナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら

” チリリン”
「見て　ベ ルの音は天使が　翼をもらった合図なの」と言うズズ。
”チリリン　チ リリン　チ リリン”

『素晴らしき哉、人生！』


『素晴らしき哉、人生！』ド ナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら

「そうだよ　そのとおり」と言い、
メアリーとズズを抱き寄せ、天に向かって、
”ウインク”するジョージ。

『素晴らしき哉、人生！』ドナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら

『素晴らしき哉、人生！』ドナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら

「やっ たな　クラレンス」と嬉しそうに言 うジョー ジ。
♪友よ　遠き昔のために
遠き昔の ために　友情の杯を交わそう
去りし 日々を思い
家族や友 人たちと高らか に歌うジョー ジ。
　ジョージの人生そ のものが宝物だったことを身を 持って知った満面の笑 顔が、
　”素晴らしき哉、人生”と、こち らに投げかけてくれる。

『素晴らしき哉、人生！』ドナ・リード、ジェー ムズ・スチュワートら


『素晴らしき哉、人生！』

～エ ピローグ～

　高らかに鳴り響く鐘の音と同様に、感動に胸が高鳴る。
　最高 のエ ンディングだ。

　素 晴らしい作品をありがとう！キャップラ監督
　クリスマスプレゼントをありがとう！
　「メリークリスマス！」「メ リークリスマス！」「メリークリスマス！」

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※ キャプラ、ワイラー、スティーヴンスが設立したリバティ・プロの第1回作品。
※大恐慌の真っ只中でアメリカの理想像を正攻法で描き続け、共感されていたキャップラ監督だったが、同 時に楽天的すぎると批判された。
また、アメリカを信じすぎたために、第二次大戦中に軍隊に志願したキャ プラは「なぜ戦うのか？」という戦意高揚のドキュメンタリーを製作した。彼の愛国心と民衆の心を掴 む巧みさを軍部が利用したプロトパガンダ映画であった。 深いショックを受けた彼に、戦後の価値観の変転で評価が急落した。そんな彼が「もう一度だけ人間を信じてみよう」と の思いを込めて撮った作品であったという。公開時には黙殺されていたが、'70年代に入りテレ ビ放 映され、若者たちによって再評価を受ける。そして、今ではクリスマスの定番となり「アメリカで最も 愛された映画」とされた。

※参 考:日本語字幕 神田直美